Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2016.04.13,Wed
小学館の電子全集は順調に刊行、という表現でいいのかどうか、とにかく順調にあれが進んで、先月四冊目が配信されました。
▼小学館:江戸川乱歩 電子全集4 明智小五郎 英雄編これで明智小五郎が登場する作品は、少年ものを除いてすべて網羅されたことになります。
刊行順に、というか配信順に全作品を再読してやろうと思いつき、出かけるときもバッグにキンドルを忍ばせてチャレンジしてるわけですけど、かなり水があいてきました。
現在ただいまは第三巻の「悪魔の紋章」、宗像博士がお化け屋敷に入ったあたりなんですけど、お化け屋敷の趣向のひとつとして描かれている踏切の轢死のフェイクは、足穂も大好き「旅順海戦館」に出てきた八幡の藪知らずのそれがあれなんだな、みたいなことに気がついたりいたします。
乱歩という作家にとって少年期がいかに重要な小説の源泉であったか、とか悠長に思い返しているうちに、なんかもうこんなのが出てます。
▼Amazon.co.jp:江戸川乱歩作品集 101作品収録 Kindle版
▼Amazon.co.jp:【江戸川乱歩作品集・85作品・原作図表29枚つき】 Kindle版
乱歩の小説を読むんだったら、これでじゅうぶん、とおっしゃる向きも少なくないかもしれません。
本文校訂とかなんとか難しいこという必要はなくて、要するに娯楽小説とか通俗小説とかなんだから、手軽に安あがりで読めればそれでいい、というのもひとつの立派な見識です。
それにしても、死後五十年も経過すればほとんどの作家はすっかり忘れられているというのに、乱歩作品はいまだに商品として通用するんだからすごいものだ、とか悠長に思い返しているうちに、なんとこんなんまで出るみたいでっせ。
▼Amazon.co.jp:明智小五郎事件簿 1 「D坂の殺人事件」「幽霊」「黒手組」「心理試験」「屋根裏の散歩者」 (集英社文庫(日本)) 文庫 – 2016/5/20
内容紹介によりますと──
没後50年を記念して、江戸川乱歩の作品の中でも人気の明智小五郎ものを事件発生順に並べた画期的なコレクション! 乱歩ファンも唸る全12巻刊行スタート!(解説:皆川博子 クロニクル:平山雄一)
事件発生順、となるともうどうしたって平山雄一さんの出番です。
しかしこれ、全十二巻には少年ものも含まれているのかしら。
ともあれ小学館、はたまた文藝春秋、さらには集英社と、乱歩にあまり縁のなかった大手出版社が大挙して、というとオーバーですけど、著作権消滅を号砲として乱歩シーンになだれを打って、というのも大げさですけど、一気に参入してくるさまはもう壮観というか偉観というか、ほんま、たいがいにしときや、という気がしないわけでもありませんけど、追っかけるとなると大変だぞまったく。
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