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Posted by 中 相作 - 2016.04.27,Wed
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 平成28・2016年4月22日 読売新聞社

作家の世界観まるごと…江東の石塚さん作品展
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作家の世界観まるごと…江東の石塚さん作品展

2016年04月22日



怪獣映画のセットのような風景に円谷英二の人形が登場する写真作品(石塚さん提供)



展示予定の人形を手にする石塚さん(江東区木場で)

 ◆人形と大型写真で表現

 江戸川乱歩や三島由紀夫などの作家や芸術家の人形を制作し、その世界観に合わせた写真を撮影している江東区木場の人形作家、石塚公昭さん(59)による人形と写真の作品展が23日から、同区白河の深川江戸資料館で開かれる。制作した人形と共に、高さ2メートルほどの大型パネルの写真を展示する予定で、石塚さんは「作家の雰囲気を迫力ある写真で味わってほしい」と話している。

 気球から延びた縄ばしごをつかみ、怪盗「怪人二十面相」のように逃亡しようとする江戸川乱歩、特撮映画のスタジオに入り込んだようなウルトラマンの生みの親・円谷英二――。人形を使って撮影した写真作品はどれも、独創性にあふれている。石塚さんは「モデルとなった作家らが見たら、喜びそうなものを作りたい」と語る。

 陶芸作家を目指していた石塚さんが人形作りを始めたのは、約35年前。石塑せきそという石粉入りの粘土に出会ったのを機に、陶芸の粘土ではできない細かな造作を表現できる人形作りにのめりこんだ。

 人形の個展を開くようになると「人形をぽつんと立たせるだけでは物足りない」と感じるようになり、ミュージシャンの人形を音楽スタジオに見立てた小さなセットに置くなどして、写真を撮るようになった。自分が頭に描いた人形のモデルのイメージを、写真にすることで作品としてうまく表現できることに気づいたという。

 それ以降、好きな作家の人形を制作するようになり、さらに「創作作品にしかできないことをしたい」と、モデルとなった作家が自分の小説や映画の登場人物になったような写真を撮り続けた。

 今回の作品展では、初めて写真を縦2メートル、横1・5メートルほどの大きなパネルにプリントして展示。「被写体」になった約40~50センチの人形約30体も展示し、永井荷風や松尾芭蕉ら、区ゆかりの人物も登場する。石塚さんは「大きな写真にすることで、人形になった作家らの世界観がよりリアルに表現できたと思う」としている。

 23日から5月8日まで(25日は休館)。観覧は大人400円、小中学生50円。問い合わせは同資料館(03・3630・8625)へ。

2016年04月22日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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