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Posted by 中 相作 - 2016.10.09,Sun
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東京新聞 TOKYO Web
 平成28・2016年10月6日 東京新聞社(中日新聞東京本社)

朔太郎と乱歩 交流の軌跡 前橋文学館で企画展
 川田篤志
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朔太郎と乱歩 交流の軌跡 前橋文学館で企画展

2016年10月6日



会場には、朔太郎と乱歩が実際に使っていた手品道具などが並ぶ=前橋市で

 前橋市出身の詩人萩原朔太郎(一八八六~一九四二年)と、推理小説作家江戸川乱歩(一八九四~一九六五年)との交流秘話や作品の共通点を探る企画展「パノラマ ジオラマ グロテスク」が前橋市の前橋文学館で開かれている。幻想的で怪奇性の強い作品の共通項を紹介。二人で回転木馬に乗ったり、手品を披露したりする親交の様子からは、虚構や遊技を好む精神性が伝わる。(川田篤志)

 文学館によると、二人の交流は一九三一年、乱歩作品を愛読していた朔太郎が「会いたい」と手紙を送ったことから始まった。初めて会った日、二人は浅草公園で回転木馬に乗り、夜は新宿のバーを訪れるなど「未知の怪奇趣味を満喫」(朔太郎)し、意気投合したという。

 互いの作品も評価している。乱歩は朔太郎の「死なない蛸(たこ)」と「猫町」を「最も愛する」と記し、朔太郎は乱歩の「赤い部屋」を「探偵小説のマンネリズムがない」とたたえている。

 企画展では二人の手紙や、共通の趣味だったトランプをはじめとした手品道具など約百点を展示。手品や立体写真など「ハッとした驚き」を好んだ二人にならい、会場にはのぞき込むとドキッとするような仕掛けもある。

 ほかにも連続活劇映画や「パノラマ」と呼ばれる巨大なスペクタクル(視覚的驚異)装置など共通する趣味や好みを切り口に、二人の作品に通じる幻想世界の源を知ることができる。

 会期最終日の十二月十八日には、朔太郎の孫の萩原朔美館長と、乱歩の孫の平井憲太郎さんとの対談「猟奇な二人の病気な話」が同文学館で開かれる。水曜休館。一般三百円、高校生以下は無料。
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