すっかり暑くなりましたけど、関西の「ベットタウン」にして冤罪のメッカ、三重県名張市からきょうもお届けいたします。
名張毒ぶどう酒事件の奥西勝さん、こんな感じでいらっしゃるそうです。▼47NEWS:奥西死刑囚「分かった」 口動かし、異議申し立てに(2014年5月29日)
奥西さんは大正15年のお生まれですから、三島由紀夫よりひとつ年下で、となると、三島の名が出たらこちらをご紹介申しあげるのがこのところのならいとなっております。
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— 古書きとら (@kosho_kitora) 2014, 5月 26
「残部僅少です」とのことです。
さて、冤罪のメッカにおける名張毒ぶどう酒事件関連の報道は、とみてみると、ウェブニュースとして報じられたのはこれだけみたいです。
▼毎日新聞:名張毒ぶどう酒事件:再審棄却 「早く終わらせて」 被害者らうんざり 「地獄絵図、つらい体験」 /三重(2014年5月29日)
もううんざり、という地元のみなさんのお気持ちもよくわかる気はしますけど、当地あたりのムラ社会には正義や真実よりもだいじなものがあるんだな、と考えると、なにやら恐ろしくなってくるから困ったものです。
いまや岩波現代文庫で読める『名張毒ブドウ酒殺人事件──六人目の犠牲者』の著者、江川紹子さんのツイート。
弁護側が行う実験の結果も待たず、4月に行った証拠開示の申し立てにすら、なんの判断もしないまま、いきなり棄却とは…。 →毒ぶどう酒事件で再審請求棄却 名古屋高裁 | 沖縄タイムス+プラス http://t.co/HMROLMYPXJ @theokinawatimesさんから
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 5月 28
名張事件で、再審請求出して半年で棄却決定の名古屋高裁。奥西さんの「加齢の程度や健康状態の悪化の程度を踏まえた上、判断を早期に出すことにした」と。もうすぐ死にそうだから、証拠開示についての検討もしないで、生きてるうちに大急ぎで再審の扉を閉めました、とゆうこと。酷い話。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 5月 28
名張毒ぶどう酒事件の再審棄却決定、奥西さんが高齢で健康状態も悪く、もうすぐ死にそうだから、弁護団の追加証拠も待たず急いで棄却決定を出す、という裁判官の思考回路が、どうしても分からない。決定を出したのは、石山容示裁判長、河原俊也裁判官、伊藤寛樹裁判官。
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 5月 28
袴田事件はあくまで例外で、裁判所は過去の死刑事件の裁判見直しに前向きになったのかもなどと期待してもらっては困る、司法はお前の再審請求を取り上げるつもりはない、そのことを自覚して、もう再審は諦めて、早く死刑囚として死んでくれ、というメッセージのように読めてしまうのだが…
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 5月 28
無実の証を立てることだけを支えに、命の灯火を燃やし続けてきた奥西勝さんに、今回の決定は相当のダメージを与えることが心配される。奥西さんの健康状態を理由に棄却決定を急いだ裁判所に対し、特別面会人の稲生昌三さんは、「これで奥西さんが亡くなるようなことがあれば、まさに司法の殺人だ」と
— Shoko Egawa (@amneris84) 2014, 5月 28
司法の世界にも、正義や真実よりもだいじなものがある、ということでしょう。
ひっでー話だよなあ実際、と思いつつ、関西の「ベットタウン」にして冤罪のメッカでそろそろビールでも飲むことにいたします。
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