Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2014.12.31,Wed
いよいよ、大みそかです。
われらが名張市、こんな感じで年を越すようです。▼伊勢新聞:名張市の不正支出問題 真相、解明されぬまま(2014年12月30日)
もう知らねーよ。
お口直しに、近衛十四郎の「柳生武芸帳」第一作、ちなみにニュー東映作品ですけど、お暇でしたらぜひどうぞ。
さて、あすには乱歩没後五十年の年がスタートするわけですが、「伊賀一筆」第一号でお願いしましたとおり、名張市に記念事業みたいなのを期待するのは、なしにしてやってくださいね。
まあ、乱歩の生誕地だというのに、生誕百二十年の年になにもしなかったんですから、没後五十年の年にもなにもしない、というのも当然のことかもしれません。
なんで? とおっしゃるかたもおありかもしれませんが、名張市の財政事情がかなりおよろしくない、ということが理由のひとつにあげられます。
しかし、財政事情がおよろしかったとしても、どうせ二十年前の乱歩生誕百年みたいに、ありものの乱歩イベント寄せ集めて、はいおしまい、というだけの話だと思います。
ですから、乱歩がらみで名張市の新年を展望する、とかいってみたところで、なんにもみえてこないわけでして、ほんとにどうもあいすみません。
しいていえば、「伊賀一筆」第一号の手記にも書いたんですけど、名張市立図書館の乱歩関連資料、なんとかしとかなくちゃいかんだろう、という気はしております。
というか、今年のうちになんとかしとかなくちゃ、とは思いつつ、『奇譚』の活字化に時間を取られてできませんでした、といういいわけも「伊賀一筆」第一号に記したところですけど、なんだか気が重いのもたしかです。
「伊賀一筆」第一号をお読みいただいたかたにはご理解願えたものと思いますけど、名張市立図書館には乱歩関連資料を収集し活用する、なんてことは、とても無理です。
これを三つの質問にして、三本の矢のごとく射てみる。
(1)そもそも、乱歩関連資料として、どんな資料を収集するのか。
(2)そもそも、収集した乱歩関連資料を、死蔵するのではなく、活用することが可能なのか。
(3)そもそも、市民生活に無縁な乱歩関連資料を、市民の税金で収集する必要があるのか。
このみっつのそもそもに、名張市立図書館は、まったく答えられません。
だから、正直に、手前どもはただの無料貸本屋でございまして、資料収集のことも、乱歩のことも、なんにもわからしまへんのどすえ、とカミングアウトしてしまうのが一番、だと思うんですけど。
「伊賀一筆」第一号でも指摘したように、お役所仕事ってのは、結局のところ、その場しのぎの際限もないくり返しですから、考えるべきことを考えず、決めるべきことを決めず、ただただ先送りに明け暮れるばかりのお役所のみなさんを相手にして……
とか考えて鬱々と煩悶していたところへ、郵便屋さんが一日早いお年玉を届けてくれました。
これどす。
どうどす。
ポケミスの装幀造本をあたうかぎり踏襲して紙の本に仕上げられた『涙香、「新青年」、乱歩』、高井信さんからお送りいただきました。
いやー、うれしいなったら嬉しいな。
この件です。
▼2014年12月28日:なんと紙の本にしていただきました
このエントリをお読みになった高井さんからメールを頂戴いたしましたので、できたら欲しいんですけど、と厚かましくもおねだりを申しあげてみたところ、さっそく一部仕上げてお送りくださいました。
ほんと、厚かましい話だと思います。
で、これが凄いの。
予想していた以上のできばえに、鬱々とした煩悶もあっさり吹っ飛んで、私はすっかり感動してしまいました。
私が公開しているPDFは、扉から奥付までなんですけど、それを印刷して、そこにカラー刷りの表紙と見返しをつけたうえで、一冊の本に製本する。
しかも、背にはタイトル、小口は黄色。
これだけの芸当が、あっというまにできてしまう、というのがいまだに信じられないんですけど、とにかく凄いんです。
しかも、これ、わしの著書じゃ。
この世にただ一冊のわしの著書じゃ。
これがほんとのワンブックオーサーじゃ、といいたいとこなんですけど、この本は地上に三冊、存在していて、一冊は高井信さん、もう一冊は北原尚彦さん、最後の一冊は私、この三人が所有しております。
増刷の予定はないとのことですから、よい子のみなさんは、厚かましいおねだりをしないようにね。
それでは、紙の本にしていただいた『涙香、「新青年」、乱歩』、ためつすがめつ、撫でさすりつつ、お酒も飲みつつ、年越しそばもすすりつつ、新しい年を迎えることにしたいと思います。
みなさんも、どうぞよいお年を。
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