なッ、なんじゃこりゃあッ。
どッ、どうしたんじゃあッ。
てッ、天狗のしわざかあッ。
いッ、伊賀の山奥には天狗がおるのかあッ。
とか、われらがぽてちん知事さん、びっくりなさったのではあるまいか。
きのう、伊賀市内でおこなわれた住民説明会の件である。
昨日の報道。
▼伊賀タウン情報YOU:震災がれき 事前説明会 伊賀市青山地区で 反対意見相次ぐ(2012年7月1日)
本日の報道。
▼MSN産経ニュース:震災がれき処理 協力要請に反対相次ぐ 組合、伊賀で説明会 三重(2012年7月2日)
▼毎日jp:東日本大震災:がれき受け入れ、平行線 伊賀・青山で初の説明会、安全強調に住民反発 /三重(2012年7月2日)
▼中日新聞 CHUNICHI Web:がれき受け入れに反対相次ぐ 伊賀で説明会(2012年7月2日)
▼伊勢新聞:震災がれき 伊賀で処理、理解求める 住民説明会(2012年7月2日)
な。
ほんと、なッ、なんじゃこりゃあッ、てッ、天狗のしわざかあッ、って感じじゃろ?
新聞で事前に報道されてた内容に照らし合わせると、全然、といっていいほど、ちがくね?
ちがいすぎじゃね?
だいたいが、出席者が多すぎるではないか。
事前の報道では、伊賀市青山地域六地区の住民代表が参加する、と報じられておった。
一般的には、組織の代表は、ひとりである。
だから、ごく簡単な算数の問題だけど、六地区の代表が集まれば、その人数は六人である。
それがなんで、二十五人も参加しとるんじゃ。
わけわかんね。
それに、そもそもこの説明会、ねらいは震災がれきの安全性を説明することにあったはずだ。
だというのに、なんなんだいったい。
産経新聞の記事によれば、名古屋大学大学院准教授の森泉純さんが、こんなことをおっしゃったというではないか。
「人体影響はある、なしのどちらともいえないという状態で、永遠の議論」
なんなんだろうな。
まがりなりにも御用学者の先生が、ここまで正直でどうするよ。
伊賀地域に震災がれきを受け入れさせるためには、たとえ白いものでも黒と主張し、腐ったきんたまでも絶対に腐っておりませんと太鼓判をおすのが、いやしくも御用学者先生のあるべき姿ゆうもんやないか。
それがなんじゃ。
「人体影響はある、なしのどちらともいえない」とかあなたそんなね、確たるものや、信頼できるものなんて、この問題ではどこにも存在しておりません、みたいなほんとのことをあっさり明かしてしもうてからに、御用学者の風上にもおけん先生やけど、ひととしてまっとうなご発言であったとは思われる。
それにしても、なんか、無茶苦茶じゃね?
事前の報道からイメージできたのは、行政の手駒だけをこそこそ集め、安全性とやらをむにゃむにゃ説明し、それをもって地域社会の了解をとりつけたことにしてしまう市民不在の説明会、みたいなことやったんやけど、なんなんだなんなんだ、参加住民からいいだけいちゃもんつけられとるがな。
ウェブニュースから引いてみよう。
伊賀タウン情報YOU
「さまざまな問題が残るので、広域処理の問題は振り出しに戻してもらいたい」
「伊賀の特産物が売れなくなる。がれきは受け入れたくない」
MSN産経ニュース
「今日の説明だけでは心配」
「汚染を拡散させるな」
「原発事故が発生した場合は現地に放射能を閉じこめるのが世界的な常識。拡散は理解できない」
「この状態で住民説明会を行うのはやめてほしい」
「とくに青山の将来を担う子供を抱える親は不安だ」
中日新聞 CHUNICHI Web
「汚染を広げるのはやめてほしい」
「県のガイドラインは信用できない」
「焼却施設近くには保育園や学校があり、親は大きな不安を抱える」
伊勢新聞
「放射性廃棄物は発生場所に閉じ込めるのが世界の常識。助け合いとして拡散するのは間違い」
「風評被害が出た場合、地元の保育園や学校はどうなるのか」
「原発神話にしか聞こえず、絶対に受け入れられない」
「自治協の承認を得たとは思ってほしくない」
なんかもう、ぼろぼろじゃん。
ふくろにされるために、お邪魔いたしました、みたいな。
しかしなあ、先日も記したことやけど、地域住民の声なんかに耳を傾けとった日には、われらがぽてちん知事さんのご意向には、とても添えなくなってしまうぞ。
だからこそ、少数精鋭主義で行政の手駒を集め、電光石火で説明会を済ませてしまう、という段取りになっておったのではなかったのかいな。
だというのに、どうして、二十五人も参加させたりしたのであろうな。
そんなことしたら、地区の代表者に安全性を説明する、という趣旨なんかどっかへ行ってしまって、参加住民がそれぞれに意見を述べまくる場、みたいなことになってしまうのは眼にみえておるではないか。
なにしろ、中日新聞のウェブニュースに掲載された写真では、元青山町長さんのお姿も確認できるほどである。
あの元町長さんは、ただの元町長さんじゃありゃせんのやぞ。
おそれおおくも代々木だぞ代々木。
てめーらこら代々木系なめてんじゃねーぞこら、理路整然としゃべりまくるぞこら、みたいなことはどうだっていいんだけど、それにしてもいまごろ、われらがぽてちん知事さんは、いやー、まいった、まいったまいった、もうちょっとつかえるかと思ってたんだけど、伊賀市とか名張市とか、あのへんの連中はやっぱつかえねーよなー、みたいな感じで、えらく落胆していらっしゃるのかもしれないね。
伊賀地域住民のひとりとして、なんとも面目ない、ような気もしてくる。
しかも、まだある。
当初の予定では、一般住民を対象にした説明会を開くかどうかは、地区代表者に決めてもらう、とか、そんなようなことになっとったはずやけど、それもうやむやになってしもうたのか。
地区代表者の意向なんか関係なしに、伊賀南部環境衛生組合の判断で、一般住民を対象にした説明会が今月中にも開かれる、みたいなことが報じられとるやないか。
なーにやってんだろうなあ。
かりに、われらがぽてちん知事さんサイドがだな、伊賀青年会議所を裏から動かす、みたいことを発想できる切れ者を擁して、権謀術数のかぎりを尽くしてくれておるのだとしても、かんじんの伊賀の現場があほばかり、というのではどうしようもないではないか。
せっかくの権謀術数も水の泡、木津川のうたかたと消えにけり、では困るではないか。
ぽてちん知事さんの立場も立つ瀬も、なーんにもありゃせんがや。
それにしても、こんな展開になってしまった以上、もう荒れるしかないと思うぞ。
一般住民を対象にした説明会、なんて開こうものなら、ほとんど嵐を呼んじまうぞ。
クレヨンしんちゃん嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦、みたいなことになるのは、いまから眼にみえとるがな。
しっかりしろおら。
つか、どーすんだよまったく。
一般住民を対象にした説明会の会場で、伊賀南部環境衛生組合が、これは震災がれき受け入れの可否を問う説明会ではありません、といくら声を大にしていってみたところでだな、そんな屁理屈はまったく通用せんのやないか。
出席者から反対の意見があいついだあと、閉会に際して、本日いただきましたみなさんのご意見は、僭越ながら右から左へ聞き流すことにいたします、とはとてもいえんやろ。
だったら、そのあと、どうすんの? ということになる。
地域住民の声を無視して、震災がれきを強引に受け入れる、などという肚のすわったことが、はたしてここらのみなさんに、おできになるのであろうか。
そんなことするより、いわゆる民意を根拠として、地域住民からこんなにたくさん反対の声が寄せられまして、安全性についてどのように説明しても理解を得ることができませんので、もう震災がれきの受け入れは断念いたします、みたいな流れにもってったほうが、よっぽどいいと思うぞ。
松阪市は、岩手県と宮城県の状況の変化を根拠に、震災がれきの受け入れを中止した。
群馬県にある大泉、邑楽、千代田の三町は、細野豪志環境大臣の発言によって住民への説明責任を失った、といささかわかりにくいことを根拠に、やはり震災がれきの受け入れを中止した。
同様に、地域住民の反対を根拠に、震災がれきの受け入れを中止する、というのも、ありだと思う、というより、それこそがごく自然で、まっとうなことだと思う。
だいたいが、震災がれきをわざわざ全国に拡散して処理する、ということこそが、不合理で不自然で、なんとも理不尽なことではないか。
だから、今月中にも開かれるという住民説明会が、じつはチャンスになるはずだ。
受け入れを断念するうえで、とても大きなチャンスになるはずだ。
きのうの会場には、出席する権利がないにもかかわらず、伊賀市と名張市の市民が四十人ほど詰めかけた、と報じられてるわけだけど、こんどの説明会場には、たぶん、伊賀地域住民以外の参加もあるはずで、しかも、いうまでもなく、そのほとんどすべてが震災がれきの受け入れに反対しているひとたちでもあるはずだ。
だから、こんど開催する説明会を根拠として、つまり、一般住民を対象にした説明会を開催いたしましたところ、伊賀地域内外からこれだけの数の参加がございまして、震災がれき受け入れに反対する声がたくさんたくさん寄せられましたので、その声を無視することはとてもとてもできません、よって、伊賀地域は震災がれきを受け入れないことにいたします、ということにしてしまえばいいではないか。
そうじゃろ?
それから、もうひとつ記しとくと、一般住民を対象にした説明会を開催する、というのであれば、そりゃもう是が非でも、われらがぽてちん知事さんのご来駕をお願いするべきじゃろうな。
つか、なんでぽてちん知事さん、きのうの説明会においでいただけなかったんじゃろうな。
三重県が策定したガイドラインにもとづいて、はじめて開催される説明会ではないか。
ぽてちん知事さんおんみずから、説明会の会場に足をお運びになって、県民に直接、お考えをきっちりお伝えになる、というのがふつうやと思うんだけど、どうしておいでいただけなかったのじゃろうな。
名張青年会議所の創立五十周年記念式典にはおいでになれて、みずから主導なさった震災がれき広域処理のための説明会にはおいでになれない、なんてのは、ちょっとおかしなことだと思うぞ。
だから、伊賀南部環境衛生組合としては、ぽてちん知事さんの育児休暇の日程なんかも確認したうえで、ぜひとも説明会にご出席いただき、心ゆくまで熱弁をふるっていただけるよう、こんどの説明会の予定をしっかり調整することが必要だと思う。
無理か?
無理なことなんか、全然ないと思うぞ。
つか、それやんないと、なんにもはじまんないと思うぞ。
なあ。
伊賀南部環境衛生組合のみなさんだって、内心では、えーけーてめーこら現場まかせにばっかしてないで手柄立てたいんだったらおめーがつらみせてちゃんと説明してみろよおら、とか、そんなふうにお思いなんじゃろ?
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