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Posted by 中 相作 - 2017.02.06,Mon
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平成29・2017年2月3日 中日新聞社
黒木華 艶っぽい悪女 1年ぶり主演舞台「お勢登場」
本庄雅之
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平成29・2017年2月3日 中日新聞社
黒木華 艶っぽい悪女 1年ぶり主演舞台「お勢登場」
本庄雅之
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黒木華 艶っぽい悪女 1年ぶり主演舞台「お勢登場」
2017年2月3日 紙面から
「お客さんにどうやって見てもらえるだろうかって、みんなで考えることができる時間はぜいたく」と話す黒木華=東京都内の稽古場で(石井裕之撮影)
人気女優黒木華(26)が、約1年ぶりの主演舞台「お勢登場」で、江戸川乱歩の妖しい世界に挑戦する。昨年、大河ドラマ「真田丸」で信繁(堺雅人)の初恋の女性・梅役を、良妻賢母のイメージそのままに好演した黒木が、これまでにない悪女にふんする話題作だ。
活躍目覚ましい劇作・演出家の倉持裕さんが、「D坂の殺人事件」「一人二役」など乱歩の短編8作をないまぜに書き下ろし、演出する。中心にすえたのが「お勢登場」。黒木に「ラブレターを書くつもりで台本を書き上げた」意欲作だ。
年の離れた夫と息子がいながら、若い書生と不倫関係にあるお勢。ある日、かくれんぼをして長持(ながもち)の中に隠れた拍子に鍵がかかってしまった夫を、助けられる状況にありながら“見殺し”にする。
黒木自身はどのように理解したのだろうか。「最初読んだ時に、なんでって思わなかったんです。あー、閉めちゃったんだなって。お勢だからそうしたんだろうなと疑問が全然浮かんで来なかったので、自分の中でも納得する部分があったんだと思います」
お勢という人物は、一作しか書かれていないが、明智小五郎という乱歩小説のヒーローと対決させたいと乱歩自身が考えていたというダークヒロイン。今回は、ほかの小説部分にも倉持さんが創作して登場させる。
8作がシャッフルされて、過去と未来を自由に行き来するのが、「楽しい」という。「悪い女なんですけど、ものすごく頭がいいし、人を自分の目的のために動かすことができるずる賢さを持ち合わせているんだけど、関わった人たちが憎めないずるさを持っているなぁと思ってます」と黒木。大人の色気が求められるのも、大きな課題だ。
「私、色っぽいとか、けっこう遠いとこで生きてきたので、今、26なんですけど、30代後半とか40代の女性が持ってる色っぽい、艶っぽい感じを頑張って出せればなぁと」
大好きという高峰秀子ら過去の名女優の面影も参考になりそうだ。大正から昭和初期の独特の言葉遣いも聴きどころ。「暗い話なんですけど、笑える部分もあって、その中で、ひゅっと怖いことがあるっていうのは絶対面白い。悪女っていうのは、やりがいがありますね」と柔らかな笑顔を見せた。
共演は片桐はいり、梶原善ら。10~26日、東京・三軒茶屋のシアタートラムで。 (本庄雅之)
<黒木華(くろき・はる)> 1990(平成2)年3月14日生まれ、大阪府出身。野田秀樹のワークショップに参加、2010年NODA・MAP公演「表に出ろいっ!」のヒロインに抜てきされる。14年、映画「小さいおうち」(山田洋次監督)でベルリン国際映画祭最優秀女優賞(銀熊賞)。15、16年と史上2人目となる2年連続で日本アカデミー賞最優秀助演女優賞。今年の目標は、筋トレ。
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