つづき。
そこらの高校の図書委員にでもできることが、名張市立図書館には全然できませんでした、という話のつづき。
ですからこれ、先日も記しましたとおり、初代館長呼んでこいよこら、という話なわけです。
名張市立図書館が開館した時点で、乱歩関連資料収集の方針なり方向性なりを明らかにする、というのは、いうまでもなく図書館長の役目です。
そのあたりがどうなっていたのか、初代館長さんにお聞きしなければ、私にはさっぱりわかりません。
しかし、名張市立図書館の現在ただいまの惨状にもとづいて判断いたしますに、初代館長さんは方針も方向性もお考えになることなく、そもそもろくに乱歩作品をお読みになったこともなかったのではないか。
乱歩の自伝さえ、お読みになったことがなかったのではないか。
お経だけは、じょうずにお読みになってたようですけど。
だからまあ、そのあたりが、名張市立図書館がそこらの高校の図書委員にもおよばなかったゆえんなわけです。
図書委員は、乱歩関連資料を収集しようと思ったら、乱歩のことを知ろうとしますし、乱歩作品を読もうとします。
しかし、名張市立図書館は、そういったことをいっさいしなかったわけです。
それがまちがいのもとってやつで、そのまちがいがいまだに継続されているから困ったもんです。
つか、こりゃもうどうにもならんな、というのが私の見立てであって、つい先日も、あ、そうか、名張市立図書館はほんとに、ほんっとーに図書館法を知らんのか、図書館法の「図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、その利用のための相談に応ずるようにすること」という条文を知らんかったのか、ということが判明して愕然とした次第だったのですが、それもこれもすべて、はじめの第一歩がまちがっていたから、ということに尽きるわけです。
初代館長さんが乱歩の自伝をひもといて、そこらの高校の図書委員にでもできることをちゃんとなさってさえいれば、名張市立図書館はこんな悲惨なことにはなってなかったはずであって、それどころか、日本でただひとつ、四十年の長きにわたって乱歩関連資料を収集してきた図書館として、乱歩にかんする全国的な拠点のひとつになっていてもふしぎではなかったんですけど、はじめの第一歩がまちがっていたせいで、なんかもう、取り返しなんてとてもつかんぞ、みたいなことになってしまっております。
いやー、えらいことだぞ実際。
そこらの高校の図書委員と名張市立図書館のちがいというのは、結局のところ、そこらの高校の図書委員は、本が好きだ、本を読むことが好きだ、という生徒が務めてるはずなんですけど、公立図書館じゃそんなことは全然なくて、手前は長い生涯で本などという小難しいものをただの一冊も読んだことがありません、みたいなかたが図書館長を務めていらっしゃる、というのは、私が知るかぎり名張市立図書館においてごくごくふつうのことであったからなあ。
いやー、もうどうにもならんぞ実際。
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