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Nabari Ningaikyo Blog
Posted by - 2024.11.25,Mon
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Posted by 中 相作 - 2013.07.10,Wed

 7月10日を迎えました。


 『屋根裏の散歩者』の予約受付がはじまりました。

 株式会社藍峯舎:Home

 それでは、版元の厳命により苦労話を綴りたいと思います。

 平井通の評伝を書くにあたってまずなにをしたか、ということは、このエントリにちょこっと記しました。

 2013年7月1日:乱歩と正史の書簡集についていささか最終篇

 で、村上裕徳さんからあれこれ教えていただきました。

 そのあと手をつけたのは、いわゆる資料集めです。

 最初に考えたのは豆本でした。

 平井通は『屋根裏の散歩者』をはじめとした豆本を発行した人物で、池田満寿夫の「豆本因縁噺」には通が池田満寿夫と組んで世に送った豆本のリストが掲載されています。

 しかし、通が出版した豆本のすべてを一覧できるリスト、なんて都合のいいものはどこにもありません。

 とはいえ、なにしろ評伝なんですから、通が生涯に何冊の豆本を発行したのか、みたいなことはふつうに押さえとかなきゃなりません。

 というか、通の豆本のことを書くんだったら、すべて書い揃えてから書くべきだろうな、みたいなことをふつうに考えてしまう人間なわけです私は。

 ところが、富岡多恵子さんの『壺中庵異聞』によれば、平井通の死から一年ほどたった時点で、驚くべし、通と池田満寿夫が組んだ豆本は「或る古書目録に出ていましたが、なんと八冊で百五十万円ですよ」とのことです。

 たっけーなあおい。

 とても手が出ねーじゃねーか。

 だから、手を出しませんでした。

 もっとも、『屋根裏の散歩者』だけは名張市立図書館が所蔵しておりますので、それをためつすがめつ撫でさすりつ、みたいなことは過去にしたことがあります。

 ほんと、買うだけは買ってんだよな、名張市立図書館も。

 けど、そこまでなの。

 古本屋さんから乱歩関連の古書を購入し、それを専用の書棚に飾ったらそれでおしまい、っつーのが、名張市立図書館における乱歩関連資料の収集なの。

 馬鹿かこら低能。

 目録もつくらずにただ飾っとくだけとか、そんな資料収集がどこにあるっつーんだよこののーたりん。

 呼んでこいよ。

 呼んでこいよこら。

 初代館長呼んでこいっつってんだろーが。

 おらおらおらおらおらおらおらおらあッ。

 こんにちはッ。

 お経は読んでも乱歩は読まぬッ。

 腹が張っても屁はこかぬッ。

 名張市立図書館の初代館長でございますッ。

 とか、やっぱ、いいなあ。

 とってもいいなあ。

 こういう感じの漫才の流れ、ぼくは好きだなあ。

 この絶妙な流れ、このままボツにするのはなんとも惜しいなあ。

 とか、そういうことじゃなくて、要するに、平井通が出版した豆本を購入するためにえらい苦労した、なんてことは全然なくて、いいのかおい、とは思いつつ、通の豆本をただの一冊も手許に置くことなしに、私はしれっと通の評伝を書いてしまった次第です。

 ほんと、いいのかおい。
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