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Posted by 中 相作 - 2013.09.28,Sat
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平成25・2013年9月25日 朝日新聞社
ポケミス創刊60年 1775点で累計1922万部
中村真理子
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平成25・2013年9月25日 朝日新聞社
ポケミス創刊60年 1775点で累計1922万部
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ポケミス創刊60年 1775点で累計1922万部
[文]中村真理子 [掲載]2013年09月25日
ハヤカワ・ミステリ
「ポケミス」の愛称で知られる早川書房の「ハヤカワ・ミステリ」が創刊60年を迎えた。1953年に始まった翻訳シリーズは、月1点の刊行。これまでに1775点、累計発行部数は1922万部を超える。名作から最新の話題作まで、世界のミステリーを届けてきた。
創刊初期の作品は、江戸川乱歩が解説を書いていた。乱歩や都筑道夫が監修、選定を手がけ、日本に翻訳ミステリーを根付かせた。今ではミステリー作家の登竜門となった江戸川乱歩賞が、56年には「ポケミス出版」という功績を表彰するため、早川書房に授与されたという変わった歴史もある。
ロングセラーは数多いが中でも、アガサ・クリスティーは75作品、累計152万部に、E・S・ガードナー(別名義A・A・フェアを含む)は130作品、193万部になる。70年代にはイアン・フレミングの「007」シリーズがベストセラーとなっていた。
ポケミスの特色は装丁にもある。アメリカのペーパーバックの形を取り入れて、三方の小口が鮮やかな黄色に。判型も文庫よりやや背の高いポケット・ブック判。「お手許(てもと)に綺麗(きれい)なままの本をお届けしたくこんな簡単な函(はこ)を作ってみました。いわば包装紙がわりです。お買い上げ後にはお捨て下さって結構です」という遠慮がちな文が書かれたボール紙の箱付きの時期をへて、現在のビニールカバー付きへ、と独自の進化を続けている。
ミステリーの境界は広がり、SFに近い作品など幅は広がっている。以前は英米作品が8割だったが、現在は5割ほどに。北欧や南米など新しい地域からの作品が増えている。「最近は若者や女性など新しい読者も増えている」と山口晶編集本部長。「初速もいいし、書店から戻ってこない。だらだらと確実に売れるシリーズ」。老舗の底力が、ミステリーの世界を支えている。
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