Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2014.05.25,Sun
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中日新聞 CHUNICHI Web
平成26・2014年5月21日 中日新聞社
中日春秋
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中日春秋
2014年5月21日
その青年は夢遊病を患っていた。病が原因で住み込みの奉公先をお払い箱になるが、そうとは知らぬ父に責められ、親子仲が険悪になっていく。そんなある朝、青年は父が無残に死んでいるのを目にする
▼江戸川乱歩の「夢遊病者の死」だ。主人公の青年は自分は知らぬうちに父を殺(あや)めてしまったのかと動転して逃走し、悲惨な最期を遂げる。だが、実は真犯人は…という筋立てである
▼そんな短編を書いた泉下の乱歩を「事実は小説より奇なり」とうならせそうなのが、二年前の小学校襲撃予告メールに端を発した「パソコン遠隔操作事件」の展開だ
▼パソコンが知らぬうちに乗っ取られて脅迫メールを送り付け、ある日突然、持ち主が犯人扱いされる。後日、真犯人と思(おぼ)しき男が逮捕されたものの、男が法廷にいるまさにその時「真犯人です」というメールが報道各社に届いて…
▼まさに、二転三転。気付かぬうちに犯罪に巻き込まれるIT社会の恐怖を見せつけられた事件だったが、米情報当局などもこの手の不正遠隔操作ソフトを使い、世界中のパソコン数百万台を操りうるとの報道もあるから、その不気味さに慄然(りつぜん)となる
▼一連の事件の犯人だと告白した片山祐輔被告(32)に、お母さんはこう声を掛けたという。「真犯人だったとしても受け入れる」。時代を象徴する、のっぺり無機質な出来事に、血が通った気がした。
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