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Posted by 中 相作 - 2013.09.07,Sat
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YOMIURI ONLINE
 平成25・2013年9月3日 読売新聞社

図書館から持ち出し、手芸・料理本が1位…次は
 中村総一郎
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図書館から持ち出し、手芸・料理本が1位…次は

 三重県名張市立図書館(名張市桜ケ丘)で、2010年4月から今年6月末までの3年余りの間に、2000冊近い蔵書が所在不明になっていることが同図書館の調べで分かった。

 希少本は含まれていないが、大部分は利用者が貸し出しの手続きをせずに無断で持ち出したとみられる。同図書館は「蔵書や資料は市民の共有財産。モラルを守った利用を」と呼びかけている。

 同図書館は、6月18~30日に蔵書点検を実施。その結果、2010年4月以降で、1939冊(284万8011円分)の蔵書が行方不明になっていることが判明した。29万2350冊ある同図書館の蔵書全体に占める割合は、0・66%にあたるという。

 種類別では、一般書が1263冊と、全体の6割以上を占めた。次いで、雑誌が354冊、文庫が172冊となっており、児童書82冊、参考図書44冊、新書19冊、絵本5冊の順だった。また、ジャンル別では、手芸・料理が最も多く、日本の小説、医学(健康)、旅行案内、音楽と続いている。

 最も高額な本は、「心理学辞典」と「江戸時代語辞典」で、いずれも2万3100円。そのほか、「日本歌謡辞典」(1万9000円)、「交通事故後遺障害等級獲得マニュアル」(1万5750円)、「ナワ(ナウワ)語辞典」(1万4000円)、「会社法実務ハンドブック」(1万2600円)、「クィンラン版世界映画俳優大事典」(1万円)などが無くなっていた。同図書館では「借りてくれればいいのだが……。どうして行方不明になるのか、よく分からない」と困惑する。

 同図書館の昨年度の年間貸し出し数は、60万1504冊。江戸川乱歩の関連図書など、貴重な本もある郷土資料コーナーには、無断持出防止装置を設置し、正規の手続きをせずに持ち出そうとすると警報が鳴る仕組みになっているが、一般の開架コーナーには取り付けていない。

 同図書館は「防止装置が無断持ち出しの防止に有効であることは分かっているが、導入経費やランニングコストを考えると、新たに取り付けることは、予算的に難しい。それに、利用者との信頼関係を損なうようで、(設置には)心情的にも複雑な思いがあるし……」と頭を抱えている。(中村総一郎)

(2013年9月3日17時17分 読売新聞)
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