私は旅行だの観光だの行楽だの、そういうのはできれば勘弁してほしいタイプなわけなんですけど、親戚の子供が泊まりがけで遊びにきましたので、ちょっと足を伸ばすか、とつい先日、奈良県へ行ってきました。
奈良県といっても、拙宅から自動車で二十分も走れば、もう県境を越えて奈良県にはいってしまいます。
奈良県にはいってすぐ、宇陀市室生三本松というところに、宇陀路室生という道の駅があります。
そこまで足を伸ばしました。
こんなとこです。
さすがは大和、たたなづく青垣に山籠れる国であるなと、この写真からもなんとなく感じることができますけど、この道の駅でお昼を食べて、さらば大和よ、この夏の旅行観光行楽はこれでおしまい、ということにいたしました。
なんかもう、超簡単。
そうこうしてるうちにも、倉敷市真備町の横溝正史イベント関連情報、またしても追加のメールを頂戴しました。
真金吹く吉備は真備町の正史イベントを担当しているのは倉敷市観光課とのことで、とくに積極的かつ意欲的な若手職員おふたりが、先日も記しました有能な外部の人材おふたりに協力を依頼したことで、正史ファンの心に届くイベントがスタートしたとのことです。
なるほど、と思われます。
先日のエントリには、「真備町ではどうやら、くわしい経緯はわからぬものの、とにもかくにも、外部の人材との連携がうまくできているようで」と記しましたが、行政職員の意欲や熱意が外部の人材に伝わり、それに応えて、外部の人材が知識やアイデアを行政職員に提供する、というのは、行政によるこの手の事業における理想的なパターンではないかと思われます。
その点、わが名張市におきましては、あーこれこれ、あほさんあほさん、そこのあほさんや、とお呼びするしかないような行政職員のみなさんがですね、外部を徹底的に遮断して涼しい顔をしていらっしゃるのが現状なんですけど、それというのも行政職員のみなさんは、とにかくもう外部というやつを極端に嫌うわけなんです。
なぜかというと、外部の人間というのは行政を批判する存在である、行政職員の無能と怠慢を徹底的に糾弾する存在である、という被害妄想めいた認識で凝り固まっているのが行政職員のみなさんだからであって、お役所を無能と怠慢の花園として維持しつづけるためには、どうあっても外部を遮断しなければならない、というのがお役所のみなさんの鉄のごとき確信だからです。
しかし、最近では官と民とが手を携えてものごとを進めることも多いではないか、とおっしゃるかたもおありでしょうが、なんとおっしゃるうさぎさん、あんなものはしょせん、官のうすらばかが民のうすらばかと癒着結託し、ぎゃあぎゃあ大騒ぎしながら泥船に乗ってるだけの話であって、うすらばかがうすらばか集めてなんの騒ぎだ、でおなじみ、みごとなまでの大失敗に終わった名張市のまちなか再生事業がその典型例でした。
あの事業ではさらに始末のわるいことに、母さん、名張市民の三千十万七千七百円、どうしたでせうね? でおなじみ、市民の眼の届かぬ水面下で名張市がそこらのコンサルタントとやらにいいだけぼったくられていたことも判明しました。
お役所のみなさんは、なにしろ無能で怠慢ですから、本来であれば自分たちがやんなきゃならないお仕事にいっさい手をつけようとせず、また、そもそも手をつけるような能力もやる気もありませんから、なにかというとコンサルタントに丸投げしてしまいます。
とにかくもう、なにからなにまで丸投げです。
名張市における乱歩関連事業にいたしましても、講演会を毎年いちど、定期開催いたします、と派手にぶちあげはしたものの、実際には日本推理作家協会に丸投げしただけで、しかもなおまた始末のわるいことに、協会から講師派遣の打ち切りを伝えられてもそれをいっさい公表しようとしないんですから、こんな事業が乱歩ファンの心に届くはずがありません。
いやいや、そんなことを蒸し返してみてもどうしようもありませんけど、たったいま、ふと思い出したところによりますと、私はもしかしたら積極的で意欲的な倉敷市観光課のかたにお目にかかったことがあるのかもしれません。
2010年の11月23日、神戸市で催された横溝正史生誕地碑建立六周年記念イベントの講演会でおはなししたときのことで、当日のあれこれはこのエントリで報告しているのですが。
▼名張まちなかブログ:二銭銅貨煎餅か乱歩ぱいか(2010年11月29日)
講演会の会場には倉敷市文化産業局文化観光部観光課のかたが三人、おいでになっていて、私もそのおさんかたから横溝正史関連グッズをまとめて購入したものでした。
このエントリには真備町のイベントのことを「来年も催されるのかどうかは、予算がつけば、というその一点にかかっているとのことであった」と記してありますが、2011年はもちろん、今年もまためでたく予算が獲得できたみたいで、いやー、よかったよかった。
倉敷市観光課のみなさんのさらなるご活躍を期待しつつ、ひるがえって名張市の観光課はどうよ、みたいな話はみてみぬふりでやりすごし、さーあ、名張市立図書館ばどうよ、という話題に移ります。
先日、8月16日のエントリで、スペースがない、ということを記しました。
いくら乱歩関連資料を収集しても、名張市立図書館にはそれを収蔵するすベースがない、とぼやいた次第だったのですが、おとなりの伊賀市では上野図書館の増築が計画されているとのことです。
▼毎日jp:上野図書館:増築し蔵書増、利便性向上へ 14年春開館 車椅子にも配慮 /三重(2012年8月18日)
伊賀市では景気のいい話がつづいていて、なーに考えてこんな役立たずなハコモノつくったんだよ、と大評判のハイトピア伊賀に大枚三十億円もかけたかと思ったら、現在地での全面改築へ向けて伊賀市役所の解体がいよいよスタートし、そこへもってきて上野図書館の増築に着手するというのですから、よそさまのことながら財政面が心配にならぬでもないのですが、まあそれはそれ、とにかく図書館の収蔵スペースが増えるというのはまことにおめでたい話です。
いっぽうわれらが名張市は、逆さにしてぶんぶんふりまわしていただいても鼻血も出ない状態ですから、図書館の増築なんて夢のまた夢というしかないのですが、だから、だからこそ、みごとなまでの大失敗に終わったまちなか再生事業において、その目玉であった旧細川邸の整備を進めるにあたっては、せめてふたつの蔵のうちのひとつだけでも……
いやいや、毎度おんなじこと嘆いていてもしかたありませんけど、幻影城プロジェクトのスタートに際し、出発地点をよく認識しておくために現況の確認を進めておりますので、もう少しおつきあいいただければと思います。
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