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Nabari Ningaikyo Blog
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Posted by 中 相作 - 2012.08.31,Fri

 いろいろ、あれこれ、鋭意検討を重ねているプロセスをずるずる公表してまいりましたが、先日も記しましたとおり、ここまでしつこく書き連ねましたのは、ほかでもありません、名張市立図書館が乱歩から手を引いていいこれだけの理由、みたいなことをお伝えするためです。

 

 すなわち、説明責任ってやつですか。

 

 ほかの自治体もそうだとは思うんですけど、名張市の場合もやはり、説明というやつが極端に苦手です。

 

 説明能力がないわけです。

 

 説明どころか、報告もない、ということもしばしばあります。

 

 乱歩関連事業でいえば、ミステリ講演会「なぞがたりなばり」が終了しました、ということすら、名張市による自発的な報告はなされませんでした。

 

 市民から問いただされて、しぶしぶ報告する。

 

 伊賀タウン情報YOU:2011/12/09 「なぞがたりなばり」の情報 まだ?

 

 しぶしぶ報告はしたとしても、通り一遍の文辞が連ねられるばかりで、意を尽くした説明はまったくなされておりません。

 

 のみならず、なんかこそこそ、隠蔽抹殺が進行しとるみたいです。

 

 名張市:なぞがたりなばり

 

 名張市公式サイトの「なぞがたりなばり」のこのページ、ごらんのとおりどのリンク先のページも「Not Found」で、きれいに削除されていることに気がつきました。

 

 なんなんでしょうか。

 

 くさいものにはふた?

 

 いやいや、ミステリ講演会をくさいもの扱いしてどうするよ。

 

 二十回を区切りとして日本推理作家協会の協力が得られなくなりました、ということになったって、ほかにも講師の先生はいくらでもいらっしゃるはずであって、げんに伊賀タウン情報YOUのQ&Aには皇學館大学の先生による講演会のことが紹介されておるわけですから、ミステリ講演会そのものを継続することはいくらだって可能なわけなんですが、それはまあいいとして、毎年の恒例事業が打ち切りになったのなら打ち切りになったで、なにしろ税金でやってたことなんですから、それを市民にきちんと報告し、打ち切りにいたった経緯を説明するのはあたりまえのことなんですけど、知らん顔してだんまり決めこんでるってのはどういうことだ、みたいなこともまあいいとしましょう。

 

 しかし、二十年にわたって積みあげてきたミステリ講演会の歴史を、あっさり隠蔽抹殺してしまうことはねーだろーがよ。

 

 毎年毎年、超売れっ子の先生がたがわざわざ足を運んでくださったというだけでも、乱歩生誕地たる名張市にとって無形の財産であることはたしかなのであって、その記録は末永く語り継がれるべきものであるといいますのに、くさいもの扱いでふたしてしまってどうするよ。

 

 ふただけに、あわてふためく、なんちゃって。

 

 きゃはは。

 

 そんなことはともかく、ミステリ講演会の打ち切りは、名張市の予定では公表せずに闇から闇へ葬られるはずであったみたいですけど、市民から問いただされるところとなって発覚いたしました。

 

 しかし、名張市立図書館の場合、乱歩から手を引く、ということにかりになったとしたら、それはやっぱり名張市民のみなさんにも、全国の乱歩関係者のみなさんにも、ちゃんとお知らせして経緯を説明する必要があるわけなんですけど、これまでに縷々つづってまいりましたようなところをお示しすれば、なんとか説明として納得していただけるのではないかと思われます。

 

 そもそもどうして、こんなことになってしまったのか、ということになりますと、最初の第一歩からまちがってた、としかいいようがありません。

 

 つまり、乱歩関連資料は収集しますけど、乱歩関連資料を読むことはいたしません、というのが名張市立図書館の出発点だったわけで、それがえんえんと、なにしろお役所なんてのは封建時代さながらの前例墨守があたりまえ、という世界ですから、開館以来ずーっとそのままで現在にいたる、という信じらんないことになっております。

 

 ほんと、いくらなんでも、乱歩という作家を運営の特別重要なコンテンツと位置づけ、館内に乱歩コーナーまで開設している図書館が、乱歩のことはなんにも知りまへん、などとしれっとしているのはとても信じられる話ではなく、たとえば森まゆみさんがブログに書いていらっしゃったところによれば、文京区の図書館が鷗外という作家をどう位置づけているのかは知りませんけど、文京区内には鷗外にくわしい優秀な図書館職員がいらっしゃるとのことで、それがむしろふつうのことであると思われます。

 

 しかし、名張市立図書館はちがいます。

 

 乱歩関連資料の収集ということにかんして、はじめの第一歩から図書館にあるまじきまちがいを犯し、それがまちがいであると認識できぬまま、こんにちにいたってしまいました。

 

 しかももう、救いようがありません。

 

 えらいことです。

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