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平成25・2013年2月14日 毎日新聞社
神楽坂:「本の街」神保町だけじゃない 16~24日、60店舗・施設がイベント /東京
清水健二
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神楽坂:「本の街」神保町だけじゃない 16~24日、60店舗・施設がイベント /東京
毎日新聞 2013年02月14日 地方版
神楽坂(新宿区)の「本の街」としての魅力を広めようと、かいわいの約60店舗・施設が16~24日、イベント「レ・ラ・ド・ビブリオテック」を開く。ワークショップや本にちなんだオリジナル商品の販売などを通し、出版物や作家への愛情をそれぞれが伝えていこうという企画だ。【清水健二】
フランス語の「レ・ラ・ド・ビブリオテック」は、直訳すると「図書館のねずみ」。日本語の「本の虫」に相当する言い回しで、フランス人が多く暮らし、街に猫も多いことから名付けたという。
本の街というと、古書店が並ぶ神田神保町(千代田区)をイメージするが、神楽坂かいわいも本と縁が深い。かつては夏目漱石や尾崎紅葉らが居住し、数多くの小説の舞台にもなっている。出版社や印刷会社、編集プロダクションなどが集積していることでも知られる。
イベントにはこうした企業や施設のほか、店主が本好きな飲食店、雑貨店などが参加。泉鏡花についてのトークライブ▽「本が読みたくなる本」をテーマにしたビブリオバトル(書評合戦)▽ブクブク交換(本の交換会)▽太宰治「斜陽」の初版などを手掛けた装丁画家・岡村夫二(ふじ)の絵画展--などが企画されている。ブックカバーやしおりを販売する店や、池波正太郎の本に出てきた料理を再現して提供する飲食店もある。
また、期間中は参加各施設が本にまつわるコメントを記したポスターを張り、街の雰囲気を盛り上げる。
実行委員長で和食器店を営む臼澤裕二さん(64)は「古本市とはひと味違う、神楽坂ならではの本のイベントを楽しんでほしい。今後も続け、個人宅にも参加を広げたい」と話す。問い合わせは「うす沢」(03・5228・6758)。
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<神楽坂かいわいと「本」の関係>
■文学者
夏目漱石 喜久井町で出生(区史跡)
島村抱月 横寺町に劇場(区史跡)
尾崎紅葉 横寺町に居住(区史跡)
田山花袋 喜久井町などに居住
泉鏡花 尾崎紅葉宅で書生生活
江戸川乱歩 筑土八幡町などに居住
■出版社
新潮社、旺文社、双葉社、東京創元社、偕成社、音楽之友社、読書人、家の光協会など
■関連施設・企業
トーハン(出版取り次ぎ大手)、印刷博物館、日本出版クラブ会館、和可菜(作家の長期滞在で知られる旅館)、相馬屋源四郎商店(文豪御用達の老舗文具店)など
〔都内版〕
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