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Posted by 中 相作 - 2016.07.15,Fri
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平成28・2016年6月26日 朝日新聞社
福永信が薦める文庫この新刊!
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文庫この新刊!
福永信が薦める文庫この新刊!
[文]福永信(小説家) [掲載]2016年06月26日
著者:十市 社 出版社:東京創元社 価格:¥ 799
(1)『ゴースト≠ノイズ(リダクション)』 十市社著 創元推理文庫 799円
(2)『白骨の処女』 森下雨村著 河出文庫 864円
(3)『米原万里ベストエッセイ2』 米原万里著 角川文庫 691円
◇
(1)平凡な高校生活の周辺で起こる残忍な事件。主人公を取り巻く異様な状況。それらを描く端正な文章から生じる、不協和音。読者は確かな手応えと共に「読み間違えているかもしれない」という爽快な不安を、耳元に感じ続けるだろう。長編デビュー作=傑作。(2)凶悪な犯行。怪しい人影。連続する恐怖。時間との勝負であるはずが、読者の微笑を誘う大人の余裕が全編に漂う。何より二人の探偵役が、所々で推理談義に花を咲かす姿がまるでデートのように楽しそう! 著者は江戸川乱歩を見いだした「新青年」の初代編集長でもある(青空文庫に当時のことを書いた一編あり)。初文庫化。(3)没後十年を迎え、名前を再び頻繁に目にするようになった。驚くのはそのネタが全く古びていないこと。それは本質を遠慮なく鷲掴(わしづか)みにしているからだろう。そして面白い。エリツィンだって彼女にかかれば、まだロシアの大統領をやっているみたいだ。(1)が本当の新人。だけど(2)も(3)も、今の読者にとっては新しく輝く、フレッシュな書き手だ。
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