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Posted by 中 相作 - 2015.03.12,Thu
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スポーツ報知
 平成27・2015年3月9日 報知新聞社

【BOOKセレクト】芦原すなお著「みんなの少年探偵団 恐怖の緑魔帝王」
 江畑康二郎
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【BOOKセレクト】芦原すなお著「みんなの少年探偵団 恐怖の緑魔帝王」

2015年3月9日15時0分 スポーツ報知



少年探偵団シリーズへの思いを語った芦原すなおさん

 江戸川乱歩の生誕120年と没後50年を記念して、直木賞作家の芦原すなおさん(65)が、現代風に書き下ろしたオマージュ小説「みんなの少年探偵団 恐怖の緑魔帝王」(ポプラ社、1620円)が刊行された。「小学生の頃から乱歩作品に夢中だった」という芦原さん。「大怪盗・怪人二十面相」に迫った今作は、乱歩ファン必読の書となりそうだ。(江畑 康二郎)

 大胆な変装、隠れ家、秘密の通路…。小学校の図書室でハラハラしながらページをめくった懐かしい記憶が甦(よみがえ)る。

 変幻自在の大怪盗・怪人二十面相に立ち向かう名探偵・明智小五郎と小林芳雄少年らを描いた小説「少年探偵団」シリーズ。1936年から江戸川乱歩が少年向きに書き上げた作品群は、今も多くの人に愛されている。

 91年に直木賞を受賞した芦原さんも小学生の頃、とりこになった一人。「僕らの世代にも人気があり、どうしても探偵団が持っていたBDバッジが欲しかった。読者の想像を、いつも凌駕(りょうが)する乱歩作品はファンタスティックで美しい恐怖の世界で遊ばせてくれました」と懐かしむ。何冊も読むうちに、まるで魔法をかけられたように作家という仕事に引かれていったという。

 「恐怖の緑魔帝王」は、乱歩生誕120年と没後50年を記念し昨年11月から刊行されている「みんなの少年探偵団」シリーズ最終の4作目。本家シリーズをイメージさせる表紙イラストで、第1弾「みんなの少年探偵団」には、万城目(まきめ)学さんや湊かなえさんら人気作家5人がオマージュ短編を寄せた。これまでの3作はすべて重版され、「乱歩ブーム再来」を予感させる。

 物語は、探偵団の少年2人が奇態な緑色の老婆に恐ろしい目に遭う一方で、都内の大富豪のもとに「絵画と令嬢を頂戴する」と二十面相からの犯罪予告が届くことから展開していく。二転三転し迎える結末は、これまでのシリーズで最も「怪人二十面相」に迫ったものとなった、といえる。

 芦原さんは「子供も大人も文章を読むだけで楽しめる作品にしたい」と思い、“ボケ”と“ツッコミ”をふんだんに取り入れ、軽快な「リズム」を心がけた。「僕にとって読書は魔法の世界なんですね。『人生というものはとても奥行きの深いものだよ』ということを教えてくれた」。若者の活字離れが懸念される昨今、本の面白さを改めて堪能させてくれる一冊だ。

 ◆芦原 すなお(あしはら・すなお)1949年、香川県観音寺市生まれ。65歳。早稲田大学文学部卒、同大学院博士課程中退。86年『スサノオ自伝』でデビュー。90年『青春デンデケデケデケ』で第27回文藝賞、翌年に第105回直木賞を受賞。2005年に、観音寺市の名誉市民として顕彰される。
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