暑いです。
暑いですけど、インチキ図書館をぶっとばせ、を合言葉に、本日も幻影城プロジェクト、ほそぼそとつづけたいと思います。
さてそれで、やめるしかなさそうな名張市立図書館による乱歩関連資料の収集について、という話題ですが、じつはこれ、正確な記述ではありません。
やめるしかなさそうな、といってしまうと、現在ただいま、名張市立図書館が乱歩関連資料の収集をおこなっているような印象を与えてしまいますが、ほんとのことをいうと、まともな資料収集なんて、まったくできておりません。
ですから、やめるしかない、というのは、正確ではありません。
やめるもやめないもありません。
正確にいうならば、現在ただいま、名張市立図書館は乱歩関連資料の収集をおこなっておりません、すなわち、やめてしまっております、ということになります。
いやいや、現在ただいま、とか、やめてしまって、とか、そんなこといってしまうと、かつてはちゃんと収集していた、という印象を与えてしまいますけど、それもまた事実ではありません。
実際のところは、1969年の開館当初から一貫して、乱歩関連資料のまともな収集なんて、まったくできていませんでした。
ただ、たとえば開館準備の段階で、とくに基準や方針もなく、眼についた乱歩の著作などを乱歩関連資料として購入した、みたいなことはあったようです。
しかし近年は、そうしたことも絶えてなくなってしまいました。
ですから、いま、この時点で、名張市立図書館が乱歩関連資料の収集にかんして、まずなにをなすべきか、というと、まともなことがなにひとつできていない、ということを素直に認め、それを正直に公表したうえで、再出発することだ、ということになります。
とにかくもうね、資料収集というのがどういうことなのか、どんな資料を収集すればいいのか、収集した資料はどう活用すればいいのか、そんなあたりまえのことが、なーんにもわかっておらんわけです。
これはもう、ほんと、ひどいものです。
ついでに申し添えますと、いくたびも指摘してまいりましたとおり、名張市立図書館における資料収集におきましては、乱歩関連資料よりも名張の地域資料のほうが、はるかに重要な意味を有しているわけなんですけど、地域資料の収集にかんしても、まともなことはとてもできてないだろうな、と推測せざるをえません。
名張の歴史にかかわりのあるいわゆる古文書は、いうまでもなく名張市立図書館が収集して活用への道を開くべきものですが、収集と活用の現状はどうか、と申しますと、しつこくもおちょくりつづけておりますとおり、これ一冊をみるだけで歴然としています。
さらには、こういった古文書のみならず、ごくふつうの新刊にも、名張市立図書館が地域資料としておさえておくべきものがあります。
たとえば、先月出た文庫本で申しますと、名張市に一時期、隠れ住んでいた老残のスナイパーを描いたノンフィクションがありました。
▼新潮社:警察庁長官を撃った男
これが地域資料かどうか、判断のわかれるところではあるでしょうけれど、私は名張市立図書館が地域資料として収集しておくべき一冊だと考えます。
しかし、まあ、みてみぬふりです。
名張市の地域資料には、私、先日来お伝えしておりますとおり、みてみぬふりを決めこむことにしております。
でもって、乱歩関連資料にかんしては、先述のとおり、まともな収集なんてまったくできていないのだ、という事実を認め、それを公表したうえで、さてわれらが名張市立図書館は、これからいったいどうすればいいのか、つまり、成長や発展を望めないこの衰退と縮小の時代において、どのような資料収集が可能なのか、みたいなことを考えたり、あるいは逆に、資料収集はこのままおしまいにいたします、ということにしてしまうべきなのか、みたいなことも考えたり、いろいろあれこれ考える、ということをしていかなきゃなりません。
なにしろ名張市立図書館は、乱歩関連資料の収集と活用、ということにかんして、これまでにただのいちども、ちゃんと考える、ということをしてこなかったわけであり、それ以前の問題として、考えるうえで必要な知識を身につける、ということもしてこなかったわけであって、つまり、乱歩のことを知る、とか、乱歩作品を読む、とか、そういう基本的なことを最初っから怠ってしまっていて、その意味では図書館法なんて完全に無視していた、という寸法ですから、へたすると法律違反でおまわりさんに逮捕されてしまうレベルのおそまつさだ、ということにはなり、結果として、ちゃんと考えて、ちゃんと決める、ということが、あろうことか私ひとりの双肩にかかってくるわけなんですから、いやはや、私もなにかと大変です。
ところで、昨日午後のことですが、名張市役所にほどちかいコメダ珈琲店名張店であるかたにお会いして、乱歩のことをいささかおはなししたのですが……
というところで、急なお客さんがあって、あすにつづきます。
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