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Posted by 中 相作 - 2015.10.20,Tue
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 平成27・2015年10月17日 読売新聞社

乱歩の手記発見「小説作りはおぞましき現実」
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乱歩の手記発見「小説作りはおぞましき現実」

2015年10月17日 16時05分



乱歩の未発表手記「独語」。2行目から3行目に「私にとつて今、小説作りはおぞましき現実である」などと記されている(平井家蔵、立教大学寄託)

 今年没後50年にあたる作家・江戸川乱歩(本名・平井太郎)の1936年(昭和11年)の日付が記された未発表手記が見つかった。

 「怪人二十面相」などで人気を得ながら悩み、海外の文学や哲学を読んで思索を深めていたことが分かる。従来の自伝や随筆には見られない乱歩の生の思いが伝わる貴重な資料だ。

 手記は原稿用紙38枚。遺族が立教大に寄託した資料から、成蹊大の浜田雄介教授らが見つけた。日付は同年6月18日から7月5日で、タイトルは「誰にも宛てない手紙」などを消して「独語」に。欄外に赤字で「発表せず」と書かれていた。

 デビューから13年たった当時の乱歩は児童向けの探偵小説「怪人二十面相」を雑誌連載し、大人向けの通俗小説でも人気だったが、小説の創作意欲は低下していた。「独語」でも「私にとつて今、小説作りはおぞましき現実」と告白する。

2015年10月17日 16時05分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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