いやほんと、名張市役所のみなさんや、不肖サンデー、えらい目に遭わされてしもうたのよ。
な。
このブログの7月1日付エントリと、そのリンク先のエントリをお読みいただければ、たいていのかたにはご理解いただけるはずだ。
念のためにくどくどくどくど、くどくどのうえにもくどくどと記しておくと、不肖サンデー、名張市立図書館から、乱歩にかんしてなにしたらいいかわかりません、と泣きつかれた。
だから、こういうことをやったらいいんだよ、と図書館が進むべき王道を教えて進ぜた。
口頭ならば、十秒か二十秒、その程度で済む話じゃった。
つまり、収集した乱歩関連資料の活用を考えなさいね、活用の第一歩は目録をつくることだからね、といってやれば、それでよかった。
しかしな、ゆうてやっただけで、すっと理解できて、ぱっと実行できる、みたいな図書館であれば、そもそも最初から泣きついてきたりはしとらんわな。
ふつうのことをふつうにできる図書館なら、なにしていいかわかりません、などとあほな泣きごとを並べたりはせんわな。
乱歩に力を入れよう、と思いついたのであれば、乱歩作品を読んでみる。
乱歩の本を集めよう、と思いついたのであれば、乱歩がどんな本を出したのか調べてみる。
ただそれだけ、たったそれだけのことすらできんかった図書館に、収集資料を活用するために目録をつくろう、とかゆうてやったとて、わけわかんなくて泣きつづけるばかりじゃったやろう。
だから、とりあえず、不肖サンデー、目録三冊つくって、名張市立図書館が進むべき方向性を明確に示したわけなのよね。
それがまあ、どうよ。
ろくに事情もご存じないはずの教育次長が、なんの関係もない場でいきなり、おめえの考えてるとおりになんかしねーよ、とかおっしゃるのである。
もとより、公務の席での話である。
その発言が、名張市教育委員会の意向なのか、あるいは、教育次長個人の判断なのか、それはわからない。
わからんけれど、どっちにしたって、じゃあ名張市教育委員会は、あるいは教育次長は、いったいどんなふうにお考えなのか、それを聞かせていただかぬことには話が進まない。
ところが、こんどは梨のつぶてじゃ。
な。
名張市役所のみなさんや、ひどい話だとは思わんか。
なにしていいかわかりません、と泣きつかれたから、市民の税金で購入してきた収集資料を死蔵しとるだけじゃいかんじゃろ、ちゃんと活用せんければおえんぞなもし、と資料の活用にちゃんとした筋道をつけて進ぜたと申すに、おめえの考えてるとおりになんかしねーよ、とかいわれてしまい、あまつさえ、じゃ、どうすりゃよかっペでごんすかいな? とお訊きしても、再三しつこくお訊きしても、なーんにも答えてはいただけなんだのじゃぞ。
ひどい話であろうが。
みそもくそもいっしょにして、つまり、名張市立図書館も名張市教育委員会も、ついでに名張市もいっしょにして話をまとめると、名張市が、なにしたらいいかわかりません、といったから、不肖サンデー、身を粉にして滅私奉公し、こんなことしたらいいんです、と教えて進ぜたというのに、名張市は、なにもする気はありません、とゆうとるわけである。
ひどい話であろうが。
これがいかにひどい話であるか、さらにくどくど確認しておこう。
だからまあ、これがふつうの図書館であったら、乱歩に力を入れよう、と思いついたのであれば、乱歩作品を読んでみるし、乱歩の本を集めよう、と思いついたのであれば、乱歩がどんな本を出したのか調べてみる。
それくらいのことは、ふつうにできるはずじゃろうが。
名張市立名張小学校の学校図書館で図書委員を務めているよい子たちだって、その程度のことを理解したり実行したりはできるはずだ。
だから、名張市立図書館が、かりに乱歩の本を集めようと思いついたのであれば、先日来くどくどくどくど記しているとおり、乱歩の自伝をひもとき、「江戸川乱歩作品と著書年度別目録」にもとづいて、大正14年から昭和35年までに出版された乱歩の本をリスト化する、という作業に着手すべきだったわけね。
乱歩の本を集める、というのであれば、第一歩はそうした作業になるわけ。
で、新刊であれ、古書であれ、乱歩の本を購入したら、それをリストに反映させてゆく。
乱歩の目録に記されていた古書だったら、この本は購入しました、とマークをつけて、必要だと判断したら、判型やページ数、収録作品といった書誌データを記入してゆけばいい。
わかるよね?
この程度のことは、わかってくれるよね?
新刊を買った場合も同様で、乱歩がみずからつくった目録は昭和35年で終わっているから、そのあとを増補してゆくことになる。
名張市立図書館が開館した昭和44年には、「屋根裏の散歩者」を収録した『物語の饗宴』という本が3月に出て、4月には講談社版歿後第一次乱歩全集『屋根裏の散歩者』が発行された、みたいな新しいデータをリストに加えてゆく地道な作業が積み重ねられる。
それが順当なところなんだけど、名張市立図書館にはそんなことすらわからず、したがってできなかった。
目録をつくる、とか、あるいは、リストをつくる、とか、そういった発想がまったくなかった。
もしも名張市立図書館が、乱歩の本を集めよう、と思いついたとき、それにつづけて、ちゃんと考え、ちゃんと決める、ということができていたら、ごくあたりまえのこととして、乱歩の本の収集と同時進行で、いま述べたようなリストづくりが地道にこつこつと継続されておったはずである。
で、なにかの時点で、たとえば、乱歩がふるさと名張を発見してから五十年が経過したのを記念して、みたいな感じで、ひとつ乱歩の著書目録でもつくりましょうか、ということになったはずである。
開設準備の段階から乱歩の本を集めるいっぽうで、乱歩自作の目録を増補し、それをさらに充実させる、といった方向でリストづくりを進めてきたのであれば、そのリストを目録として再構成するなんてのは、ばかみたいに簡単なことだったはずである。
ところが、名張市立図書館は、そんなことなにひとつしとらんかったんよ。
乱歩の本を大人買いして、乱歩コーナーに飾っておく。
ただそれだけじゃった。
ありえねー、というしかない話じゃがな。
だから、いくらなんでもそんなことじゃまずかろうと、不肖サンデー、名張市立図書館の乱歩資料担当嘱託として『江戸川乱歩著書目録』をつくった。
この著書目録がカバーしたのは、大正14年から平成13年までである。
でもって、それまでなの。
えッ、とか思ってびっくりするけど、そこまででおしまいなの。
そのあと、名張市立図書館はなんにもしてないの。
不肖サンデー、昨年11月に名張市乱歩関連事業アドバイザーを拝命し、名張市立図書館にアドバイスしたとき、それとなく知ったところでは、『江戸川乱歩著書目録』の増補なんてまったく進められておらんようじゃ。
つまり、平成13年までは紙の本の目録になってるけど、そのあとは白紙なのね。
これは、おめえの考えてるとおりになんかしねーよ、などということとは、まったく関係がない。
乱歩関連資料を収集します、とぶちあげて、市民の税金で乱歩の本を買ったのであれば、そのリストをつくるのは義務と呼んでいいほど基本的な作業なのね。
ところが、名張市立図書館は、そんなことしとらんわけね。
名張市立図書館は、というか、みそもくそもいっしょにして、名張市という自治体は、ということにしておくけど、その名張市という自治体が、なにしたらいいかわかりません、といったから、不肖サンデー、身を粉にして滅私奉公し、こんなことしたらいいんだよ、と教えて進ぜたというのに、名張市は、なにもする気はありません、とゆうとるわけなのな。
な。
ひどい話じゃろうが。
名張市はとにかく、手前どもはなにも考えないことにしております、というわけなの。
乱歩関連資料を収集いたします、と思いついただけで、あとはなんにも考えない。
だから、おらおらおらおら、とか叱り飛ばしてやったら、なにをしたらいいのかわかりません、とかいう。
そこで、不肖サンデー、たとえば『江戸川乱歩著書目録』をつくって、こういう線で行けばいいんだよ、と示して進ぜたと申すのに、名張市はその線の先に一歩も進もうとしない。
どういうことか。
要するに、名張市としては、手前どもはできるだけ働かないようにしております、というわけなのであろうな。
な。
ひどい話じゃろうが。
不肖サンデー、名張市にゃほんと、えらい目に遭わされたんよ。
なあ、名張市役所のみなさんや、ほんまにひどい話じゃろうが。
泣けてくるじゃろうが。
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