なんか、「脳男」映画化のウェブニュースに怒濤の寄り身で攻めまくられとる感じやけど、乱歩賞受賞作品が映画化されるとあっては、スルーするわけにもいかんしなあ。
やれやれ、やーれやれ、とか思いつつ、つれづれなるままにあれこれながめていたならば、16日土曜日に公開される映画「愛と誠」の動画を発見し、いや驚いたのなんのって、このリメイク版、コメディタッチのミュージカル仕立て、みたいな感じに仕上がっているらしく、なにがなにやらわからんながら、ついついこの動画にはまってしまった。
いやー、笑える。
笑えるし、なんか、いい感じ。
いのーちーかけてっとー、ちかーったーひっからー、か。
とか、ほのぼのしてる場合じゃねーぞ。
名張市はどうよ、という話題だ。
とか思ってたんだけど、どうも気になる武雄の変、すなわち武雄市図書館ツタヤ丸投げプロジェクトの件なんだけど、武雄市の市長さんがはやばやと、なんと市議会6月定例会の一般質問二日目、12日火曜の段階で収束宣言をお出しになっていらっしゃった。
▼武雄市長物語:図書館論争始まりました(2012月6月11日)
▼武雄市長物語:図書館論争終わった感じ(2012月6月12日)
11日付エントリに掲載された一般質問の動画、つまり、「無い知恵を振り絞っています・・・(^_^;)」とか、「いよいよって時期なのに焦りばかりが・・・(@_@;)」とか、そんな苦衷をブログに吐露していらっしゃった先生の一般質問の動画、ちらっと拝見してみたところ、なんかもう、うわすべりばっかでおそまつきわまりない質問であった。
あの議員先生、要するに、市長さんの引き立て役を買って出た、みたいな印象であって、だからこそ、市長さんのブログに動画が掲載されもしたのであろうけれど、あーこれこれ武雄市民のみなさんや、あの程度の議員先生、なんと二十六人も税金で面倒みちゃる必要はありゃせんのじゃないか思うけど、そんなことはまあ、どうだっていいとして、市長さんのおっしゃるような図書館論争なんて、いまだはじまってなどおらんのではないか。
いやまあ、市議会議員の先生がたは、はなっから市長さんに太刀打ちできゃせんじゃろうから、少なくとも武雄市議会でまともな論争なんて勃発しようはずもありゃせんかったと思うけど、市長さんが手柄を立てるためのだしにされとる市民ならびに市職員のみなさんはどうよ、とか思って、2ちゃんねるの武雄市政スレをのぞいてみた。
一般質問初日、11日月曜以降のレスはこんなんであった。
▼【人材不足】佐賀県武雄市役所【政争の街】:346-375
いやー、レス番347、「本当に息苦しいです」というのは、なんか、わかる気がする。
この投稿者がほんとに武雄市の職員でいらっしゃるのかどうかはわからねど、「脳男」映画化を報じるウェブニュース群のはるかかなた、10日付エントリに記したとおり、「職員のみなさんなど気の休まるひまがないのではないか、と案じられさえする次第」であって、ほんと、武雄市職員のみなさんは結構しんどい毎日なのであろうなあ。
いやいや、武雄市はまあいいとして、問題は名張市なんだけど、武雄市図書館関連のウェブニュースをチェックしてたら、こんなのがあった。
▼東京新聞 T0KYO WEb:公立図書館 楽しめます 23区、民間委託が8割超(2012年6月12日)
あちきは先日まで、「全国の図書館で指定管理者制度を導入して運営委託されているのは8.6%(2010年度)」という佐賀新聞の記事にもとづいて、全国の図書館のおよそ一割が指定管理者制度を導入している、としておったわけなんだけど、この東京新聞の記事には「全国の公立図書館の委託率23%」とあって、いやもうえらい勢いで民間委託が進んでいるらしいではないか。
23%といえば、ほぼ四分の一じゃん。
となると、当然、「民間委託は従来の図書館になかったサービスを生み出し、利用者増につながっている。一方で、地域に関する資料の収集など、貸し出し以外で図書館が果たす機能の低下を心配する声もある」という傾向と懸念にもいっそう拍車がかかっとる、ゆうことになるわけなんやけど、武雄市議会の一般質問なんかでも、「地域に関する資料の収集など、貸し出し以外で図書館が果たす機能の低下」とかいったような、つまりは図書館運営の本質にかかわるような問題はまったく論じられていなかったわよね。
しかしなあ、行政や地方議会や地域住民がうわっつらのサービスのみに眼を奪われてるあいだに、図書館における本質的で重要な役目がどんどんどんどんないがしろにされ、劣化していってる、という傾向は、否定しがたく進行しておるだろうね。
てゆーか、民間委託の問題以前に、毎度おなじみ名張市立図書館なんて、そりゃもうひどいものなんだぜおい。
なにしろ、これだもんよ。
いやー、まーたあったま痛くなってきちゃった。
もういい。
もう知らない。
ほんっとに、もう知らない。
あちきはもうね、みてみぬふりをするでありんす、と決めた。
けけけ。
知ーらないっと。
さ、YouTubeで武井咲ちゃんの歌唱&ダンスシーン、もいっぺんみてから、とっととお酒にしようっと。
さーあ、武雄市議会、あしたから一般質問なんだけど、どうなるのであろうな。
そう思って、というか、武雄市議会議員の先生がたが図書館問題をどうお考えなのか、みたいなことがわかるかな、と思って、先生がたのブログを探してみたんだけど、ほとんどない。
二十六人もいらっしゃる武雄市議会の議員先生、議員番号順にお名前を検索してみたんだけど、結果はこんなもんやった。
1番 朝長勇議員
▼You-Yu通信:Top
3番 上田雄一議員
▼武雄市議・上田ゆういち ~ただいま奮闘中~:Top
21番 牟田勝浩議員
▼武雄市議会議員(前議長) 牟田勝浩のつれづれなるままに・被災された方に心よりお見舞い申し上げます:Top
この三先生のうちでは、議員番号三番の先生が、11日月曜の一般質問で「武雄市図書館・歴史資料館の今後について」をテーマのひとつとされるらしい。
で、ブログになにをお書きかというと、上のリンク先でご覧いただいたと思うけど、ま、こんなことなの。
「無い知恵を振り絞っています・・・(^_^;)」
「いよいよって時期なのに焦りばかりが・・・(@_@;)」
こらあかんわ。
武雄市の市長さんは、フェイスブックのみならず、ツイッターでも知られたかたでいらっしゃる。
▼Twitter:武雄市長 日本ツイッター学会長 樋渡啓祐
武雄市では、こんな感じでツイッターが利用されている、というウェブニュースがこれ。
▼朝日新聞デジタル:佐賀県武雄市に見る「行政」と「ツイッター」の関係(2010年9月16日)
だったら、議員先生もずいぶんご活用であろうな、と検索してみたら、こんな結果になった。
1番 朝長勇議員
▼Twitter:朝長勇
8番 石丸定議員
▼Twitter:黒ん坊(石丸定)
12番 吉川里已議員
▼Twitter:吉川里己・武雄市議会議員
20番 川原千秋議員
▼Twitter:川原千秋
21番 牟田勝浩議員
▼Twitter:牟田勝浩
ひどいものだ。
議員番号二十番の先生は、わずか二回のツイートでおしまい。
八番の先生にいたっては、なんとゼロだぞ。
なんなんだよ。
ほかにもツイートをおやめになった先生があって、継続していらっしゃるのは十二番の先生だけ、というありさまじゃ。
こらあかんわ。
武雄市の市長さんは、あらゆるものを利用してとにかく手柄を立てたい、と身もだえしていらっしゃるかたらしいから、当然、武雄市の市民も市職員も、そのためのだしにされている、という側面は否定できず、職員のみなさんなど気の休まるひまがないのではないか、と案じられさえする次第なのであるが、市議会議員の先生がたばかりは、笛吹けど踊らず、みたいな状態らしい。
ツイッターをおおいに利用しよう、という市長さんの思いつきは、市職員や市民の一部には受け入れられても、市議会議員の先生がたにはほとんど相手にされなかったようだ。
てゆーか、武雄市議会の先生がた、市長さんの思いつきを受け入れる能力もなければ、そもそもツイッターなんてものに興味がない、ということなのであろうな。
武雄市議会の先生がたは、おそらくはほとんどすべての地方議会がそうであるように、ものすごくあれなみなさんばかりであるらしい。
ということで、武雄市図書館ツタヤ丸投げプロジェクト、結局はつつがなく実現されることになるはずである。
やれめでたいな。
しかし、武雄市図書館、ほんとに大丈夫か。
ここまでの無理筋を押し通したら、必然的に、かなりの結果を求められることになるぞ。
むろん、図書館はつねに、どんなサービスを提供すればいいのかな、みたいなことを考えつづけているべきである。
最近の例では、たとえばこんなのがある。
▼神戸新聞:育児・介護中の市民に郵送貸出 宝塚市立図書館(2012年6月8日)
三重県立図書館の所蔵資料は、こんなふうに活用されてる。
▼朝日新聞デジタル:貴重な書物めくれます(2012年6月1日)
な。
地域の実情や住民のニーズ、あるいは独自に収集した貴重資料、そういったものにもとづいて、どんなサービスを提供すればいいのかな、みたいなことを持続的に考えてゆく、というのが図書館本来の姿であるはずなんだけど、武雄市の場合、表層的で画一的なただの思いつきの域を出ていない、という印象だ。
先日の朝日の記事に即していえば、ということで、こっちのリンクを掲げとくけど。
▼朝日新聞デジタル:佐賀の「ツタヤ図書館」論争に Tカード履歴転用に懸念(2012年6月6日)
こんなことが書かれておった。
同図書館の利用者数は年間約25万5千人。近年、微減傾向のため、休館日を減らすなど対策をとったが、仕事帰りの会社員や若者らの利用が少なかった。そこで武雄市は5月、「ツタヤ」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に管理を委託する計画を発表。議会の同意が得られれば、今年秋から改修工事を始める予定だ。
いつのことかはわからないが、つまり、いまの市長さんのご就任以前か以後かはわからないんだけど、図書館の利用者数が微減傾向にありますなあ、ってんで、武雄市は休館日を減らすなどの手を打ってみたという。
しかし、たいして効果はなかったのであろう。
とくに、「仕事帰りの会社員や若者ら」みたいな層がほとんど反応しなかったらしい。
だったら、どうすりゃいいの? ってことで、ツタヤみたいにすればいいんじゃね? ということになった。
じつに表層的で、画一的で、短絡的な話である。
これもいつかの朝日から引用したところを、しつこくも再度引いておくと、慶應義塾大学教授で図書館情報学がご専門の糸賀雅児さんによれば、
「コスト削減の名の下に指定管理者制度を導入してから10年ほどたつが、依然として『貸出冊数』などの数字が評価される傾向にある。しかし重要なのは、地域の歴史や各種課題の資料を集め、次代に残すという図書館本来の目的が果たされているかという点」
ということになる。
貸し出し冊数、入館者数、といったものは表層的な評価の指標ではあるけれど、絶対的な評価基準ではない、というわけね。
しかし、武雄市は、利用者数で勝負する、ということにした。
市長さんの提案事項説明でも、「図書館の利用者は、もう頭打ち状態になっています」という点がとくに問題視されていた。
それを打開するために、市長さんは「私達がやって参りたいのは、開館時間等の延長、そして、今までに無かった図書館としてのサービスを加える」という方途を選択した。
つまり、休みなしにして、開館時間を延長して、カフェあり、ダイニングあり、雑誌と文具の販売あり、ポイント制カードも利用できる、みたいなサービスによって入館者数を増加に導きたい、と明確な路線を打ち出した。
換言すれば、入館者数というやつを、ほぼ絶対的な評価基準としてみずから選びとった。
図書館本来のサービスには無関係な分野にまで手をひろげ、頭打ちになってる入館者数をアップさせる勝負に出た。
乾坤一擲のプロジェクトに打って出た蛮勇、もとより敬意を表するにやぶさかではないんだけど、この怒濤の攻めがどれだけの結果をもたらすか、ツタヤ丸投げ後の入館者数がどれだけの伸びをみせるか、といったあたり、衆人が環視する具体的な指標としてかなりの数字が求められることになるはずだ。
さーあ、どうなるのであろうな。
とは思うけど、いかんいかん、武雄市にばかり眼が行って、名張市はどうよ、という話がどっかへ行ってしまったから、武雄のプロジェクトはあした以降、しばらく静観することにして、そろそろ名張へ戻るとすっか。
続報。
▼朝日新聞デジタル:佐賀の「ツタヤ図書館」論争に Tカード履歴転用に懸念(2012年6月6日)
うーむ。
記事の途中までしか読めんやないか。
フルテキストを読もうと思ったら、会員登録が必要だという。
うーむ、とか思いながら検索してみたところ、朝日の書評サイトには全文が掲載されておった。
▼BOOK asahi.com:佐賀の「ツタヤ図書館」論争に Tカード履歴転用に懸念(2012年6月6日)
朝日新聞も、なにを考えておるのであろうな。
せっかくだから、フルテキストを転載しておく。
佐賀の「ツタヤ図書館」論争に Tカード履歴転用に懸念
[掲載]2012年06月06日
レンタル大手「ツタヤ」が来春から、佐賀県武雄市の市立図書館の運営を任される。ポイントカードを図書館カードとして導入、年中無休で夜遅くまで開館といった、時代に即した使いやすさを売りにする。一方、日本図書館協会は先月末、利用者の貸し出し履歴が図書館業務以外に使われる可能性を指摘し、批判の声をあげた。
設立11年の武雄市図書館が来年4月、大きく変わる。休館日がなくなり、開館時間は現在の夜6時までから夜9時までに延長。館内には休憩ができるカフェがつくられ、雑誌や文具の買い物も楽しめる。
同図書館の利用者数は年間約25万5千人。近年、微減傾向のため、休館日を減らすなど対策をとったが、仕事帰りの会社員や若者らの利用が少なかった。そこで武雄市は5月、「ツタヤ」を運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に管理を委託する計画を発表。議会の同意が得られれば、今年秋から改修工事を始める予定だ。
武雄市の樋渡啓祐市長は「公立図書館が、単なる貸本屋になっている現状こそ問題なのではないか。より多くの人が使いやすい文化施設を目指す」と意気込む。CCCへの委託で、年間1億4500万円の運営費が1割少なくなる「コスト削減」のねらいもある。
利用者の「お得感」を重視するのも特徴だ。市と同社が5月に公表した合意には「Tカード」の導入を明記した。全国のツタヤ約1400店やコンビニエンスストアなどで使えるポイントカードだ。「1冊かりると1ポイント」(同社広報担当者)得られる仕組みの導入や、貸し出し履歴からわかる読書傾向をもとに、図書館側が「おすすめの本」を利用者に伝える機能の導入も検討している。
買い物客にとって特典となる一方、小売企業にとってもTカードに蓄積される行動履歴は、消費者の動向を知ることができる有用なデータベースになる。
ところが、計画が発表されると、Tカードを巡り批判が噴出した。全国2357図書館などが加盟する日本図書館協会「図書館の自由」委員会の西河内靖泰委員長は「利用履歴を漏らさないというのは公共の図書館の原則だ」と批判する。協会が定める「図書館の自由に関する宣言」には、履歴をプライバシーと明記、外部に漏らさないとある。
西河内氏は「行政が利便性のために、個人情報を企業に売っていることになる。それが公共図書館と言えるのか」と疑問を投げかける。
同協会は先月30日、正式に懸念を表明。市や同社が打ち出すサービスの多くを「図書館の基本的サービスとは無関係」と指摘した。
一方のCCC側によると、新しい武雄市図書館では、図書館カードとして、従来のカードかTカードのどちらかを利用者が選べるようにするという。(高久潤)
◇
〈河井孝仁東海大教授(地域メディア論)の話〉 公共図書館の利用者は顧客ではない。Tカードの導入の是非は、結局、利用者が図書館をどう使っていきたいかによる。サービスのリスクと便益を参加者として考え、一緒につくっていく必要がある。
うーむ。
武雄市の市長さん、「公立図書館が、単なる貸本屋になっている現状こそ問題なのではないか」とおっしゃってるわけやけど、なんか、根っこのところで、ものすごい勘違いをなさってるのではないか。
図書館は単なる無料貸本屋ではない、ということばを完全に勘違いして、ただの貸本屋じゃいかんから、ほら、カフェもあります、ダイニングもあります、雑誌や文具も販売します、おまけにほらほら、ポイント制カードも利用できます、みたいな方向に猪突猛進していらっしゃる感じなんやけど、そら完全に方向をまちがえとるぞ。
無料貸本屋ではない図書館、というのは、たとえば、地域資料にちゃんと目配りし、その収集と活用を遺憾なく継続できている図書館、みたいなことであって、図書館法に準じていうならば、「図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、その利用のための相談に応ずるようにする」みたいなことができてる図書館、ちゅうこっちゃね。
所蔵してる本をただ右から左へ貸し出してるだけじゃ、そんなのただの貸本屋、とても図書館とは呼べないぞ、ということだ。
日本図書館協会が、武雄市の市長さんが打ち出そうとしているサービスの多くについて、「図書館の基本的サービスとは無関係」としているのも、要するに、そういったことなのね。
ところで、朝日の記事には、「レンタル大手『ツタヤ』が来春から、佐賀県武雄市の市立図書館の運営を任される」とあって、ツタヤ丸投げが既定路線であるかのように書かれておるが、これは、どういうことか。
厳密にいえば、武雄市議会の議決を経てはじめて、ツタヤへの丸投げが決定されることになる。
しかし、実際のところは、むろん否決される可能性もゼロではないけれど、議案として上程された時点において、すでに勝負はついている、ということだ。
地方議会ってのは、だいたいが、そういうことになってるのね。
それに、武雄市の市議会議員の先生がたは、やっぱ、なにしろ、市議会議員の先生がたなんじゃから、相当あれなかたばかりだろうと推測されるがゆえに、武雄市図書館ツタヤ丸投げプロジェクト、すでにして本決まり、ということであろうな。
市議会といえば、先日も記したけど、いまや江戸川乱歩年譜集成の修羅場と化しておる名張まちなかブログのこのエントリに、けったいなコメントをお寄せいただいた。
▼名張まちなかブログ:ブログ市議はおらんかの巻(2009年4月10日)
ひのもとおにこさんとおっしゃるかた、なにをおっしゃってんだか最初はようわからんかったんやけど、ネット上を検索してようようわかった。
群馬県桐生市の市議会議員、庭山由紀さんのツイートが波紋をひろげていて、2ちゃんねるにスレが立つほどの大騒動になっておった。
ひのもとおにこさんへのコメントにも書いたけど、あたいは庭山由紀さんのブログは、ちゃんと拝見しておる。
だから、かの桐生市においては、なんとも風流なことに、市役所のカウンターで鈴虫を飼ってんだぜ、といったことなら知っておった。
▼由紀日記:スズムシでも飼ったかと思ったら・・・(2012年5月21日)
▼由紀日記:スズムシを飼っている(?)桐生市役所が今!全国で話題に!!(2012年5月22日)
な。
風流じゃろ。
しかし、あたい、ツイッターは全然なの。
庭山さんのみならず、どなたのツイッターもまったくフォローしてなくて、少し前にも、笠井潔さんのツイッターに乱歩への言及が、みたいなことをメールでお知らせくださったかたもあったんだけど、いちどアクセスしてみてそれっきり。
しいていえば、それよりさらに少し前、検索でたまたまひっかかってきた丸山健二さんのツイッターを連日拝見していたこともあったんだけど、それも一週間ほどでやめてしまった。
ツイッターってのは、なんかていうか、刹那的、断片的、末梢神経的、みたいな感じがして、親しむ気にはなれなかったんだけど、というか、いまも親しむ気はないんだけど、きょうになってようよう、庭山さんのツイッターをじっくり閲覧する時間を得た。
ツイートとリツイートの関係も、はじめはさっぱりわからんかったんやけど、なんとか理解することができた。
で、庭山さんのツイッターをさかのぼりながら読んでみたんだけど、あたいの知らないあいだに、ちぎっては投げ、ちぎっては投げ、あたるをさいわい、蹴散らして、蹴散らして、蹴散らしまくってやったぜ、みたいな修羅場がくりひろげられていたらしい。
▼Twitter:庭山由紀
いやー、ライブ感覚でツイートを追いかけたかったな、とぞ思う。
それはそれとして、あらためて感じ入ったのは、あいもかわらぬ、というか、以前よりさらにパワーアップした観がなきにしもあらずなのだが、桐生市議会のてんやわんやちゃんわちょんわぶりである。
なんかもう、全力で笑いをとりにいっとる、みたいな感じで、その点、名張市議会はまだまだ修業が足りないなあ。
ほんと、ひのもとおにこさんからコメントをいただいたエントリは、こんな文章ではじめてあったのじゃが。
群馬県桐生市の市議会議員、庭山由紀さんのブログが面白い。市議会という不可解きわまりない世界にごくふつうの市民感覚で特攻かましたらどうなるのか、どんなふうなてんやわんやちゃんわちょんわが惹起されるのか、ということがよくわかる。3月24日に開設されたばかりのブログなのに、早くも女性ならではのブログ芸を身につけていらっしゃるのがたいしたものである。いやおもしれーなー由紀ちゃんは。われらが名張市議会にもこんな議員先生がおったなら、それはもう市民から絶大な支持を集めるのはまちがいのないところなのであるけれど、しょせんは無理な相談なのであろうな。ばーか。それにしても、この、ばーか、というのは、いったいだれにたいする悪態なのであろうか。
あれから三年あまりが経過したというのに、市民の絶大な支持を集めるブログ市議なんて、ここ名張市にはいまだに存在しとらんからなあ。
たとえば、こんにちはッ、コピー&ペーストに生きる男ッ、名張市議会議員のゆきまつこーたろーでございますッ、でおなじみの議員先生のブログ、最新エントリはこんなんなんやけど。
▼「名張市議会を変えてみせます!」 幸松孝太郎活動報告:名張市議会の開会と「なばり議会だより」の紙面刷新について(2012年6月8日)
最初の三段落なんて、ほぼこのウェブニュースのコピペじゃん。
▼伊賀タウン情報YOU:2011年度黒字決算へ 6月定例会開会 名張市(2012年6月8日)
ついでだから、先生のエントリとコピペのソースを対照させてみようか。
▼「名張市議会を変えてみせます!」 幸松孝太郎活動報告:名張市は、斉場問題で畜産業の男性から賠償を求められていた訴訟の請求棄却を求めて争う!(2012年6月7日)
▼伊勢新聞:斎場問題で 逸失利益賠償訴訟 名張市、争う姿勢(2012年6月7日)
▼「名張市議会を変えてみせます!」 幸松孝太郎活動報告:災害廃棄物について県議会一般質問に「住民に安全性について説明を重ねる」(2012年6月7日)
▼YOMIURI ONLINE:(三重)がれき受け入れ 「安全性、説明重ねる」(2012年6月7日)
あほらしいからここまでにしとくけど、コピペするのはいいとして、やっぱソースは明示しといたほうがいいんじゃね? と思う。
そんなことはどうでもいいとして、この議員先生もブログでふれていらっしゃる震災がれき問題、その後はどうよ、というと、こんなんよ。
▼中日新聞 CHUNICHI Web:がれき処理 受け入れ手続き加速(2012年6月8日)
きのうの三重県議会本会議一般質問で、「市町との覚書の締結からガイドライン作成と、とても動きが速いように思うが、なぜか」との質問が出たという。
以前からゆうとるとおり、われらが三重県知事、なんかもうつんのめるみたいにして、わっせ、わっせ、わっせ、と震災がれきの受け入れをなぜかお急ぎのようじゃな、とあたいにはみえるんだけど、そういう印象をいだいている県民は少なくないのかもしれんなあ。
でもって、名張市はどうよ、というと、これがまあ、ほとんど話題にもなっておらん感じなの。
それはまあ、名張市内には処理施設がないんだから、直接的な関係はない、みたいな市民が多いのかもしれんけど、だとしても、市議会議員の先生がたはどうか。
きょう開会した6月議会の一般質問で、震災がれきの問題をとりあげる先生がいらっしゃるのであろうか。
上にリンクした議員先生のブログでは、読売新聞の記事をコピペしていらっしゃるだけで、議員先生ご自身のお考えはどこにも記されていないんだもんなあ。
いったい、どうなるのであろうなあ。
武雄市、桐生市、名張市。
この三都市の市議会で、さて、いちばん笑えるのはどーこなんじゃろうなあ。
なんなんだなんなんだ、鈴木えーけーさんだか、びーけーさんだか、しーけーさんだか、みたいなことは、きょうはいわない。
素直に祝意を表する。
われらが三重県知事、お父さんにおなりになった。
写真入りのウェブニュースをどうぞ。
▼朝日新聞デジタル:育休宣言の三重知事に長男誕生 6月下旬に数日間取得へ(2012年6月5日)
めでたい。
じつにおめでたいことである。
この新しい生命が、三重県の美しく豊かな自然のなかで、すくすくすこやかに育つことを心から祈る次第である。
さて、三重県における震災がれきの受け入れ問題であるが、話はこんなところまで来た。
▼中日新聞 CHUNICHI Web:県の放射線基準「妥当」 がれき処理で検討委(2012年6月6日)
受け入れ準備は着々と進み、きのう開かれた検討委員会では、安全である、との太鼓判もどーんとおされたようである。
さーあ、震災がれきがんがん受け入れて、及ばずながら被災地の復興を手助けするぞーっ、と思っていらっしゃる県民もあろうけれども、この中日の記事によれば、三重県が募ったパブリックコメント、「賛否を集計すると、賛成は六人、反対は二百七人、不明五十七人だった」とのことで、七五%以上が受け入れに反対、ということになるわけだ。
どうなるのであろうな。
どうなるのであろうな、といえば、武雄市図書館のツタヤ丸投げプロジェクト、どうなるのであろうな。
武雄市の6月定例会は、4日月曜に開会したあと、今週はずーっとおやすみで、11日月曜から14日木曜までが一般質問。
▼武雄市:平成24年6月定例会一般質問通告一覧
一般質問には十五議員が登壇し、うち十一議員が図書館問題を俎上に載せるらしい。
6月議会開会日の市長さんによる提案理由説明では、きのうも記したとおり、三百六十五日開館するとか、開館時間を延長するとか、みたいなあたりが主眼になっていて、先日来おおいに問題になっていた貸し出しカードをめぐる新機軸はあっさりトーンダウンしていた印象があったんだけど、市長さんのブログにもそうした点にツッコミを入れるコメントが寄せられている。
▼武雄市長物語:6月市議会が始まりました(2012年6月5日)
コメントには、「公務員のスキルが足りないならそのスキルアップよりは専門家だからこそできる管理・サービスを買った方が安いし万全だということも、理があると思います」とあるんだけど、それはどうだろうな。
そもそもこれ、スキルの問題かよ。
▼武雄市:市長提案事項説明要旨
このコメントは、提案事項説明要旨にある市長さんのことばを引くと、
「私は、公務員の諸君にTSUTAYAのようになれということ自体が間違い、それはすなわち、キリスト教の人をイスラム教に改宗させるようなものであります」
「逆にいうと、TSUTAYAの諸君を公務員のようになってくれというのは、それは無理な話です」
といったあたりを踏まえてのものなんだけど、ぶっちゃけていってしまうと、スキルの問題なんかではまったくない、と思われる。
スキルにかこつけることは可能であっても、結局のところ、人件費の問題だろうよ。
図書館を三百六十五日開館したり、午前9時から午後9時まで開館したり、そういったことは、もちろん、全然、不可能ではない。
不可能ではないけれど、そのために公務員に働いてもらうとなると、人件費が膨れあがってしまう。
だから、そんなことは、とてもできない。
しかし、ツタヤの諸君になら、できる。
ツタヤという企業になら、若い労働力を安く買い叩くことができる。
だったら、ツタヤの諸君に図書館で働いてもらえばいいじゃん、というだけの話だと思うぞ。
市長さんみずからおっしゃってたけど、これはそもそも、図書館をツタヤみたいにしたい、休みなしにして、開館時間も延長したい、という幼稚な思いつきから出発した話である。
しかし、公務員がやるとしたら、人件費がネックになって、とても実現できない。
だったら、げんに実現させてるツタヤに委託すりゃいいじゃん、というごくごく単純な話であったと思う。
武雄市の市長さんが、公務員の諸君はツタヤの諸君になれないし、ツタヤの諸君は公務員の諸君になれない、とおっしゃったことばの真意は、というか、裏側にあった意味は、そういうことであったはずで、スキルがどうのこうの、とかそんなことはまったく関係がないのではないか。
そもそも、ツタヤの諸君のスキルというのは、ひとつのシステムのなかでマニュアルどおりに動くためのもので、それは図書館における資料収集などの業務とは縁もゆかりもないスキルである。
いやまあ、実際のところは、図書館で働いている公務員のみなさんだって、そのあたりのスキルはきわめておそまつだ、といわざるをえないであろう。
だいたいがだな、日本全国津々浦々、どちらの自治体におじゃましても、図書館なんてのは出世コースとは関係のない離れ小島みたいなところであって、どころか、へたすりゃ箸にも棒にもかからんような役立たず職員の島流し先なのである、みたいな確固たる認識が、庁舎の内外を問わずひろまっているといっていいのではないかしら。
よく知られた漢詩にも、左遷せられて図書館にいたり、長崎から船に乗って神戸についた、というのがあるくらいじゃ。
したがって、日本全国、図書館に勤務する公務員のなかには、ずいぶんひどいのがごろごろしてたりしてるはずだから、そんなのを一人前扱いして税金で無駄飯食わせるよりは、労働力を安く買い叩くことができる民間企業に丸投げしたほうがコストカットになっていいんじゃね? というのが、図書館における指定管理者制度導入の根幹にある認識であると思われる。
サービスがどうのこうの、なんていうのは、ただのおためごかしにすぎない。
例によって例のごとく、お役所のみなさんが自分たちの勝手な都合を地域住民に押しつけているだけの話にすぎない。
サービスのことなんかどうだっていい、コストカットできればそれでいい、というのがお役所の本音なのよ。
でもって、あれこれの懸念はいっさい無視して、指定管理者制度にえいやっと飛びついてしまった図書館が、全国の図書館のほぼ一割を占めているらしいんだけど、そうした試みをさらに先鋭化し、いってみれば図書館のコンビニ化を一挙に進めたい、というのが、武雄市図書館ツタヤ丸投げプロジェクトの本質である、ということになるのではないか。
いずれにせよ、武雄市の市長さんには、深い考えなどなにもなくて、ただの思いつきを強引に、軽くきじるし? と思わしめるほどの突破力で推し進めてきた、というだけの話なんだとあたいはみる。
しかし、ただの思いつきを出発点として、ここまでの展開を実現できるというのは、いくら市長としての権能を有しているからといっても、その発想力と実行力と発信力には端倪すべからざるものがあるわけであって、ここに思わず敬意を表しておきたい。
むろん、図書館をツタヤに丸投げなんかしてんじゃねーよばーか、とあたいは思ってるわけなんだけどね。
日本全国津々浦々の、だと思うんだけど、図書館関係者の注視を集めつつ、武雄市の6月議会がはじまった。
武雄市図書館ツタヤ丸投げプロジェクトにかんする市長さんの熱弁は、武雄市公式サイトのこのページで、みたり読んだりできる。
▼武雄市:市長提案事項説明要旨
うーむ。
この市長さん、図書館で「TSUTAYAのようなサービスができないかということを」つねづね、おっしゃっていたそうやが、ということは、図書館にツタヤ程度の機能しか認めていらっしゃらない、ということである。
図書館のやってることは、ツタヤでもできる、とお考えだ、ということである。
大丈夫かおい。
しかし、というか、げんに、というべきか、市長さんはこの提案理由説明で、図書館を三百六十五日開館して、開館時間を午前9時から午後9時までにして、ダイニングも入れて、カフェも入れて、みたいなことしかおっしゃってないわけで、きわめて表面的なサービスだけにしか眼が向けられていない、という印象しか伝わってこない。
大丈夫かほんとに。
ま、さらに注視をつづけよう。
つづき。
▼「名張市議会を変えてみせます!」 幸松孝太郎活動報告:第14回伊賀の手づくり作家展が今日と明日[アスピア]で開催!(2012年6月2日)
な。
アイデンティティ、ということばが出てくる。
それも、三回も出てくる。
正確にいえば、一回目は「アイディンティティ」、二回目と三回目は「アイディンティィ」であって、ちょっと笑えるわけなんやけど、とにかく出てくる。
とはいえ、このエントリ、最初の段落と最後の段落以外は、全面的にコピー&ペーストなのね。
だから、アイデンティティということば、というか、アイディンティティとアイディンティィも、その引用文中に出てくるわけだ。
ただし、この先生のブログはそのあたり、つまり、地の文か、引用か、ということが、ややわかりづらい。
しかも、どこから引用いたしました、ということが、必ずしも明らかにはされていない。
このエントリにおける引用も、「この団体のHPを見ると」とされているだけで、そのホームページへのリンクが設定されているわけではない。
検索してみると、このサイトからの転載であった。
▼名張シンクス:町の状況
▼名張シンクス:何故旧名張町なのか
こういったページに掲載された他人の文章を長々と引用したあと、「このような思いを持っている人たちと、名張市民の皆さんの手で新しい『まちづくり』の活動をしようではありませんか!」といきなり連帯を呼びかけていただいても、いったいなにをどうすればいいのか、ということがよくわかんない。
つまり、この議員先生ご自身が、まちなか再生というテーマをどのよう……
いかん。
いかんなあ。
いかんいかん。
これはいかんぞ。
まちなか再生、ということばをちょこっと書きつけただけなのに、あたいはまたしても、えらい勢いで殺気立ってきたではないか。
アッサラーム、アライクム。
アッサラーム、アライクム。
なまんだぶなまんだぶなまんだぶなまんだぶなまんだぶなまんだぶ。
だからまあ、まちなか再生の話題はここまでとするけれど、この議員先生がここまでおっしゃってくれてるんだし、そういえば、乱歩にかんして、こんなことをお書きいただいたエントリもあったっけ。
▼「名張市議会を変えてみせます!」 幸松孝太郎活動報告:江戸川乱歩の教養講座が来週17日に名張で開催!(2011年12月11日)
ここはひとつ、この先生から拝眉の機を頂戴して、直接お考えをお聞かせいただくのも一興かもしれぬ。
それはそれとして、とにかく名張市議会議員の先生が開設していらっしゃるブログに、なんとアイデンティティということばが登場する時代が、ついに訪れたのである。
そりゃまあな、実際のところは、よそのページからコピペした文章にたまたま使用されていた、というだけの話であって、しかも、そのよそのページってのも、アイデンティティということばの意味がほんとに理解できてんだかどうなんだか、みたいな感じではあるんだけど、しかしまあ、アイデンティティはアイデンティティだ。
ここ名張市にも、ついに、地域のアイデンティティが語られる時代が訪れた、というわけであって、そういった地域のアイデンティティを明確にし、将来にわたって保持してゆくことこそ、図書館という公共施設における重要な役目のひとつなんだけど、こんなこと、いくらいったって、名張市役所のみなさんには理解していただけないのであろうなあ。
てゆーか、例の武雄の変の現場でも、図書館なんてしょせん単なる無料貸本屋、みたいな認識がおそらくは支配的で、いま述べたようなことはまったくおわかりいただけぬのであろうなあ。
で、その後どうよ、とみてみると。
▼武雄市長物語:公立図書館館長、上山信一さんの意見(2012年6月3日)
いやー、びっくりした。
公立図書館の館長さんから届いた、というふれこみのメールに「神奈川県の臨調」とあって、こりゃいったいなんのことじゃ、と検索してみたら、いやー、びっくりした。
神奈川県の知事さん、こんなことやってたのか。
▼カナロコ:神奈川臨調「聖域なく議論」、財政再建目指し初会合/神奈川県(2012年3月29日)
▼カナロコ:「神奈川臨調」(2012年4月6日)
▼カナロコ:県有施設「3年間で原則廃止」、神奈川臨調が県に提言へ(2012年5月26日)
▼カナロコ:「教育臨調」発足へ、黒岩知事が考え示す/神奈川(2012年5月26日)
▼カナロコ:県有施設「3年原則全廃」、黒岩知事がゼロベース選定覚悟/神奈川(2012年5月30日)
すべての県有施設を三年間で原則廃止、ってんだから、なんかもう無茶苦茶な話である。
なにしろ、「対象は県立図書館など県民利用施設(107施設)のほか、県税事務所や保健福祉事務所といった出先機関(132機関)、社会福祉施設(15施設)などで、学校と警察を除く全施設とした」ってんだからなあ。
いやほんと、わけわかんね。
それにしても、これだけのとんでもニュース、うかつにしていままで全然知らなかったんだけど、それは要するに、まったくといっていいほど全国的な話題になってなかったからである。
あまりにもばかばかしい話だから、話題にするまでもない、というのが世間的な扱いだったのかもわからんけど、これがこのまま進められたら、変じゃなくて乱と呼ぶべきレベルの話になってしまう。
乱ってのは、壬申の乱とか、承平天慶の乱とか、応仁の乱とか、ああいった場合の乱のつもりなんだけど、武雄で起きているのは武雄の変、しかし神奈川では、いままさに神奈川の乱と呼ぶべき動乱が勃発しようとしている、という感じだ。
神奈川県の知事さんというと、派手にぶちあげた太陽光発電がらみの選挙公約をあっというまに撤回し、忘れてほしい、とか口走って失笑を買ったことが全国的な話題になったかたなんだけど、あんなぽっと出のタレントくずれの知事さんにここまでのことされたんじゃ、われらが三重県の知事さんは立つ瀬がないというものではないか。
いやいや、そんなことはまあ、どうでもよろしい。
武雄も、神奈川も、三重も、いまはとりあえず、どうでもいいとして、ほんと、名張市はどうよ。
ほんっとに、どうよ。
つづきなのよ。
まず、日本図書館協会が発表した見解。
▼日本図書館協会:武雄市の新・図書館構想について(2012年5月30日)
ここには、こんなことも書かれておる。
当協会は指定管理者制度導入の実態調査から、経費削減により図書館で働く人たちの賃金等労働条件に安定性を欠く事態を招くことを問題点のひとつとして挙げてきました。安心して継続的に業務に専念できなくなる結果、司書の専門性の蓄積、一貫した方針のもとに継続して実施する所蔵資料のコレクション形成が困難になることの懸念です。利用者サービスの低下に繋がらないための労働環境が必要です。
労働関係のことは、ひとまずおいておく。
なぜか、というと、「図書館で働く人たちの賃金等労働条件」について、あたいはなにひとつ知るところがないからである。
ゆえに、そのあたりのことはおいとかざるをえないわけなんだけど、ともあれ、どんな理由によってであれ、「一貫した方針のもとに継続して実施する所蔵資料のコレクション形成が困難になる」というのは、図書館にとって大問題だ。
そして、一貫した方針のもとに継続的に資料を収集する、というのは、単なる無料貸本屋にはできないことでもある。
しかし、図書館がちゃんとやんなきゃならないことではあるのである。
たとえば、地域資料の問題がある。
先日来、とぎれとぎれに引用してきたけど、図書館法第三条の第一項から第三項まで、あらためて引いておこう。
第3条 図書館は、図書館奉仕のため、土地の事情及び一般公衆の希望に沿い、更に学校教育を援助し、及び家庭教育の向上に資することとなるように留意し、おおむね次に掲げる事項の実施に努めなければならない。
1.郷土資料、地方行政資料、美術品、レコード及びフィルムの収集にも十分留意して、図書、記録、視聴覚教育の資料その他必要な資料(電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によつては認識することができない方式で作られた記録をいう。)を含む。以下「図書館資料」という。)を収集し、一般公衆の利用に供すること。
2.図書館資料の分類排列を適切にし、及びその目録を整備すること。
3.図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、その利用のための相談に応ずるようにすること。
いのいちばんに、郷土資料があげられている。
名張市立図書館は、もちろん郷土資料の収集に努めていて、館内には郷土資料室も開設されている。
乱歩コーナーのとなりの部屋だ。
でもって、郷土資料を収集するためには、それなりの知識を蓄積し、アンテナを張りめぐらせ、人脈も形成して、みたいなことが必要になってくる。
しかも、収集すればそれでおしまい、というわけでもない。
図書館法にあるとおり、「図書館資料の分類排列を適切にし、及びその目録を整備すること」が必要になる。
さらには、「図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、その利用のための相談に応ずるようにすること」も要求される。
だというのに、指定管理者制度の導入によって、そういったあたりがおろそかになってしまうのではないか、というのが、日本図書館協会が表明した懸念のひとつなのである。
それはそうだろう。
先日のエントリに引いた新聞記事にも、同様の懸念が表明されていた。
▼2012年5月20日:図書館をめぐる懸念あれこれ
佐賀新聞の記事によれば、佐賀市は分館の運営をNPOに委託していたんだけど、また市の直営に戻した。
理由は、「(1)司書の専門性確保と図書充実には継続性が必要(2)教育施設は行政が運営すべき(3)本館との連携」だったという。
さらに佐賀新聞には、いわゆる専門家の「図書館は貸し出しだけでなく調査や相談機能も重要。職員には経験と専門性が必要で、経費節減が一つの目的の指定管理者では勤務態勢が短時間のシフト制になりがち」とのコメントも掲載されていた。
もうひとりのいわゆる専門家も、「長年勤続する司書でなければ、その図書館で本当に必要な書籍は何かを判断することはできない」、「コスト削減や入館者数ばかりを意識するだけでは、調査研究をはじめとする文化的機能が減退してしまう」としていた。
それはまあ、そんなものだろうな、と思う。
しかし、指定管理者制度が導入される以前にも、まともな運営ができてなかった図書館なんて、全国各地にごろごろしていたはずなのである。
先日引いた吉村昭の「図書館」から再度引用すると、「図書館に関することは自治体の選挙の票につながらぬらしく、ないがしろにされている市もある。それとは対照的に充実した図書館に入ると、その都市の為政者や市民に深い敬意をいだく」みたいなことだったわけなのね。
吉村さんは小説の取材で全国に足を運び、土地土地の郷土資料を博捜する、みたいなことを長くおつづけだったかただから、各地の図書館の「ないがしろ」と「充実」は、ふたつながら身をもってご存じだったはずであって、吉村さんがこのエッセイに述べていらっしゃるところは、そのまま図書館というやつの以前からの実態だったといっていいだろう。
佐賀新聞によれば、「全国の図書館で指定管理者制度を導入して運営委託されているのは8.6%(2010年度)」とのことで、ごくごくおおざっぱにいってしまえば、全国の図書館のうちほぼ一割が指定管理者制度を導入している、ということになるわけなんだけど、もしかしたら、もともと運営がないがしろだった図書館ほど、抵抗なく指定管理者制度を導入した、ということになるのではないか。
名張市の場合は、ほとんどなんの抵抗もなく、というか、ほとんどなにも考えることなく、それはそれはすんなりと導入した、という印象があるんだけど、導入してもしなくても、いやはや、ほんとにひどいことになっとるんだぞ。
あたいは、内心、もう少しましだろうな、と思ってたわけ。
ここまでひどいとは、さすがに思ってなかった。
ところが、なにしろ、これなんだもん。
な。
びっくりするやろ。
というより、衝撃を受けるやろ。
あたいはほんとに、先日も記したけど、乱歩のご先祖さまのことで伊賀上野城に登城したとき、この冊子のことをはじめて知って、筆舌に尽くしがたいほどの衝撃を受けた。
なんなんだろうな。
なんでなんだろうな。
名張藤堂家の関連文書、すなわち名張市の郷土資料が、なんで名張市立図書館によって収集されなかったんだろうな。
どうして伊賀文化産業協会に、名張市立図書館が入手して活用するべき郷土資料を購入していただき、その解読から、整理、体系化、刊行までのまるっとすべてを、手がけていただかねばならなかったんだろうな。
あたいはもうね、上野のお城で、顔から火が出るのをおぼえた。
ほんっとに、なんなんだろうな。
なんなんだろうな、この三重県名張市とかいう自治体は。
いや。
いやいや。
いやいやいやいや、もはや多くは語るまい。
名張市役所のみなさんにゃ、なにをぎゃあぎゃあいったところで、そもそも理解すらしていただけないかもしれんからなあ。
しかし、それはそれとして、せめて図書館がしっかりしないことには、名張市なんてまったくわけのわかんないあほなだけの自治体になってしまうぞ。
名張市立図書館が地域資料の収集と活用を充実させないことには、はるか万葉以来の歴史を有し、いっぽうで関西圏からの人口流入を受け入れてこんにちにいたった名張市なんて、アイデンティティの拠りどころを見失ってうわっつらをとりつくろうことしかできないような、ほんっとにわけのわかんないあほなだけの自治体になってしまうぞッ、とあたいはゆうとるんよ。
ところで、アイデンティティ、といえば、いやー、まさか名張市議会議員の先生のブログでアイデンティティということばに遭遇しようとは、と感服いたしつつ拝読いたしたのが、このエントリであった。
▼「名張市議会を変えてみせます!」 幸松孝太郎活動報告:第14回伊賀の手づくり作家展が今日と明日[アスピア]で開催!(2012年6月2日)
うーむ。
うーむうーむ。
いかんなあ。
いかんいかん。
これはいかんぞ。
このエントリの冒頭に「テーマ:まちなか再生」と記されているんだけど、まちなか再生、ということばをみるだけで、あたいはいまでも、おらおらおらおらと、まるでムバラク前大統領の死刑を求めて街頭デモで荒れ狂うエジプトの民衆のごとく、えらい勢いで殺気立ってくるのよ。
おら。
おらおら。
おらおらおらおらおらおらおらおらあッ。
アッサラーム、アライクム。
こんちこれまた、武雄の変はその後どうよ、というと、いよいよ笑える展開ばい。
まず、日本図書館協会が5月28日付で見解を発表した。
▼日本図書館協会:武雄市の新・図書館構想について(2012年5月30日)
うーむ。
「公立図書館の管理運営の方法、形態は、それぞれの自治体が地域の実状に即して創造されるものですが、教育委員会が直接行うことを原則としております」とのことであるが、名張市の場合、えらいこっちゃな。
名張市教育委員会は、図書館を管理運営できるだけの見識なんて、正直、もちあわせておりゃせんのじゃからな。
なにしろ、つい最近まで、世に著作権なるものが存在する、ということを知らんかったわけやからな。
しかも、日本図書館協会の見解には、「指定管理者制度は『公の施設の設置の目的を効果的に達成するため必要があると認めるときは、条例で定めるところにより(中略)地方公共団体が指定するもの(指定管理者)に、当該公の施設の管理を行わせることができる』(地方自治法244条の2 第3項)と、例外としております」とも記されておる。
いやー、名張市役所のみなさんや、例外なんだってよ、例外。
名張市はもう、爪に火がともせるのであればなんでもよろしねん、とばかり、指定管理者制度に飛びついてしもうたわけやったけど、たぶん、例によって例のごとく、制度導入にあたっては、深い考えなんて、なんにもなかったのであろうな。
見解には、こんなことも書かれとる。
指定管理者に委ねることによって、図書館設置の目的が効果的に達成できることを示さなければなりません。図書館サービスと管理運営の現状を分析し、克服すべき課題を明確にし、その解決のためには指定管理者に委ねることが欠かせない、必要であることを明らかにすべきです。「骨子」には、"CCCが運営する書店のコンセプト及びノウハウを導入"とあり、「9つの市民価値」には"20万冊の知に出会える場所""蔦屋書店のノウハウを活用した品揃えやサービスの導入"と抽象的です。図書館サービスに直接言及した改善点が希薄であり、明確ではありません。
な。
名張市は、「図書館サービスと管理運営の現状を分析し、克服すべき課題を明確に」したのであろうか。
そのうえで、「その解決のためには指定管理者に委ねることが欠かせない、必要であることを明らかに」したのであろうか。
そんなことは、たぶん、なかったと思う。
一にも二にも、爪に火がともせるのであればなんでもよろしねん、ということでしかなかったと思う。
そもそも、ここ名張市においてはじゃな、いやいや、いまは名張市ではなく、武雄市の話題をつづっていたのであった。
ともかく、日本図書館協会が、武雄の変にかんする見解を発表したわけね。
で、佐賀新聞がそれを報じた。
▼佐賀新聞:協会が示す「解明されるべき」6項目 図書館委託計画(2012年5月31日)
「荒唐無稽だ。懸念を言うだけでなく、対案を示してほしい。協会の要望には6月議会でこたえたい」という市長さんのコメントも掲載されておる。
でもって、市長さんのブログはどうよ、というと、こうよ。
▼武雄市長物語:日本図書館協会の見解は対案無しの荒唐無稽だ。(2012年5月31日)
寄せられたコメントであっさりたしなめられていらっしゃるありさまじゃが、ほんと、この市長さん、いったいなんなんだろうな。
なんなんだかはようわからねど、とにもかくにも、市長さんはなんつったって市長さんなのであり、その市長さんがじきじきに旗を振って進めていらっしゃるのだから、それも、市議会に条例案が上程されるところまで話が進んでおるというのじゃから、これはもう、武雄市図書館ツタヤ丸投げプロジェクト、実質的にはすでに本決まり、とみるべきなのであろうか。
武雄市の市議会議員の先生がたは、なにしろ市議会議員の先生がたなのであるから、やっぱ相当あれなみなさんでいらっしゃるのであろうなと推測される次第であって、だとすると、図書館は単なる無料貸本屋ではない、というあたりまえのことを理解していらっしゃる先生は、もしかしたらいらっしゃらないかもしれないなあ。
とか思って、武雄市の公式サイトにアクセスしてみたところ、武雄市の4月末現在の人口は五万一千とんで三十四人、これにたいし、市議会議員の先生はなんと二十六人もいらっしゃるではないか。
本気かよ。
名張市なんて、人口八万二千人ちょいで、議員先生の定数は二十人。
おとなりの伊賀市だって、人口は九万八千人ちょい、議員定数は二十八人、ということだったんだけど、ちょっと多くね? みたいな話が出て、二十四人に削減されることが決まったはずである。
伊賀市は、人口九万八千ちょい、議員定数二十四。
名張市は、人口八万二千ちょい、議員定数二十。
武雄市は、人口五万一千ちょい、議員定数二十六。
なんか、武雄市、多くね?
図書館でわけのわかんないことする前に、市議会まわりでやるべきことがあるんじゃねーの? とは思うけど、それはともかく、武雄市議会の二十六人の議員先生は、近く提出される市図書館・歴史資料館設置条例の改正案なんて、ろくに内容も理解しないまま、よろしおますなよろしおますな、そらほんまによろしおますな、としゃんしゃん賛成しておしまいになるのではないかしら。
そんなことになったら、どんなことになるのか。
いやー、手柄を立てたくて立てたくてしかたない市長さんが公共図書館の現状に敢然と異を唱えて新たな図書館システムの構築に邁進する武雄の変、ちなみにこの変ってのは、承和の変とか、慶安の変とか、桜田門外の変とか、そういった場合の変のつもりなんだけど、とにかくこの武雄の変、おもしれーからどんどんどんどん進めてもらおうか。
とか、ゆうとる場合か。
武雄市も武雄市やけど、名張市はどうよ。
いったいどうよ。
つづくのよ。
あたいが大阪でへろへろ酔っ払って轟沈し、遠縁の娘が代々木第二体育館のマットに沈んだ27日、こんなことがあった。
▼中日新聞 CHUNICHI Web:奥西死刑囚が入院 名張毒ぶどう酒事件(2012年5月28日)
続報。
▼中日新聞 CHUNICHI Web:奥西死刑囚に手錠 弁護団が中止申し入れ(2012年5月30日)
そのいろいろあった27日、大阪市内のホテルで三重県立上野高等学校同窓会京阪神支部の総会が開かれた。
総会は午前11時に開会し、支部長さんや来賓のみなさんのおはなしがあって、そのあと議事。
会務報告、会計報告、会計監査報告、役員改選がつつがなく終わったのが11時40分ころで、そのあと一時間ほど講演を仰せつかったのだが、早くビールが飲みたい、と出席者のみなさんにお願いし、時間をやや短縮して午後0時30分終了を目標に講演開始。
で、最初の二十分間、枕のつもりがついつい長引いてしまったのだが、名張毒ぶどう酒事件の深層を語った。
語らんわけにゃいかんやろ。
ま、そこそこ受けたし。
そのあと、予定のテーマ「江戸川乱歩と伊賀」に入ったんだけど、正味三十分、簡単にしゃべって、早くビールが飲みたい、とお開きにした。
あとで、支部長さんから、早く終わったのがよかった、とおほめにあずかった。
そのあとが懇親会。
ご出席の諸先輩からお近づきをいただいたのだが、乱歩関連の話題をひとつだけ記しておくと、乱歩が終生、恩人として慕った伊賀出身の代議士、川崎克のおはなしをしてくださったかたがあった。
乱歩は学生時代に克と知り合い、卒業後の就職先の斡旋など、なにくれとなく克の世話になった。
世話してもらった就職先から突然ばっくれてしまう、みたいな真似を平気でしでかしたりもしたんだけど、克は少しも怒ることなく、乱歩から依頼されるとまた新しい就職先を紹介してやった、というのが乱歩の記すところなのであるが、懇親会ではじめてお目にかかった先輩がおっしゃるには、克の奥さん、つまり康子夫人は、というか、そのころには康子未亡人、ということになるのだが、乱歩にはいろいろ手を焼かされた、とおりにふれて述懐していたという。
そりゃまあ、そうかもしれない。
克の奥さんの立場だったら、太郎さんったら、また主人の顔に泥を塗ってくれたのね、とか、乱歩にたいしていささか含むところがあったのはむしろ当然であったかもしれない。
みたいな感じで、懇親会はとても楽しかったんだけど、それはそれとして、あの話題はどうなったか。
波紋を呼んでいるらしい。
▼YOMIURI ONLINE:図書館「次のお薦め」波紋…読書履歴は個人情報(2012年5月28日)
2ちゃんねるでは、こんなあんばい。
▼【社会】図書館がTカード活用で「次のお薦め」波紋…読書履歴は個人情報 佐賀県武雄市の構想:全部
しかし、着々と進行している。
▼佐賀新聞:武雄市、条例改正へ 市図書館をツタヤに運営委託(2012年5月29日)
なんかもう、ツタヤ丸投げが実現してしまいそうな雲行きである。
先日もリンクしたけど、2チャンネルにはこんなスレも。
▼【佐賀新聞】武雄市TSUTAYA(ツタヤ)図書館運営委託 「質」保つ根本議論不可欠:全部
と思ったら、すでにdat落ち。
ならば、こちらでどうぞ。
▼ログ速:【佐賀新聞】武雄市TSUTAYA(ツタヤ)図書館運営委託 「質」保つ根本議論不可欠 > 全部
ついでだから、さらに古いスレも。
▼ログ速:【佐賀】武雄市立図書館、「TSUTAYA(ツタヤ)」に運営委託計画 > 全部
武雄市の試みをめぐる波紋の中心となっているのは、貸し出しカードというか、利用カードというか、そっちがらみの個人情報の問題なんだけど、より懸念すべきなのは、やっぱ、このエントリに記したことであるはずだ。
▼2012年5月12日:武雄市の市長さんのいうことにゃ
▼2012年5月20日:図書館をめぐる懸念あれこれ
ツタヤに丸投げなんかしたら、いわゆる無料貸本屋としてのサービスは飛躍的に向上するかもしれんけど、地域独自の資料収集というのは壊滅的に劣化してしまうのではないか、という懸念である。
先日は図書館法第三条第一項を引いたけど、きょうは第二項と第三項を引いてみよう。
2.図書館資料の分類排列を適切にし、及びその目録を整備すること。
3.図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、その利用のための相談に応ずるようにすること。
ツタヤに丸投げなんかしたら、このあたりの事項の実施に支障が出るのは眼にみえておるではないか。
図書館法を守れない図書館、みたいなことになってしまうのではないか。
てゆーか、名張市立図書館の場合、いまでもじゅうぶん、支障が出ておるのであるからなあ。
これから先、全国の自治体がますますますます爪に火をともすようになって、それでなくても図書館は無料貸本屋だといういささか履き違えたような認識が、地域住民のみならずお役所のみなさんにも浸透してしまっているみたいだというのに、ますますますます図書館本来の収集機能が退化してしまうのではないか、という懸念がぬぐえないわけなんだけど、とりあえず、武雄市の6月議会を刮目して待とうね。
いやー、まいった。
あーしんどかった。
おとといの日曜、大阪市内のホテルで三重県立上野高等学校同窓会京阪神支部の総会があって、総会と懇親会にはさまれた余興みたいな講演会を軽くこなしてきたのであるが、いやー、酔った酔った。
母校の先輩からお近づきをいただき、懇親会でいいだけただ酒を頂戴したあと、二次会、三次会とおひきまわしいただいて、なんかもう轟沈した。
こっちがお酒で轟沈してるとき、遠縁の娘はマットに沈んでおった。
▼YOMIURI ONLINE:涙止まらぬ吉田沙保里、無名19歳に苛立ち失点(2012年5月28日)
うーむ。
えらいこっちゃがな。
いやー、まいった。
きのうはきのうでまた飲み過ぎて、じつはまだしんどいのであるが、少しはしっかりしなければならんな。
ほんと、沈んでばっかりもおられんのやけど、講演の報告はまたあした、ということにして、関係各位に謝意を表する次第である。
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