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Nabari Ningaikyo Blog
Posted by - 2026.03.31,Tue
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Posted by 中 相作 - 2017.01.25,Wed
テレビ

超・少年探偵団NEO
 平成29・2017年1月23日 午後9時55分─10時 TOKYO MX

スタッフ
原案:江戸川乱歩「少年探偵」シリーズ
企画:長谷川均(ポプラ社)安川めぐみ(ポプラ社)花立健(ポプラ社)椎木隆太(ディー・エル・イー)原田拓朗(ディー・エル・イー)
企画協力:森潤也(ポプラ社)富山なつき(ポプラ社)岡本大(ポプラ社)富川いず美(ポプラ社)
プロデューサー:芦塚明子(ディー・エル・イー)
アシスタントプロデューサー:加藤隼輔(ディー・エル・イー)
監督・シリーズ構成:大宮一仁
新・怪人二十面相キャラクターデザイン:天野喜孝
アニメーション制作:ディー・エル・イー
製作: ポプラ社、ディー・エル・イー


キャスト
7代目小林少年:木村良平
7代目明智小五郎:細谷佳正
7代目怪人二十面相:江口拓也
花崎マユミ:上坂すみれ
ネコ夫人:花澤香菜
ノロちゃん:久野美咲
井上くん:堀井茶渡
ばあやさん:田中あいみ
シャーロック:花澤香菜
各話怪人:三宅貴大
ナレーション:三木眞一郎


明智の大失態
 第4話

 超・少年探偵団NEO:Home
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Posted by 中 相作 - 2017.01.24,Tue

 寒い日がつづきますが、いかがお過ごしでしょうか。

 乱歩の自伝的随筆集『わが夢と真実』に、こんな写真が掲載されています。


 キャプションは次のとおり。

 「名張市新町の桝田医院,私はこの家の裏庭の辺にあった借家で生れた。(昭和27年写す)」

 並んで立っているのは、左が桝田敏明医師、右が乱歩。

 ほぼ六十五年の歳月をへだてて、同じ場所を似たようなアングルできょう撮影してきました。


 自動車二台が頭を突っ込んでいるのが桝田医院の玄関です。

 この桝田医院、去年いっぱいで廃業したと聞き及びましたので、ほんまかいな、と足を運んだ次第ですが、玄関にこんな貼り紙がありました。


 桝田敏明先生のお嬢さんのご主人が長く院長先生をお務めでしたが、「諸般により」、昨年12月末日で閉院とのことでした。

 逆方向から撮影。


 右手前が桝田医院です。

 ちなみに、桝田医院の斜め前、この写真でいうと左手前に白い壁が少しだけ見えているのが、無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館こと旧細川邸やなせ宿です。

 思い返すといまだにむかっ腹が立ってきますけど、やなせ宿の蔵を乱歩がらみで活用できなかったことが返す返すも悔やまれます。

 これが、やなせ宿の蔵です。


 ひとつだけではありません。


 写真の奥に見えているのも蔵です。

 ひとつは写真愛好グループなんかの作品展示会場として、もうひとつはたぶん喫茶店として使用されてるんですけど、どっちかひとつでいいから乱歩関連でつかえればよかったのだが、みたいなことも、最近じゃもうどうだっていいや、という気もいたします。

 名張市はいまや、乱歩がどーたらこーたらいってられるような余裕などまったくない財政難。

 名張市、終わったな、なんてせりふは、十年ほど前ならまだ冗談として口にすることができましたけど、いまではリアルすぎるほどの実感を帯びて迫ってきたりいたします。

 ほんと、終わったな。
Posted by 中 相作 - 2017.01.24,Tue
ウェブニュース

Book Bang
 平成28・2016年11月 新潮社

歌野晶午×江戸川乱歩。貴方を「非日常の興奮」に導く超ミステリが誕生!〈刊行記念インタビュー〉歌野晶午『Dの殺人事件、まことに恐ろしきは』
 取材・文:千街晶之
 撮影:ホンゴユウジ
 Home > 特集・インタビュー > 記事

歌野晶午×江戸川乱歩。貴方を「非日常の興奮」に導く超ミステリが誕生!〈刊行記念インタビュー〉歌野晶午『Dの殺人事件、まことに恐ろしきは』

KADOKAWA 本の旅人 [インタビュー/レビュー] (ミステリー・サスペンス・ハードボイルド)

 

『Dの殺人事件、まことに恐ろしきは』
著者
歌野 晶午 [著]
出版社
KADOKAWA
ジャンル
文学/日本文学、小説・物語
ISBN
9784041046296
発売日
2016/11/02
価格
1,620円(税込)
カドカワストアで購入する
ネット書店で購入する
書籍情報:版元ドットコム

〈刊行記念インタビュー〉歌野晶午『Dの殺人事件、まことに恐ろしきは』

江戸川乱歩の奇想に歌野晶午の巧妙な仕掛けが加わり、
まったく新しいミステリ短篇集が誕生した。
乱歩作品と自身の浅からぬ関係について、改めてうかがった。



◇乱歩の文章の圧倒的な読みやすさ

――まず、江戸川乱歩の作品との出会いをお聞かせください。

歌野 たぶん他の人と一緒だと思うんですが、小学生の時に少年探偵団シリーズを読んだことですね、きっかけは。『少年探偵団』か『怪奇四十面相』のどっちかを小学校四年か五年くらいの時に読んだのが最初で、そこから子ども向けのは全部読んだんです。そのあと高校に入った頃に大人向けの乱歩を初めて読みました。

――子ども向けの作品を初めて読んだ時の感想はいかがでしたか。

歌野 自分も冒険しているみたいにのめり込んで、一日一、二冊のペースで読みましたね。探偵小説というよりも冒険小説という感じで読んでいたと思います。

――では、大人向けの作品の感想はいかがでしたか。

歌野 大人向けのを読んだ時に思ったのは、高校生が読んでもすごく読みやすい。乱歩から受ける強烈な印象は怪奇とかじゃなくて、圧倒的な読みやすさですね。文章も古く感じないというのがすごいなあと思いました。いつごろ書かれたとかを知った時には非常にびっくりしましたね。

――歌野さんは一九九一年発表の『死体を買う男』で、江戸川乱歩と萩原朔太郎が登場する作中作という趣向に挑んでいますが、あの作品はどのようにして生まれたのでしょうか。

歌野 そもそも、自殺しようとしたら助けられて事件に巻き込まれるという、あの中の事件の大筋は最初に現代ミステリのアイデアとしてあったんですが、ちょっとそれだけじゃつまらないので何かないかなと考えたんです。その頃よく仕事に行き詰まると押し入れに入って、暗いところで寝て考えていたんですが、そういえば乱歩もそんなことをしていたなあと思った時に、乱歩も書けなくなったり、人嫌いで逃げたりしたエピソードがあったことを思い出して。じゃあ、その時に自殺しようとして誰かに止められるというのはどうだろうと思いつき、乱歩の自伝や随筆を読むと、萩原朔太郎と親交があったと書いてあったので、その二人でいけるんじゃないかと……その段階で、中の作品を乱歩風にするために、半年くらいかけてまた乱歩の小説を読み返しましたね。だから事件自体のプロットは最初からあって、あとから乱歩のことについて調べていきました。

――乱歩風の文体で書くことは難しかったでしょうか。
歌野 難しいんですが、乱歩の文章は他の作家より真似しやすいところもあるんですね。コツがわかったらそんなには難しくなくて……最初の段階で、こういう風な文章をよく書くんだという洗い出しをするのは大変でしたが。

――乱歩の文章の特徴とは。

歌野 副詞や擬態語にカタカナが非常に多い。例えば「ハッキリ」とかもカタカナで書いてある……それも時期によって揺れがあるんですけどね。初出の原稿はカタカナが少ないんですが、あとで自分で直して増やしたりしているんです。あと、わりと短めの文章が多い中に、時々長い文章が入ったりして、妙に長いんだけど流れがいいという印象ですね。直す前と後と、どれに合わせるかは悩みましたけど。

◇乱歩ワールドの現代的な再生



――今回の『Dの殺人事件、まことに恐ろしきは』は、昨年の乱歩歿後五十年に合わせて生まれた企画だったのでしょうか。

歌野 実は全く気に留めてないくらい、乱歩のことを忘れていたんです。昨年、「野性時代」で乱歩特集をやるというので短篇のお話をいただいた時に、「ああ、そうだったんだ」と。以前にいやというほど読んで『死体を買う男』を書いたので、もう書かなくてもいいと思っていたんですけど、前とは違うことがやれるのならやってみようと考えてみて、思いついた三つのアイデアの中から一つ選んだんです。そうすると、残った二つがちょっともったいない気がして。その二つのネタを乱歩と関係なく書いてもいいんだけど、乱歩と合わせて書いた方が効果的じゃないかと。それで三つとも書くならば、もう少し足して短篇集にしようかな……という感じで生まれた本ですね。

――その三つのアイデアから生まれた作品はどれですか。

歌野 「『お勢登場』を読んだ男」、「赤い部屋はいかにリフォームされたか?」、「人でなしの恋からはじまる物語」の前半、この三つを最初の段階でほとんど同時に思いついたわけです。

――乱歩のパロディというとレトロな趣の作品が多いですが、これは逆ですね。

歌野 今回、自分の中で決めたのは、乱歩風に見せるのではなく、もとの話を現代的にどうやって復活させるかということですね。普通はレトロになると思うんだけど、それは『死体を買う男』でやったので、今回はやらないことにしたんです。むしろ作風としては原作とあまり似ないように書きました。

――スマホとかSNSとか、レトロとは正反対に現代的なテクノロジーを取り入れていますね。

歌野 最初に書いたのは「『お勢登場』を読んだ男」で、原作の「お勢登場」は主人公がうっかり閉じ込められて出られなくなる話ですが、今だとポケットにスマホが入っていれば外に連絡して出られますよね。そこから展開させて、逃げられなくするにはどうしたらいいか、と考えていきました。テクノロジーが進歩するとこういう犯罪小説は縛りがあって書きにくくはなるんですが、絶対抜け道があるはずなんです。それを探すのはきついけど楽しくもあります。

――乱歩の「陰獣」はストーカーが天井裏に潜んでいる話ですが、今はSNSなどを悪用したストーキングが実際に行われているわけで、そういう現代的置き換えが読みどころですね。

歌野 でも、単に置き換えるだけじゃなくて、今だったらこう書く、昔だったらこう書かないというのも入れたくて。具体的には、乱歩の頃の探偵小説は犯人は誰かとか犯罪の方法はどうかとか、そういうことを解決して終わりなわけですよね。今のミステリって、読者もそれじゃ満足できなくなっていて、それ以外で何か別の驚きを与えないといけないところまで行っている。単に現代的なガジェットを入れるだけのリメイクではなく、作品自体の構成も変わってくるので、そこは原作とは違ったやり方にしたつもりです。

――乱歩の「D坂の殺人事件」は明智小五郎による事件解明で終わるのが、歌野さんの「Dの殺人事件、まことに恐ろしきは」では謎解きのあとに更にひねりがありますし、乱歩の「人間椅子」や「赤い部屋」などは実は嘘だったんだよというオチですが、歌野さんの場合はその逆を行く感じですね。そのあたりが意図した原作との違いでしょうか。

歌野 そうですね。「人間椅子」に関しては乱歩が言い訳めいたことを書いている文章があって、荒唐無稽な話なのでリアリティがないから嘘だったことにしたとあるけど、昔はそれでよくても今の感覚だと通用しない。そこに関しては乱歩の言っていることに納得がいかないので、違ったやり方にしたかったんです。あと、書いていて思ったのは、今の方が荒唐無稽なことが書いてあってもありそうと思われるのかなと。昔だったらあり得ないと思われそうなことが、今だと「そうねえ」で終わっちゃう。そういう恐ろしさは感じますね。

◇「二銭銅貨」で最後を締めくくる



――短篇集の後半の作品の方が、乱歩作品への言及が増えてくるのは意図的な配列でしょうか。

歌野 収録順は考えてなかったんですけど、作品によって乱歩のことを前面に出すか出さないかは考えましたね。

――「スマホと旅する男」はもとの「押絵と旅する男」が幻想小説ということもあってSF度が高いですね。

歌野 もともと幻想小説なんで、その雰囲気を残したままにしたかったんですね。あと、「虫」という作品の主人公の男も持ってきています。

――「人でなしの恋からはじまる物語」は、タイトル通り前半は「人でなしの恋」風の話で、後半は「二銭銅貨」風の暗号解読の話になっていますが、このような構成にした意図は。

歌野 前半だけだと物足りない感じがあって、もうちょっとほしいなと思っていた時に、「二銭銅貨」は乱歩の最初の作品なので、それを最後に持ってくることでまとめることが出来るかなと思ってくっつけたんです。

――バッドエンドの話が多い中、これだけ少し印象が違いますが、短篇集全体の読後感を意識したのでしょうか。

歌野 そこまでは考えなかったんですけど、二つのアイデアを組み合わせて、結末より展開で驚かせる方を目指して書いたので、それでちょっと変わった終わり方になったのかなと。

――書き上げて一番手応えのあった作品はどれでしょうか。

歌野 原作をかなり忠実になぞりながら違った感じに出来たという点では、「Dの殺人事件、まことに恐ろしきは」が一番思ったように書けたかなと思います。

――作品を書くにあたって改めて乱歩作品を読んだ際、昔読んだ時と違う感想はありましたか。

歌野 以前は晩年の作品は正直面白く感じなかったんですが、読み返してみると、今まで思っていた駄作というのとは違うんじゃないかなと。乱歩は戦争が終わってもすぐには書かずにブランクがありますよね。新人発掘をやって優秀な作家が出てきて、やっぱり自分も書きたいと思ったんじゃないかと。その時に、昔と同じことをやっていても駄目だと本人も考えたんじゃないでしょうか。それで戦後の作品では新しいことを取り入れたけど、それがうまくいかなかった。でも乱歩が新しいところに行こうとした意思みたいなものを今回感じたんですよ。そういう前向きな姿勢は、作品の出来不出来とは別にもっと評価されてもいいんじゃないかとは思いました。

――今後、三たび乱歩を意識した作品を書くことはあるでしょうか。

歌野 いや、もうないと思います。時間が経ったら乱歩の作品をまた読むことはあると思いますが。今回は前回よりもっと掘り下げたというか、もとの作品をよく考えた上でいろいろ書いたので、もうやることは残ってないんじゃないかなという感じです。

歌野晶午(うたの・しょうご)
1961年千葉県生まれ。88年『長い家の殺人』でデビュー。2004年『葉桜の季節に君を想うということ』で日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)、本格ミステリ大賞を、10年『密室殺人ゲーム2.0』で再び本格ミステリ大賞を受賞。他の作品に『家守』『春から夏、やがて冬』『コモリと子守り』『ずっとあなたが好きでした』など著書多数。

取材・文|千街晶之  撮影|ホンゴユウジ

KADOKAWA 本の旅人 2016年11月号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

KADOKAWA
Posted by 中 相作 - 2017.01.23,Mon
雑誌

マガジンSPECIAL 2月号

平成29・2017年2月5日(1月20日発売) 第59巻第8号(通巻3503号) 講談社
週刊少年マガジン増刊
B5判 669ページ 550円(本体509円)


TRICKSTER
 マントヒヒ・ビンタ
 キャラクターデザイン:PEACH-PIT
 原作:Jordan森杉
 脚本:吉田恵里香
 第8回〈Trick 8:怪人と名探偵〉
 p525─562

 マガメカ:マガジンSPECIAL
Posted by 中 相作 - 2017.01.23,Mon
ウェブニュース

ステージナタリー
 平成29・2017年1月16日 ナターシャ

北園涼が天才少年探偵に、舞台「乱歩奇譚」高橋李依&八島諒らと推理
 Home > ニュース > 記事

北園涼が天才少年探偵に、舞台「乱歩奇譚」高橋李依&八島諒らと推理

2017年1月19日 12:00



舞台「乱歩奇譚 Game of Laplace」メインビジュアル

舞台「乱歩奇譚 Game of Laplace」が、4月12日から16日まで東京・シアターサンモールにて上演される。

2015年にフジテレビ「ノイタミナ」にて放送されたテレビアニメ「乱歩奇譚 Game of Laplace」を原作とした本作。鈴木智晴が演出を手がける舞台版では、ミュージカル「刀剣乱舞」で活躍する北園涼が天才少年探偵・アケチ役を演じ、コバヤシ役にはアニメ版の声優を務めた高橋李依が抜擢された。

このほかキャストには、ハシバ役の八島諒やカガミ役の富田翔、オリジナルキャラクター・ミカサ役を演じる矢尾一樹らが名を連ねている。またこのたび、メインキャスト5名が集結したビジュアルも解禁された。チケットの1次先行は1月21日から29日まで受付、一般販売は2月25日にスタート。

舞台「乱歩奇譚 Game of Laplace」

2017年4月12日(水)~16日(日)
東京都 シアターサンモール

原案:乱歩奇譚倶楽部
脚本・演出:鈴木智晴
脚本監修:上江洲誠

キャスト
アケチ:北園涼
コバヤシ:高橋李依
ハシバ:八島諒

ナカムラ:福地教光
影男:高木俊
ホシノ:須藤茉麻
オクムラ:足立英昭
ミナミ:荒木未歩
ウツミ:宮島小百合
トキコ:妃野由樹子
ノロ:三浦菜々子

普光院貴之、春山大輔、宮岡あづさ、戸田早奈美、桐山菜穂、山口征秀、宝田直人

ミカサ:矢尾一樹(特別出演)

カガミ:富田翔

リンク
乱歩奇譚
Posted by 中 相作 - 2017.01.22,Sun
ウェブニュース

Book Bang
 平成28・2016年11月 新潮社

当代随一のテクニシャンが現代に甦らせた江戸川乱歩の世界!
 日下三蔵
 Home > レビュー > 記事

当代随一のテクニシャンが現代に甦らせた江戸川乱歩の世界!

レビューKADOKAWA 本の旅人 [レビュー]

 

『Dの殺人事件、まことに恐ろしきは』
著者
歌野 晶午 [著]
出版社
KADOKAWA
ジャンル
文学/日本文学、小説・物語
ISBN
9784041046296
発売日
2016/11/02
価格
1,620円(税込)
書籍情報:版元ドットコム

当代随一のテクニシャンが現代に甦らせた江戸川乱歩の世界!

[レビュアー] 日下三蔵(書評家)

 昭和も終わりに近づいたある年、角川文庫が江戸川乱歩フェアを行ったことがあった。その時の帯のキャッチコピーは、「いま〈乱歩〉がおもしろい!」。宣伝コピーに文句をつけても始まらないが、これは正確には「いつでも〈乱歩〉はおもしろい!」というべきだろう。

 江戸川乱歩は一九二三(大正十二)年に「二銭銅貨」でデビューしてから、常に日本ミステリ界の中心的存在であり続けた。「D坂の殺人事件」「心理試験」「屋根裏の散歩者」など名探偵・明智小五郎が登場する本格もの、「赤い部屋」「人間椅子」「鏡地獄」「芋虫」「押絵と旅する男」などの奇抜な着想の怪奇幻想もの、乱歩の初期作品群は発表から九十年以上を経ても色あせない輝きを放っている。

『一寸法師』『孤島の鬼』『蜘蛛男』などの長篇では一般読者に、『怪人二十面相』に始まる〈少年探偵団〉シリーズでは年少読者に、スリルとサスペンスに満ちたミステリの楽しさを教えた。さらに内外のミステリに精通した評論家であり、高木彬光、大藪春彦、星新一、筒井康隆らをデビューさせた名編集者でもあった。

 一九五五(昭和三十)年にスタートした江戸川乱歩賞は数多くのミステリ作家を生み出し続けているし、生涯に残した膨大な作品は六五年に乱歩が亡くなってからも、ずっと読み継がれている。没後五十年を超えた今年に至ってもその人気は衰えず、乱歩自身の作品集のみならず、マンガ化作品、解説本などの出版ラッシュが続いているのだ。
 今回刊行された歌野晶午の乱歩トリビュート短篇集『Dの殺人事件、まことに恐ろしきは』は、関連本の中でもとびきりの異色作である。これは乱歩の名作短篇の数々を、現代ならではのトリックとストーリーにアレンジしてリライトした〈翻案作品集〉なのだ。

 例えば巻頭の「椅子? 人間!」では「人間椅子」がサスペンスたっぷりなストーカーの話になっているし、「スマホと旅する男」は「押絵と旅する男」を現代の最新技術で再現した話だ。

「「お勢登場」を読んだ男」では「ジョン・ディクスン・カーを読んだ男」に始まるウィリアム・ブリテンの〈?を読んだ男〉シリーズ、「赤い部屋はいかにリフォームされたか?」では都筑道夫のミステリ評論『黄色い部屋はいかに改装されたか?』が踏まえられているのも楽しい。

 ラストを飾る「人でなしの恋からはじまる物語」は「人でなしの恋」と同じく人形性愛に端を発したストーリーが意外な形で暗号解読ものに発展し、乱歩のデビュー作「二銭銅貨」を踏まえたエピローグで締めくくられるアイデア満載の〈乱歩小説〉だ。

 実は歌野晶午が作中で乱歩を扱うのは、これが初めてではない。九一年に刊行された著者初期の長篇『死体を買う男』は、乱歩が萩原朔太郎とともに探偵役を務める作中作「白骨鬼」が全体の大半を占めるという傑作であった。

 その後、歌野晶午はテクニックに磨きをかけ、現代ミステリを代表する作家へと進化していくことになるのだが、インターネットで殺人ゲームに興じる人々を描いて高い評価を得た『密室殺人ゲーム王手飛車取り』などは乱歩の「赤い部屋」の現代的な変奏とみることも出来る。そう考えると、巧みなストーリーテリングで反則スレスレの大技トリックを成立させてしまう歌野ミステリのスタイルこそ、乱歩が目指して果たせなかった本格ミステリ作家の理想形そのものではないか。

 時を超えた両者の合作というべき『Dの殺人事件、まことに恐ろしきは』は、乱歩作品をまったく知らない読者が読んでも充分に面白い連作ミステリだと思うが、やはりそのすべてを味わい尽くすためには乱歩の〈原作〉との併読を強くお勧めしたい。ストーリーの骨子や、時には人物のネーミングまでも律儀に踏襲しつつ、いかに現代的なアイデアでリライトがなされたかを確認することで、その面白さはほとんど倍加することだろう。

KADOKAWA 本の旅人 2016年11月号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです

KADOKAWA
Posted by 中 相作 - 2017.01.22,Sun
雑誌

少年マガジンエッジ 2月号

平成29・2017年2月1日(1月17日発売) 第3巻第2号(通巻17号) 講談社
B5判 653ページ 650円(本体602円)


乱歩アナザー 明智小五郎狂詩曲
 薫原好江
 原作:江戸川乱歩
 協力:平井憲太郎
 第11回〈第3章 魔術師 I〉
 p459─496

 少年マガジンエッジ公式サイト:Home
Posted by 中 相作 - 2017.01.21,Sat
電子書籍

江戸川乱歩電子全集 第11巻 ジュヴナイル 第2集
 江戸川乱歩
 平成29・2017年1月6日 小学館 小学館eBooks
 本体1400円

ジュヴナイル 第2集
 新宝島

初出・底本:少年倶楽部 昭和15年4月号(27巻4号/1940年4月1日)→昭和16年3月号(28巻3号/1941年3月1日)*12回連載

 智恵の一太郎

初出・底本:少年倶楽部 昭和17年1月号(29巻1号/1942年1月1日)→昭和18年4月号(30巻4号/1943年4月1日)*14回連載(休載2回)/魔法の眼鏡(京橋書房/昭和22・1947年12月5日/「ゴムマリとミシン針」収録)
智恵の一太郎ものがたり 象の鼻/智恵の一太郎ものがたり 消えた足あと/智恵の一太郎ものがたり 智恵の火/一太郎ものがたり 名探偵/一太郎ものがたり 空中曲芸師/一太郎ものがたり 針の穴/一太郎ものがたり お雛様の花瓶/一太郎ものがたり 幼虫の曲芸/科学少年ものがたり 冷たい火/科学少年ものがたり 魔法眼鏡/科学少年ものがたり 月とゴム風船/科学少年物語 兎とカタツムリ/科学少年ものがたり 白と黒/科学少年ものがたり 風のふしぎ/ゴムマリとミシン針

解説 “不穏な子供達”の系譜
 小松史生子
寄稿 少年読者と乱歩の交流

落合教幸
初出:江戸川乱歩と大衆の二十世紀(国文学解釈と鑑賞別冊/平成16・2004年8月15日)

覆刻 小酒井不木のジュヴナイル

少年科学探偵シリーズ〔名探偵俊夫君登場 紅色ダイヤの巻/頭蓋骨の秘密/名探偵俊夫君の活躍 ひげのなぞ〕

覆刻 甲賀三郎のジュヴナイル

真紅の鱗形

覆刻 大下宇陀児のジュヴナイル

長篇探偵小説 魔法少年

覆刻 森下雨村・幻のジュヴナイル

水上透少年シリーズ〔特別愛国冒険探偵小説 四本指の男/長篇探偵小説 死の冒険/長篇愛国探偵小説 最後の殊勲〕

完全覆刻 海野十三・幻のジュヴナイル

漂ふ怪軍艦/未来戦と地底都市

新保探偵の事件簿 甲賀三郎の謎掛けに挑む! 改名の解明
 新保博久
編集部註
江戸川乱歩電子全集オリジナル年譜
書誌情報

 小学館:江戸川乱歩 電子全集11 ジュヴナイル第2集
 2016年5月28日:江戸川乱歩電子全集
Posted by 中 相作 - 2017.01.20,Fri
雑誌

すばる 2月号
 平成29・2017年1月6日発売 第39巻第2号 集英社
 A5判 356ページ 950円(本体880円)

小説家の夢と狂気──江戸川乱歩国際シンポジウム
 桐野夏生
 p76─90
解説 乱歩を二〇一六年のパリで読み解く
 坂井セシル
 p91

 集英社:すばる
Posted by 中 相作 - 2017.01.20,Fri
テレビ

TRICKSTER 江戸川乱歩「少年探偵団」より
 平成29・2017年1月17日 午前1時5分─1時35分 TOKYO MX
 平成29・2017年1月17日 午前2時─2時30分 読売テレビ
 平成29・2017年1月18日 午前1時30分─2時 BS11

 スタッフ
 原案:江戸川乱歩
 原作:Jordan森杉
 キャラクターデザイン:PEACH-PIT
 シリーズ構成・脚本:吉田恵里香
 監督:向井雅浩
 製作:TRICKSTER製作委員会

 キャスト
 小林芳雄:山下大輝
 花崎健介:逢坂良太
 井上了:梅原裕一郎
 野呂誠:木戸衣吹
 勝田雅治:増元拓也
 大友久:古川慎
 山根たすく:山谷祥生
 中村奈緒:田所あずさ
 明智小五郎:小野大輔
 怪人二十面相:GACKT

螺旋の梯子
 第14話
 脚本:吉田恵里香
 絵コンテ:祝浩司
 演出:関田修
 作画監督:門智昭、櫻井拓郎、桜井木の実、飯塚葉子、松下清志、服部憲知

 TRICKSTER -江戸川乱歩「少年探偵団」より- TVアニメ公式サイト:第14話「螺旋の梯子」
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