Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2014.04.07,Mon
書籍
復興文化論 日本的創造の系譜
福嶋亮大
平成25・2013年10月31日第一刷 青土社
A6判 カバー 413+7ページ 本体2200円
関連
2 観客の発見
第五章 戦後/震災後 日本近代文学における内面と美 > B 震災後=〈われわれ〉の文学 > p313-319
▼青土社:復興文化論
復興文化論 日本的創造の系譜
福嶋亮大
平成25・2013年10月31日第一刷 青土社
A6判 カバー 413+7ページ 本体2200円
関連
2 観客の発見
第五章 戦後/震災後 日本近代文学における内面と美 > B 震災後=〈われわれ〉の文学 > p313-319
2 観客の発見
このように、川端康成の作品には、物語性が事実上存在しない代わりに、美的な劇場性が備わっている。川端は日本美の作家という以上に、何よりもまず日本美の装置=劇場を作った作家であった。肌理の粗い文明のなかで美を実現するには、まず美を保全するための劇場を設けなければならなかった。とりわけ関東大震災後の復興期の日本においては、それは素人芸を上演する劇場として現れたのであり、川端はそこに人種も階級も溶かし込む大衆化現象、及びその観客たちを発見することになる。
ところで、関東大震災の後=跡に大衆文化の劇場を設営した作家は、実は川端だけではなかった。例えば、江戸川乱歩は震災があった一九二三年に「二銭銅貨」で探偵小説作家としてデビューした後、やはり震災後の東京全体を怪人と探偵の躍動する劇場都市に仕立てあげていった。作風はまったく異なるとはいえ、川端と乱歩はともに震災後の大衆化現象に着眼した作家であり、浅草への関心も共通している。
▼青土社:復興文化論
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