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Posted by 中 相作 - 2016.03.24,Thu
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 平成28・2016年3月20日 読売新聞社

乱歩の出会いがあった島、恋愛成就でアピールへ
 中村和男
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乱歩の出会いがあった島、恋愛成就でアピールへ

2016年03月20日 11時47分



 推理作家・江戸川乱歩(1894~1965年)と結婚した村山りゅう(1897~1982年)が生まれ育った三重県鳥羽市の離島・坂手島で、住民や観光関係者らが2人にスポットを当てたPR活動に乗り出す。

 坂手島は若き日の乱歩と隆が出会った土地。22日には約70人が「恋する鳥羽の会」を設立する予定で、恋愛成就の島をアピールして活性化につなげる考えだ。

 名張市出身の乱歩は1917年から約2年間、鳥羽造船所に勤務した。仕事の傍ら、同僚たちと坂手島の小学校などでおとぎ話を披露していた頃に旧坂手小学校の教師だった隆と出会い、上京後の19年11月、結婚。乱歩はその後の23年、「二銭銅貨」でデビューした。

 坂手島は周囲3・8キロで、鳥羽市の離島の中では最も小さい。かつては漁業が盛んで、大正時代に2000人以上いた住民は現在354人に減少。65歳以上が占める割合を示す高齢化率も63%に達し、空き家も増え続けているという。

 こうした状況を受け、同会は坂手島ゆかりの乱歩と隆に着目し、2人が恋愛を成就させた島として売り出すことを決めた。

 具体的には、当初は交際を断っていた隆に対し、乱歩が「志摩はよし 鳥羽はなおよし 白百合の 真珠がごとき 君がすむ島」などの恋文を連日のように送ったとされる逸話にちなみ、短い恋文コンクールを企画。6月1日から9月30日まで、40~50文字のラブレターをインターネットで募集する。

 さらに、乱歩の恋文を刻んだ石碑の設置を検討しているほか、現存する隆の生家・旧村万商店や勤務していた旧坂手小学校校舎などを観光コースに取り入れる考えだ。

 乱歩関係のほかにも、倭姫やまとひめ伝説の残るカキツバタの名所「あやめ池」の整備、島出身の日本画家嶋谷自然のミニ美術館、鳥羽藩の砲台跡の整備など、もてなし施設の充実も合わせて実施し、島の認知度向上を目指す。

 今月17日、市役所を訪れた同会の尾崎徹会長(67)らは、「乱歩と隆で坂手島の魅力を全国に発信したい」と協力を要請。これに対し、木田久主一市長は「島の活性化は市全体に波及する。ぜひ協力したい」と歓迎していた。(中村和男)

2016年03月20日 11時47分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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