Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2016.11.20,Sun
きのう午前11時48分ごろ、和歌山県南部を震源とする地震がありました。
▼朝日新聞デジタル:和歌山や大阪などで震度4当地ではさほどの揺れもなく、というか、私はその時刻、名張市元町にある大型商業施設リバーナ三階のスガキヤでラーメンを食べていたのですが、地震にはまったく気がつきませんでした。
ご心配いただいたかたはひとりもなかったものと思いますが、まあどうぞご休心ください。
さて、キンドル本『涙香、「新青年」、乱歩』の件ですが、ロイヤリティを受け取るため銀行に口座を開設しなければならなくなりました。
というのも、なんですか電子資金振替とかいうのを扱ってる銀行でなければだめみたいで、私がふだん原稿料を振り込んでもらってる銀行ではそれができないらしいからです。
で、新生銀行というのが手数料ゼロ円だからいいですよ、と聞き及び、じゃあそこで、ということにしたんですけど、口座開設には二週間くらいかかるとのことです。
キンドル本出版まで少しインターバルが生じましたので、おまけをひとつつけることにしました。
おまけというのは昔、『横溝正史研究4』に書いた「『陰獣』から『双生児』ができる話」という短い文章で、「涙香、『新青年』、乱歩」が百十八枚、「『陰獣』から『双生児』ができる話」が十六枚、〆て百三十四枚ということになります。
おまけをつける作業はきのう終わり、次はいよいよ「二銭銅貨」だな、と思ってあれこれやってるときのことでした。
私はびっくりしてしまいました。
のけぞるほどびっくりしてしまいました。
今年最大の驚きでした。
何に驚いたのか。
冗談、という言葉がありますが、これを旧仮名遣いで表記すると、じょうだん、ということになります。
けっして、じゃうだん、ではありません。
うっそー、とお思いなら、お手もとの国語辞典や古語辞典でご確認ください。
むろんこれは、「二銭銅貨」の暗号の話です。
ですから初出の誌面でも、「御冗談」には「ごじようだん」とルビが添えられています。
「新青年」大正12年4月春季増大号のスキャン画像をお目にかけます。
きのうこの事実に気がついたときには、いやもう死ぬほどびっくりしてしまいましたがな。
あまりにもびっくりしてしまったせいで、NHK BSの「獄門島」を見逃してしまいましたがな。
あ、と思ってテレビをつけたときには、長谷川博己さん扮する金田一耕助が船で獄門島を離れるところでしたがな。
それはそれとして、ほんとに君、この「ゴジヤウダン」というのは何だろう、という話なわけです。
乱歩は「冗談」を仮名表記すると「じゃうだん」になると思い込んでいた、としか思えません。
ほんとは「じょうだん」だ、と気がついた人間も周囲にはいたはずですけど、なにしろ練りに練った暗号ですから、間違ってますよ、などと無慈悲なことはとてもいえなかったということでしょう。
それにしても、「二銭銅貨」の暗号には点字のみならず仮名遣いにも誤りがあったなんて、乱歩ってじつは相当うっかりした人であったのかもしれません。
PR
カレンダー
開設者
中 相作:Naka Shosaku
ブログ内検索
リンク
カテゴリ
エントリ
(06/19)
(12/16)
(08/03)
(03/26)
(01/29)
(01/22)
(11/05)
(07/31)
(10/10)
(09/19)
(08/16)
(08/15)
(06/23)
(05/27)
(04/12)
(12/29)
(11/30)
(08/13)
(05/02)
(03/10)
アーカイブ
カウンター
Template by mavericyard*
Powered by "Samurai Factory"
Powered by "Samurai Factory"