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Nabari Ningaikyo Blog
Posted by - 2024.11.24,Sun
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Posted by 中 相作 - 2014.02.16,Sun

 雪が降ろうが、槍が降ろうが、またしても例によって「伊賀百筆」第二十四号用の漫才の件なんですけど、芭蕉の生誕三百七十年と乱歩の生誕百二十年をネタに二十四ページのマクラを書き終えたことは、先日ご報告申しあげました。

 これですけど。


 あとは「続・僕の図書館戦争」の本題まっしぐら、というところだったのに、伊賀市のほうから、まーた面白そうなネタが飛び込んできてしまいました。

 じつは、伊賀市の芭蕉生誕三百七十年記念事業では、マクラに書いた生誕三百七十年芭蕉さんが行けないさっぽろ雪まつり騒動がいちばん面白いネタになるであろう、実際に実施される記念事業なんてちまちましたご町内イベントばかりであろう、と踏んでおりましたので、「伊賀百筆」第二十四号の漫才ではマクラ以外で芭蕉にふれるつもりはありませんでした。

 ところが、こんなことに。

 伊賀タウン情報YOU:俳句・俳諧・芭蕉の精神世界を無形文化遺産に 伊賀市長が意欲(2014年2月14日)

 この記事からはくわしいことはわかりませんけど、とてもいじりがいのある話題だという気がします。

 芭蕉が北海道に行きたがってた、とかなんとか、一般的な社会常識の絶望的なまでの欠如をさらけ出してくれたのにひきつづいて、伊賀市がどんなすっとんきょうな話題を提供してくれるのか、いまからわくわくいたしますけど、「生誕370年にあたる2014年度中にも事務調査を始め」とのことで、まだちょっと先の話みたいですから、「伊賀百筆」第二十四号ではスルーでいいか、とも思います。

 いっぽう、こちら名張市では、乱歩生誕百二十年記念、とは謳ってないみたいですけど、こういうのが開催されてます。

 2014年2月13日:怪人二十面相フェルトアート展

 会場は無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館のやなせ宿なんですけど、きのう、ひさしぶりに行ってみました。


 このポスターには「場所 やなせ宿 川蔵(新町)」とありますけど、ふたつある蔵のうち、川蔵ではなくて中蔵のほうが会場です。

 やなせ宿スタッフのかたが、雪かきしながら、「名張ローターアクトさんのポスター、ちょっとまちがってます」とおっしゃってましたけど、まちがいといえば、ポスターに「2月9日(月)」とあるのも正しくなくて、実際は「2月9日(日)」です。

 まあ、いいかげんというか、投げやりというか、やっつけ仕事感はんぱねーな、とでもいうか。

 このフェルトアート展は、昨年4月、名張ロータリークラブが乱歩の銅像を除幕したのにあわせて開催されて以来、二回目となります。

 みたいなことは、このエントリに記しました。

 2013年9月29日:三重テラスが開業いたしました

 引用。

 それにしても、つらつら顧みるに、ここ名張市におきましては、去年9月に乱歩狂言とかいう思いつきの単発イベントが市民から見向きもされなかったところを大量動員で危うくカバーした以外、乱歩関連の催しはまったくなかったのではないかいな。

 しいていえば、今年の4月、名張ロータリークラブが乱歩の銅像を除幕したのにあわせて、名張ローターアクトクラブが怪人二十面相のパネルを展示する、という動きがあったくらいか。

 これですね。

 2013年3月30日:怪人二十面相的パネル展示
 2013年4月12日:フェルトアート展:乱歩とアートがコラボ 「二十面相」をフェルト画で──名張 /三重

 私も4月7日、乱歩像除幕式のあとでバネル展示の会場、すなわち、建築途中で放置された怪しげな神社の予定地みたいな乱歩生誕地碑広場に設営された黒テントに立ち寄ってみたんですけど、乱歩像の台座に刻まれた「江戸川乱歩」という文字を揮毫された書家の先生が、やはり除幕式からの流れでひと足早くご夫婦でおみえになっていた以外、入場者はだーれもいなくて、関係者のほうが数が多いありさまでした。

 その関係者によれば、展示してあるパネルの絵を描いてくれた高校生も来てくれない、とのことでした。

 そりゃそうじゃろう。

 あんなとこであんなことをしてみても、市民からは見向きもしてもらえないと思うぞ。

 今回もまた、むろんきのうあたりは大雪の影響もあったはずですけど、あまり見向きされてる印象はありませんでした。

 というか、フェルトアート展のエントリにやなせ宿の公式サイトをリンクするとき気がついたんですけど、なんだかえらいことになってるみたいです。

 名張市旧細川邸やなせ宿:Home

 リンク先ページの左下のほうに、「ゴミの不法投棄は犯罪です!! 」とか書かれてあって、不法投棄されたごみの画像へのリンクが貼られ、「1月20日付のゴミを、ワザワザ駐車場のクサリをまたぎ門の前に投棄してあるということから、やなせ宿に対して何らかの悪意を持った投棄だと思われます」との文章が添えられています。

 やなせ宿に対してなんらかの悪意をもった地域住民が存在している、ということをやなせ宿の公式サイトで公表してしまう、ってのもなんだかすごい話ですけど、やなせ宿の運営にかんしては最近、とかくのうわさを耳にしないでもありませんでしたから、悪意をもった住民がごみを不法投棄したとしてもふしぎではない、という気がいたします。

 とにかく、オープンする以前から、無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館、とか、だれからも望まれることなく生まれてきた赤子のような施設、とか、ろくなこといわれてなかったもんなあ、あのやなせ宿。

 つか、みんなおれがいったことなんだけど。

 たとえば、このエントリ。

 名張まちなかブログ:糸引きは納豆の得意技の巻(2009年7月14日)

 引用。

 最初っからいってるように、やなせ宿は無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館である、なんてことではまずいのである。あの施設は、血税一億円を注ぎこんでつくった市民の共有財産なのである。しかし、そんなふうに思ってる市民なんて、たぶんひとりもいやしないぜ。それ以前に、当の名張地区にだって、やなせ宿は名張地区住民の共有財産だと認識してる住民がいるかどうかとなると、かなりあやしいものだと思う。ほんと、なんであんなもの、つくってしまったんだろうね。これも以前からいってることだけど、やなせ宿ってのはまさしく、だれからも望まれることなく生まれてきた赤子のような施設なのである。太宰治生誕百年を記念していうならば、

 ──生れて、すみません。

 みたいな施設なのである。わかるか。生まれてすみません、だぞ。生まれたこと自体に、引け目を感じてんだぞ。ふびんな話じゃねーか。おなじすみませんでも、そこら歩ってる犬っころが、あ、道ばたにうんちしちゃった、どもさーせん、とかいってるのとは、天と地とほどわけが違う。魂の叫びのようなすみませんなのであって、こんなことになったのもすべて、なーんにも考えることなくやなせ宿整備に乗り出した名張市がわるいのである。その名張市がいま、なにを考えてるのかっつーと、わるかったことをちっとも反省しようとせず、というか、名張市には反省能力とか学習能力とかいうやつが全然ないようにみうけられるのだが、誤謬だらけだったこれまでのプロセスをまったく無批判に追認し、なんとかこのまま波風立てずに幕を引きたい、ということなのである。これはもう、そうに決まっておるのである。

 しかしなあ、強引な幕引きなんて、結局は傷口をより大きくする結果しか招かないと思うぞ。ほんと、どうするよ名張市。ここはひとつ、まわらない頭で幕引きのわるだくみなんかしてないで、まずは潔く、市民に詫びのひとつも入れたらどうよ。

 ──あほで、すみません。

 とかいってな。きゃはは。

 名張市民の共有財産として整備されたはずの施設が、なんで悪意の対象になってんだろうな。

 とかくのうわさにもとづいて推測を述べるならば、特定の市民による私物化がいよいよ眼にあまってきた、ってことなんじゃねーの?

 だから、地域住民のなかに、やなせ宿運営への不満や批判を、ごみの不法投棄というかたちで表明する人間も出てくる、ってことなんじゃねーの?

 やなせ宿の運営を委託されてるまちなか運営協議会は、そもそもその成立からしてまったくのインチキであった、ということをおれは最初から指摘してやってたんだけど、まーあどいつもこいつも、手前は耳が聴こえません、みたいな知らん顔を決め込んでしまいやがったからなあ。

 もちろん、ほんとはちゃんと聴こえてて、そのへん追及されたときには、さッ、三年ほど前から聴力が回復してきたんですッ、とかいいだすんだろうけどな。

 「伊賀百筆」第二十四号用の漫才では、そのあたりのこともとりあげたほうがいいのかな。


 この第二十三号の漫才には、やなせ宿の運営をめぐって第一次癒着結託隊と第二次癒着結託隊が組織された、というあたりまでは書きましたけど、その後の経過をお知らせしておきますと、第一次癒着結託隊のトップでいらっしゃったかたは、ご商売のほうがいけなくなって、いまやお店はあとかたもなく、第二次癒着結託隊のトップでいらっしゃったかたは、残念なことにお亡くなりになってしまって、ここにあらためてご冥福をお祈り申しあげる次第です。

 そんな事情もあって、無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館たるやなせ宿の運営がいよいよおかしくなってきた、ということもあるのかもしれませんけど、ともかくそのやなせ宿で3月8日まで、怪人二十面相フェルトアート展が開催されています。

 興味がおありのかたは、どうぞお運びください。

 フェルトアートの一点はこんなんです。


 若き日の乱歩なり。
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