Nabari Ningaikyo Blog
Posted by 中 相作 - 2010.11.13,Sat
秋田稔さんの個人誌「探偵随想」の最新号で、思いがけず森下時男さんの訃報に接しました。第109号の「とりとめのない話」から引用。
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雨村翁のご二男、名古屋の森下時男氏が逝かれた。
「探偵小説の父 森下雨村」(平19、文源庫)の著者である。平成二十二年八月十五日、享年八十一。
この本は、高知新聞に同題で平成十八年の三月十九日から五月二十六日まで、六十回連載した評伝に加筆されたもので、ここ泉南図書館にもある。
連載中から氏と文通が始まったが、お目にかかったことはない。
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森下時男さんには2004年4月3日、愛知県の蟹江町で営まれた小酒井不木生誕地碑の除幕式でお目にかかりました。式のあとは当時の春日町にあったはるひ美術館、現在の清須市はるひ美術館で催されていた嶋谷自然展にご同行いただき、というのも、その嶋谷自然という日本画家は乱歩の奥さんが独身時代、故郷の坂手島で小学校の先生をしていたときその学校に通っていたらしいというかすかな乱歩つながりで足を運んだ次第だったのですが、それにおつきあいいただいたうえ、厚かましいことにご自宅にお邪魔してしまう結果となり、雨村のもとに届いていた手紙など貴重な資料を拝見したあと、図々しいことに近所のホテルで夕食までご馳走になってしまいました。
雨村が博文館を辞めることになった経緯など、興味深いお話をいろいろ伺ったのですが、高知県の佐川町にあった雨村の書斎の話もお聞きしました。書斎が行政の手で整備されることになり、いったんきれいに解体されたのですが、その後、町長が代わったせいで企画がストップしてしまい、書斎は解体されたままで保管されているとのことでした。あの話はいったいどうなったのか、お宅で拝見した雨村関連資料の行く末ともども、いささか気になるところです。
▼文源庫:探偵小説の父 森下雨村
▼名張人外境:人外境主人伝言 > 2008年1月
森下時男さんのご冥福をお祈りいたします。
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