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Nabari Ningaikyo Blog
Posted by - 2024.11.23,Sat
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Posted by 中 相作 - 2013.11.07,Thu
書籍

日本推理小説論争史
 郷原宏
 平成25・2013年10月23日第一刷 双葉社
 B6判 カバー 329ページ 本体2500円
 初出:小説推理 平成23・2011年6月号-平成24・2012年10月号
 初出タイトル:日本ミステリー論争史

第一章 名探偵論争
第二章 匿名座談会論争
第三章 邪馬台国論争
第四章 「黒い霧」論争
第五章 「一人の芭蕉」論争
 細目
  人間かトリックか?
  形式か本質か?
第六章 探偵小説芸術論争
 細目
  探偵的要素か小説的要素か?
  「主人持ちの文学」か「独立文学」か?
第七章 本格×変格論争
 細目
  馬には角が必要か?
第八章 ブルジョア文学論争
 細目
  「知的遊戯」ではだめなのか?
第九章 創成期探偵小説論争
あとがき
日本推理小説論争史年表

第五章 「一人の芭蕉」論争

 人間かトリックか?

 1

 昭和二十年(一九四五)八月十五日、日本の長い戦争が終わった。福島県保原町(現在の伊達市)に疎開していた江戸川乱歩は、この年十一月、奇蹟的に焼け残った池袋の自宅に戻り、米兵が読み捨てたポケット版の探偵小説を求めて古本屋めぐりを始めた。戦時中は海外作品の輸入が途絶えていたので《西洋探偵小説に非常な飢えを感じ、久しく逢わない恋人のような感情を抱いて》(『探偵小説四十年』)いたのである。
 そのころ、乱歩は「雄鶏通信」の編集長で詩人の春山行夫から「アメリカ探偵小説の近況」という原稿を書くよう依頼された。乱歩は喜んで引き受けたが、そのためにも近ごろ英米の雑誌で評判の高いアイリッシュの『幻の女』を読んでおきたかった。そこでさらに足繁く古本屋通いをした。

 株式会社双葉社:日本推理小説論争史
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