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Posted by 中 相作 - 2013.08.16,Fri
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平成25・2013年8月13日 読売新聞社
乱歩の息づかい…「黄金仮面」完全原稿発見
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乱歩の息づかい…「黄金仮面」完全原稿発見
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乱歩の息づかい…「黄金仮面」完全原稿発見
新たに確認された「黄金仮面」の直筆原稿。乱歩の執筆の息づかいが感じられる貴重な資料だ
作家・江戸川乱歩(1894~1965年)の戦前の代表作の一つで、名探偵の明智小五郎と怪盗アルセーヌ・ルパンが対決する「黄金仮面」の完全原稿453枚が見つかった。
戦前に書かれた乱歩作品の直筆原稿がまとまった形で発見されるのは極めて珍しい。単行本などと違うオリジナルの表現も見られ、書き急いだような筆跡からは、多数の連載を抱えた人気作家・乱歩の息づかいがうかがえる。
「黄金仮面」は1930年9月から31年10月、2回の休載を挟んで、全12回が講談社の大衆総合誌「キング」に連載された。乱歩が多くの連載を抱えていた時代の娯楽作で、ニヤリと笑う黄金仮面のイメージは、乱歩人気を決定づけた。乱歩自身は後の自作解説で「私の長篇小説の中でも、最も不健全性の少ない、明かるい作」と振り返っている。
生原稿は1986年に講談社から外部へ貸し出されたが、返却後は行方不明になっていた。95年に死去した講談社の元編集者の遺族が、会社から送られた遺品を整理する中で見つかり、昨年になって講談社に連絡があったが、なぜ遺品に含まれていたかは不明という。
乱歩は戦後の原稿は出版社から返却させて保管していたものの、戦前に書かれた作品の生原稿が、まとまった形で見つかるのはほとんど例がない。
原稿は乱れた字で書かれ、執筆を急いだ形跡がうかがえる。「黄金蛇だ」とした章題を、この章の途中の欄外に「アトリエの怪」に変更するよう指示する書き込みや、連載の終盤には、章題部分が空欄で、後から章題を指示して書き加えたケースも見られ、多忙で構想が固まる前に書き始めたことが推察される。また、雑誌掲載時に「金網の佛像ぶつぞう」と誤植され、現在は「古い鍍金仏ときんぶつ」と直されている表現が、元々「金銅の佛像」だったことも分かった。
評論家の新保博久さんは「戦後、大物作家になってからの乱歩の原稿は読みやすい字だが、当時は、ものすごいスピードで書かなければ間に合わなかったのだろう。流行作家時代の生々しい息づかいに触れられる発見だ」と話している。
「黄金仮面」についての特集は、22日発売の「小説現代」に掲載される。
(2013年8月13日20時07分 読売新聞)
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