Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2011.06.11,Sat
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平成23・2011年6月8日 読売新聞社
『D坂の殺人事件』 江戸川乱歩著
恵
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やぼったい「明智探偵」登場
■20110611a.jpg
ポプラ社の少年探偵シリーズを卒業してこの短編を読んだ時あれ?と思った。
モジャモジャ頭に「よれよれの兵児帯へこおび」姿の明智小五郎。煙草たばこ屋の2階に間借り? 開化アパートの事務所で背広を颯爽さっそうと着こなす超人探偵と全然違う。
本書は関東大震災の翌々年の1925年、乱歩31歳で発表した明智の初登場作。「D坂」すなわち東京・千駄木の団子坂で、明智の幼なじみである古本屋の女房が絞殺される。日本家屋における密室殺人、食い違う目撃証言、そして疑われる探偵!
冒頭に、商店が並ぶ坂の途中は「狭かった通りが市区改正で取り拡ひろげられ」たとある。城下町から首都へ、進む東京の変容。大震災後、内務大臣・後藤新平が主導した復興計画で幹線道路が整備され、30年の事業終了をもって近代化を達成する。少年探偵シリーズ開始は36年。怪人二十面相が暗躍したのは復興後の新東京だから、明智も必然的に“近代化”したのだった。
人気イラストレーター、中村佑介氏による表紙は創元推理文庫創刊50周年の期間限定版。古き良き東京への郷愁をかきたてる。(恵)
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1987年、創元推理文庫刊。表題作ほか9編を収録。26刷12万部、520円。
(2011年6月8日 読売新聞)
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