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平成24・2012年11月11日 毎日新聞社
隠街道市:「旧町」の魅力発信、にぎやかに 露店並ぶ沿道、ワゴンセールでお出迎え──きょうまで名張 /三重
峰下喜之
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隠街道市:「旧町」の魅力発信、にぎやかに 露店並ぶ沿道、ワゴンセールでお出迎え--きょうまで名張 /三重
毎日新聞 2012年11月11日 地方版
名張市の古くからの市街地「旧町」の魅力を発信する「第7回隠(なばり)街道市」が10日、2日間の日程で始まった。各商店がお値打ち品を用意したほか、住民らが手作り食品やアクセサリーなどを販売。露店が並ぶ沿道には、地元生まれの作家・江戸川乱歩にちなむ「怪人二十面相」が多数出没。一の鳥居前では子どもたちがダンスを次々に披露した。主催の名張地区まちづくり推進協議会によると、初日の人出は1万6000人。町はにぎやかな祭りムードに包まれた。【峰下喜之】
普段は人通りの少ない商店街「サンロード」に人波が続き、コロッケを手に歩く若い女性も。「揚げたてです」。「肉の向本」の店先にコロッケをはじめミンチカツ、牛串カツが並ぶ。店主の向本勇吉さん(59)は「たまたま買われて、気に入ってリピーターになってもらえたら」と期待していた。
陳列台を出してのワゴンセールは、個人商店にとって「気軽に入ってほしい」との思いの現れだ。サワ毛糸店は店先に手編み体験コーナーを設置。同市美旗町から訪れた井上政子さん(58)はマフラーに挑戦、「興味があったので、ついつい立ち止まってしまった」と笑みをこぼした。
非日常感の演出に一役買ったのが「怪人二十面相」。初の「なりきりコンテスト」に15組21人がエントリー。11日午後2時から一の鳥居前で公開審査がある。黒マント・アイマスクが定番だが、エントリー番号「7」の縄田善彦さん(70)=同市栄町=は飛鳥時代の貴族をイメージした緑の長袴(ながばかま)姿で登場。路上でフルートを吹いてアピールしていた。
隠街道市は、奈良と伊勢を結ぶ初瀬街道の宿場町として栄えた「旧町」のまちおこしを目的に06年に始まった。中心に位置する中町では、11日も婦人会が豆腐を使った「ヘルシードーナツ」を3個100円で販売する。「みんな協力して、まちを元気にしたい」(吉井和代会長)と10日は午前7時半から3時間かけて1400個を揚げて、地区内外からの来場者を出迎えた。
◇イベント重なり人出前年割れ
隠街道市:「旧町」の魅力発信、にぎやかに 露店並ぶ沿道、ワゴンセールでお出迎え--きょうまで名張 /三重
初日の人出1万6000人は、昨年に比べ1000人少なかった。名張地区まちづくり推進協議会は原因として午前の肌寒い天候と、約2キロ先の市役所で同時開催された「とれたて!なばり」の影響を挙げた。辻本武久会長は「日程が重なり、どちらに出すか悩む出店者もいた」と打ち明けた。市内では10日、両イベントに加え、宮城県塩釜市の物産ファアもあった。いずれも名張市が関係しており、日程調整の課題が浮かんだ。
隠街道市の開幕セレモニーで、辻本会長は「なぜ重なったのか検証し、来年は市民に迷惑をかけないようにしたい」と述べた。これを受けてあいさつに立った亀井利克市長は「(とれたて!なばりと)相乗効果を上げてほしい」と述べ、会場を後にした。
〔伊賀版〕
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