書籍
愛知県史 資料編35 近代12 文化
編:愛知県史編さん委員会
平成24・2012年3月31日 愛知県
A5判 函 1010ページ 別丁8 5000円(税込)
関連箇所
口絵
[細目]
口絵1 『貼雑年譜』江戸川乱歩作
口絵2 耽綺社同人の集まり(名古屋市の寸楽園にて)
第四節 探偵小説の出発とその周辺
第一章 文学 > p171-231
32 江戸川乱歩
第四節 探偵小説の出発とその周辺 > p172-181
[細目]
32-1 怒濤(笹舟の名で発表) 一九一〇年(明治四十三)一月
32-2 江戸川乱歩小酒井不木往復書簡 一九二四年(大正十三)十一月
32-3 蔵の中から 一九三七年(昭和十ニ)六月一日
32-4 三重県及名古屋市ニ於ケル住居移転図 一九四一年(昭和十六)四月
32-5 四才ノ春ヨリ同年末マデ父ノ住居(東海紡織同盟会書記長) 一九四一年(昭和十六)四月
32-6 内務省検閲ノ圧迫ヲ蒙ルコト甚シ 一九四一年(昭和十六)四月
34 耽綺社同人
第四節 探偵小説の出発とその周辺 > p203-206
[細目]
34-1 「南方の秘宝」の懸賞宝探し募集の広告 一九二八年(昭和三)七月一日
34-2 「南方の秘宝」の連載一回目 一九二八年(昭和三)七月一日
34-3 映画「南方の秘宝」の広告 一九二八年(昭和三)八月十一日
…………………………………………………………………………………
第四節 探偵小説の出発とその周辺
先に黒岩涙香など海外探偵小説の紹介者はいたが、日本の探偵小説の創始者は江戸川乱歩といってよかろう。乱歩は三歳から名古屋の中心部で育ち愛知県立第五中学校卒業後まですごす。その間手刷りの雑誌『中央少年』を発行、のちに「心理試験」を書くと蟹江出身で名古屋市御器所に住んだ小酒井不木の激励を受け文壇への自信を得た。戦時中筆を折っていた時期には名古屋高等商業学校卒業の井上良夫の海外探偵小説研究に励まされる。
不木はずっと名古屋に住み、自らも探偵小説の研究、創作に努めるとともに乱歩、国枝史郎、長谷川伸、平山蘆江、土師清二らを中区七本松(現千代田)の「寸楽園」に集め創作合作組合「耽綺社」を設立、地元新聞を中心に発表。そばにいて不木、乱歩の代作もした横須賀町(現東海市)出身の岡戸武平は不木没後その全集を出し、自身も第一回直木賞候補になっている。国枝史郎は不木とともに新舞子に住居を構えたが不木の死により同時には住まなかった。
…………………………………………………………………………………
▼愛知県:愛知県史『資料編20 近世6 学芸』『資料編35 近代12 文化』『別編 窯業3 中世・近世 常滑系』 3巻同時刊行しました。また、『愛知県史研究』第16号を刊行しました。
Powered by "Samurai Factory"