書籍
東海の異才・奇人列伝
編:小松史生子
平成25・2013年4月20日第一刷 風媒社
B6判 カバー 253ページ 本体1500円
関連
岡戸武平 小説から実録ものまで、なんでもござれ
斎藤亮
異色の表現者 1 > p76-77
小酒井不木 乱歩を世に出した「名伯楽」の多芸多才な顔/古畑種基
山口俊雄
異色の表現者 1 > p77-80
岩田準一 志摩の美青年にして古今東西の男色研究家
小松史生子
異色の表現者 1 > p83-85
江戸川乱歩 日本の探偵小説の創始者
小松史生子
Ⅲ あの人のB面 > p162-167
岡戸武平 小説から実録ものまで、なんでもござれ
斎藤亮
疎開作家という言葉が、あるのか、ないのかその辺は曖昧であるが、太平洋戦争末期、東京在住の作家が身の安全を守るためと、東京に集中していた出版社が、米軍機の空襲で焼け店を閉じてしまったので、東京にいる必要がなくなり、地方へ疎開した。
小酒井不木 乱歩を世に出した「名伯楽」の多芸多才な顔/古畑種基
山口俊雄
探偵小説作家として名を残している小酒井不木(本名・小酒井光次)は、一八九〇(明治二十三)年十月八日に愛知県海部郡蟹江村(現蟹江町)に生まれた。
岩田準一 志摩の美青年にして古今東西の男色研究家
小松史生子
国枝史郎が新舞子のシーサイド文化住宅でこの世のユートピアを現前にしていたとすれば、或る早熟の天才少年が同じく伊勢湾の海の煌めきを枕に幻想夢を紡ぎ出していた。
江戸川乱歩 日本の探偵小説の創始者
小松史生子
パノラマ館やお化け屋敷、幻灯機に恋こがれた名古屋の少年時代
江戸川乱歩が三重県名張に生まれ、のちに多感な少年時代のほぼすべてを名古屋で過ごし、青年期の一時期を鳥羽で送ったことについては、昨今よく知られるようになってきた。とかく乱歩は物語の舞台を東京に設定することが多かったため、東京の作家とみなされがちだが、そしてそれは或る意味当然でもあるわけだが、その一方で彼は放浪癖があり、東京、名古屋、大阪にとどまらず新潟、京都、神戸などなど、気の向くまま足の赴くままに彷徨い歩いた履歴を持っている。通常の作家なら、そうした放浪の旅で接した風景をダイレクトに物語に取り込みそうなものだが、こと乱歩においてはそうした予測を裏切って、地方都市の特色を描き込んだテクストは少ない。
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