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Posted by 中 相作 - 2015.03.17,Tue
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神戸新聞NEXT
平成27・2015年3月14日 神戸新聞社
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正平調
2015/03/14
作家の山田風太郎さんが、忘れえぬ先輩について書いている。終戦から間もない頃、言葉を掛けられた◆「君はほかの連中と少し変わっている。僕はそういう眼で君を見ているからね」。先輩は江戸川乱歩。山田さんは恩があるとは書かない。ただ忘れえぬ人として乱歩の名を挙げる◆活字にすれば平板な言葉も、面と向かって告げられると化学反応が起きる。「おまえだったらできる。信じてる」。教師に言われ、生き方を考え直した女子大生がいる。高校を中退し、入り直した定時制高校でのことだ◆定時制の部活動を追った本紙運動面の連載「光を見つけた」で読む。中退、不登校、外国人の生徒。定時制にたどり着いた若者が周囲の言葉に「光」を見いだす。ほめられしかられ、関わることで「力」を養う。そんな日々を連載は記す◆先日、福島の高校で文芸部の顧問を務める教諭の歌に出合った。「それぞれの避難生活経し子らが自分の夢を語る図書室」(ディスカヴァー携書「3・11万葉集」より)。生徒に注がれるまなざしは柔らかく温かい。そっと皆を包み込む人の存在もまた◆乱歩の言葉である。山田さんは後に多くの作家が、同じことを言われたことを知った。乱歩は実力者ばかりに声を掛けたのか。それとも、言葉があちこちで化学反応を起こしたのか。2015・3・14
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