きのう、みてきました、乱歩狂言。
こんなんでした。
▼中日新聞 CHUNICHI Web:乱歩の作品を狂言に 名張で公演(2012年9月2日)
「市民ら四百四十人が訪れた」とのことです。
前売り券がはんぱなく売れ残っていたわりにはよく入った、という印象でしたが、これはもう、みよ動員の底力、みたいなことで、名張市役所のみなさんや関連団体のみなさん、どうもご苦労さまでした、と申しあげておきましょう。
いやいや、こんな減らず口よりもまず、ひとことお詫びを申しあげておかなければなりません。
乱歩狂言「押絵と旅する男2012」もいよいよ佳境、旅の男と押絵の娘が永遠の愛を誓いあうクライマックスシーンで、というのはこんなシーンだったわけですが。
あのシーンでうっかりカメラのストロボを発光させたのは、じつはこの私でした。
なんともつや消しなことで、まことにどうも申しわけございません。
心からお詫びいたします。
もちろんストロボ発光禁止モードで撮影してはいたのですが、クライマックスで男と娘のかけあいがはじまったとき、「押絵と旅する男」でなんでこんな「新婚さんいらっしゃい!」みたいなノリになってんの? とか思った瞬間に不意打ちの恥ずかしさに襲われ、いたたまれないような気分にあおられて、撮影モードをシャッタースピード優先にしたり絞り優先にしたりと意味のない行為をくり返したあと元の自動モードでシャッターを押しましたところ、ええこれはまたなんたることじゃ、発光禁止モードが自動的に解除されていて、どこのあほやねんええとこやのに、とすべての観客に心のなかで舌打ちさせたであろうあのストロボの一閃が……
うぐ。
うぐぐ。
あれはまずかった。
ほんとにまずかった。
演者のみなさんに、観客のみなさんに、関係者のみなさんに、重ねてお詫びを申しあげる次第です。
ばかよまぬけよすかたんようんこたれよ、などなどなど、もうお好きなように罵倒のかぎりを尽くしていただければと思います。
さて、深く反省しつつお知らせしておきますと、昨日上演されました乱歩狂言「押絵と旅する男2012」は、なんと申しますか、開き直ったかのように誠実に笑いをとりに行き、ハッピーエンドを強調したニューバージョンの演出が、素直に好感を抱かせる仕上がりとなっておりました。
乱歩作品を闊達自在にアレンジした異色の狂言として、乱歩ファンにも狂言ファンにもお楽しみいただける作品だと思います。
名張子ども狂言の会による「菌(くさびら)」は、この演目なら絶対すべらないという選択の妙が光り、熱演がおおいに笑いを誘った一番で、塩竈公演でも上演される予定だとのことでした。【2012年9月3日追記:どうもすいません。名張子ども狂言の会が塩竈公演に出演する予定はないそうです。ガセネタかまして申しわけありませんでした】
といったところで、乱歩狂言「押絵と旅する男2012」、今後の公演日程はこんなぐあいになっております。
塩竈公演
10月6日(土)
宮城県塩竈市本町1-1 遊ホール
午後2時開演
豊島区公演
12月16日(日)
東京都豊島区東池袋4-5-2 あうるすぽっと
午後2時開演
よろしくどうぞ。
しっかしあのストロボはほんとにまずかったなあまったく。
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