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Posted by 中 相作 - 2014.03.29,Sat
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毎日新聞
平成26・2014年3月25日 毎日新聞社
淡海のたからもの:琵琶湖文化館収蔵品から/124止 琵琶湖文化館建設中の写真資料 /滋賀
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淡海のたからもの:琵琶湖文化館収蔵品から/124止 琵琶湖文化館建設中の写真資料 /滋賀
毎日新聞 2014年03月25日 地方版
◇60年着工、湖中の突貫工事 健康と明朗の象徴、本館頂上にトンボ--井上ひろ美さん(琵琶湖文化館学芸員)
琵琶湖文化館は1961(昭和36)年に開館しました。前身は48(昭和23)年開館の県立産業文化館です。最初は県庁の西隣にある37(昭和12)年に建築された武徳殿を改築して使用しましたが、54(昭和29)年にその施設は滋賀会館へ移され、複合施設として再出発しました。しかし、博物館としてのスペースが狭くなった上、見学者は階段を上る必要が生じて入館者数が減少したことから、単独施設が必要であるという声が高まり、琵琶湖文化館が建築されました。
今回ご紹介するのは、琵琶湖文化館建築中の写真資料です。琵琶湖文化館の建設計画は、59(昭和34)年2月に立ち上がりました。4月には建設資金の調達のために、県観光文化館建設後援会が設立され、後援会の発起人は元知事の服部岩吉、東京国立博物館学芸部長の野間清六、県議会議長、県教育委員長、県仏教連盟会長、町村会会長、県内企業常務取締役、県観光連盟会長ら28人、後援会会長は知事の谷口久次郎が務めました。県内外に向けての広い募金運動が行われた結果、742件1億円余りの金品が寄せられました。この中には県内外の仏教各宗派本山座主や管長、神社関係者、各大学学長らの揮毫(きごう)による墨跡・書跡、県美術協会加盟作家作品、池波正太郎や江戸川乱歩、山岡荘八ら県外の文筆家や画家の手になる色紙を頒布した収益も含まれています。これらの寄付と県費1億3500万円によって琵琶湖文化館は建てられたのです。
琵琶湖文化館の建物は、城の形をした本館と六角形の屋根をのせる別館、そして本館と別館をつなぐ連絡館の三つで構成されています。起工式は60(昭和35)年4月18日に執り行われました。この当時、琵琶湖岸の埋め立て地は現在の県警本部あたりから大津郵便局あたりまでの一部だけでした。
写真[1]は琵琶湖に矢板を打ち込んで工事区画から水を抜いて、本館1階部分の工事をしている様子です。麦わら帽子を被って作業用通路を行き来する工事関係者の姿が、時代を感じさせます。起工式から開館まで1年に満たない工期であったため、作業は昼夜兼行の突貫工事でした。写真[2]は本館の工事中の写真です。工事は連絡館と別館から先に進められました。写真では本館の3階までコンクリート打ちが終わっていますが、まだ4階と5階は骨組みが見えた状態となっています。
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