中日新聞 CHUNICHI Web
平成29・2017年4月20日 中日新聞社
生誕地・名張で乱歩語る座談会 22日、「古書からすうり」
帯田祥尚
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生誕地・名張で乱歩語る座談会 22日、「古書からすうり」
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1月に開いた古書店で本の魅力を語り合う座談会を企画する中田俊昭さん(右)と妻茂美さん=名張市中町で
名張市が生んだ作家江戸川乱歩(一八九四~一九六五年)について語り合う座談会が二十二日、地元の古書店で開かれる。企画したのは、乱歩生誕の地から東に五百メートルほど歩いた中町商店街にある「古書からすうり」の店主中田俊昭さん(41)。「乱歩に興味を持ち始めた人から長年の愛読者までが気軽に語り合える会にしたい」と話す。
江戸川乱歩といえば、代表作「怪人二十面相」をはじめ、神出鬼没の怪盗と名探偵明智小五郎が対決する推理小説が有名。作風は幅広く、戦争で手足を失った夫と妻の愛憎を描いた「芋虫」など、人間の内面を鋭く見つめた作品ものこした。
座談会は参加費五百円で午後六時開始。市内の乱歩研究家上田豊太さん(46)が「乱歩と怪談」と題し、海外のホラー小説が乱歩作品に与えた影響を解説する。上田さんによると、乱歩は創作の傍ら、英米のホラー小説を国内に紹介する評論家でもあった。取り上げた作品の恐怖の描写が、後の乱歩作品に生かされたと指摘する。
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文学を中心に本が並ぶ店内。奥に喫茶スペースがある=名張市中町で
解説後は午後九時まで、参加者がそれぞれの感想や作品に対する思い入れを語り合う。
名張市内では珍しい古書店を中田さんが開店したのは一月。昨年末まで勤めていた県上野森林公園(伊賀市)を退職し、妻茂美さんと築百三十年の町家を改修した。木のぬくもりを感じる店内に七千冊の蔵書の一部が並ぶ。来店客にくつろいでもらうため、店の奥には十四席の喫茶スペースを設けた。調理師の資格を持つ茂美さんが腕をふるう飲食メニューをそろえ、夫婦で切り盛りする。
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「本を通じて、見ず知らずの人と意気投合する瞬間がいい」。五、六年前に古書市に出店した際、客や他の出店者との作品談議に花が咲いたことをきっかけに自ら店を構える決心をした中田さん。座談会開催は、店を交流の場にしてほしいという思いから。茂美さんも「映画や展覧会を見た後もそうだけど、本を読んだら誰かと感想を語り合いたいじゃない」と背中を押した。
座談会は作家やテーマを変えて五月以降も毎月続ける。店の居酒屋メニューも別料金で注文できる。(問)古書からすうり=0595(41)1578
(帯田祥尚)
中日スポーツ
平成29・2017年4月16日 中日新聞社
美青年俳優の登竜門 成河「黒蜥蜴」雨宮役
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美青年俳優の登竜門 成河「黒蜥蜴」雨宮役
2017年4月16日 紙面から
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俳優の成河(そんは、36)が中谷美紀(41)主演の舞台「黒蜥蜴」(来年1月、東京・日生劇場ほか)に、黒蜥蜴の部下の美青年・雨宮潤一役で出演することが決まった。
「黒蜥蜴」は江戸川乱歩の小説を三島由紀夫が戯曲化した傑作耽美(たんび)劇。美輪明宏の代表作として有名だが、今公演では主人公の女盗賊・黒蜥蜴に中谷、名探偵・明智小五郎に井上芳雄(37)を迎え、日本でも数多くの舞台を手掛けてきた英国人デヴィッド・ルヴォーが演出する。
成河が演じる雨宮潤一は黒蜥蜴にかくまわれ、彼女を愛する青年で、これまで田宮二郎さんらが演じてきた美青年俳優の登竜門。
成河は「どちらかというと若い、フレッシュな俳優が適任であろうと思っていたので、お話をいただいた時は正直少し尻込みをしました」と驚きを感じつつも「直接演出家とお話しする機会をいただき、何よりもまず『デヴィッド・ルヴォーの黒蜥蜴』というものを立ち上げることに興味を覚えました。その一助たるべく頑張ろうと思います」と抱負を語っている。
ステージナタリー
平成29・2017年4月18日 ナターシャ
D.ルヴォーのオファーで実現「黒蜥蜴」謎の青年・雨宮潤一役は成河
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D.ルヴォーのオファーで実現「黒蜥蜴」謎の青年・雨宮潤一役は成河
2017年4月18日 21:33
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成河
2018年1・2月に上演される、デヴィッド・ルヴォー演出「黒蜥蜴」に成河が出演することがわかった。
成河が演じるのは、女盗賊・黒蜥蜴に恋する謎の青年・雨宮潤一。演出を手がけるデヴィッド・ルヴォーのオファーで今回の出演が実現したといい、これについて成河は「彼の演出プランやこの作品に向けた意気込みを聞くにつけ、何よりもまず『デヴィッド・ルヴォーの黒蜥蜴』というものを立ち上げる事に興味を覚えました」と公式サイトにコメントしている。
「黒蜥蜴」は、江戸川乱歩の原作をもとに三島由紀夫が執筆した戯曲。美に執着する女盗賊・黒蜥蜴と名探偵・明智小五郎による耽美な物語が繰り広げられ、黒蜥蜴役を中谷美紀、明智小五郎役を井上芳雄が演じる。公演は2018年1月に東京・日生劇場、2月上旬に大阪・梅田芸術劇場メインホールにて。
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中谷美紀
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井上芳雄
「黒蜥蜴」
2018年1月
東京都 日生劇場
2018年2月上旬
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール
原作:江戸川乱歩
脚本:三島由紀夫
演出:デヴィッド・ルヴォー
出演:中谷美紀、井上芳雄、成河 ほか
乱歩奇譚
平成29・2017年4月12日─16日
シアターサンモール(東京都新宿区新宿1-19-10)
原案:乱歩奇譚倶楽部
脚本・演出:鈴木智晴(劇団東京都鈴木区)
脚本監修:上江洲誠
キャスト:北園涼、高橋李依、八島諒、福地教光、髙木俊、須藤茉麻、足立英昭、石井陽菜、荒木未歩、宮島小百合、妃野由樹子、三浦菜々子(Stereo Tokyo)、普光院貴之、春山大輔、宮岡あづさ、戸田早奈美、桐山菜穂、山口征秀、宝田直人、矢尾一樹(特別出演)、 富田翔
▼舞台「乱歩奇譚 Game of Laplace」:Home
続篇も行っときます。
水沢不二夫さんの「検閲官生悦住求馬小伝」に「やがて生悦住は三重県内務部長岸本康通のツテを辿り」というくだりがありました。▼ウィキペディア:岸本康通
これも奇縁というべきか、乱歩は鳥羽造船所時代、造船所が発行していた雑誌「日和」に岸本康通のインタビューを発表しています。
ただし「日和」の見出しでは「岸本康」という名前になっているのですが、これは単なる誤植と見ていいでしょう。
この写真は一年ちょっと前、「日和」の記事を原稿に起こすために撮影したものですが、原稿に起こしたあとの作業はさっぱり進んでおりません。
いやはや、あっちこっちほったらかしで困ったものだなと思います。
乱歩の変身 江戸川乱歩セレクション
江戸川乱歩
平成29・2017年4月20日初版一刷 光文社 光文社文庫
A6判 カバー 348ページ 本体640円
カバーイラスト:問七
カバーデザイン:bookwall
覆面の舞踏者
初出:婦人の国 大正15年1月号(2巻1号/1926年1月1日)→2月号(2巻2号/2月1日)*2回連載
変身願望初出:探偵倶楽部 昭和28年新春特大号(4巻1号/1953年2月1日)
怪奇四十面相初出:少年 昭和27年1月号(7巻1号/1952年1月1日)→12月号(7巻12号/12月1日)*12回連載
透明の恐怖初出:別冊文藝春秋 54号(昭和31・1956年10月28日)
二癈人初出:新青年 大正13年6月号(5巻7号/1924年6月1日)
「猫町」初出:小説の泉 4集(昭和23・1948年9月10日)
堀越捜査一課長殿初出:オール讀物 昭和31年4月号(11巻4号/1956年4月1日)
解説新保博久
▼光文社:乱歩の変身
江戸川乱歩電子全集 第12巻 ジュヴナイル 第3集
江戸川乱歩
平成29・2017年3月31日 小学館 小学館eBooks
本体1400円
ジュヴナイル 第3集
青銅の魔人
初出・底本:少年 昭和24年1月号(4巻1号/1949年1月1日)→12月号(4巻12号/12月1日)*12回連載
虎の牙初出・底本:少年 昭和25年1月号(5巻1号/1950年1月1日)→12月号(5巻12号/12月1日)*12回連載
透明怪人初出・底本:少年 昭和26年1月号(6巻1号、1951年1月1日)→12月号(6巻13号/12月1日)*13回連載
怪奇四十面相初出・底本:少年 昭和27年1月号(7巻1号/1952年1月1日)→12月号(7巻12号/12月1日)*12回連載
宇宙怪人初出・底本:少年 昭和28年1月号(8巻1号/1953年1月1日)→12月号(8巻12号/12月1日)*12回連載
鉄塔の怪人初出・底本:少年 昭和29年1月号(9巻1号/1954年1月1日)→12月号(9巻13号/12月1日)*12回連載
解説 恐るべき子供たち──少年探偵団の階級組織構造小松史生子
漢字で読んで比べる懐かしの少年探偵団 1
青銅の魔人
底本:ポプラ社 平成20年11月20日(2008年)
地底の魔術王(虎の牙)
底本:ポプラ社 平成21年3月5日(2009年)
透明怪人
底本:ポプラ社 平成21年3月5日(2009年)
怪奇四十面相
底本:ポプラ社 平成21年3月5日(2009年)
宇宙怪人
底本:ポプラ社 平成21年3月5日(2009年)
鉄塔王国の恐怖(鉄塔の怪人)
底本:ポプラ社 平成21年5月5日(2009年)
完全覆刻『小学六年生』連載/ダイジェスト版
怪人四十面相
初出・底本:小学六年生 昭和41年5月号(1966年)
前号より引き続き/甲賀三郎の謎掛けに挑む!
改名の解明・蛇足
浜田知明
編集部註
江戸川乱歩電子全集オリジナル年譜
書誌情報
▼小学館:江戸川乱歩 電子全集12 ジュヴナイル第3集
▼2016年5月28日:江戸川乱歩電子全集
毎日新聞
平成29・2017年4月7日 毎日新聞社
憂楽帳|月下氷人
坂上亘
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憂楽帳
月下氷人
毎日新聞 2017年4月7日 東京夕刊
江戸川乱歩の小説「黒手組」が昨年、NHKでドラマ化された。満島ひかり演じる探偵・明智小五郎が事件を解決し最後に言う。「人生は面白いね。この俺が今日は2組の恋人の月下氷人をつとめたわけだからね」
乱歩の作品はいろいろ読んだが、「黒手組」は知らなかったので放送前に読んだ。しかし「月下氷人」というせりふは記憶にない。本を見ると「月下氷人」ではなく「仲人」になっていた。月下氷人は仲人のことで、中国の故事に由来する。
本の解説によると、乱歩は自分の作品が再刊されるたび、新しい時代の読者が容易に親しめるよう手を入れていた。私が読んだ本は戦後刊行の全集が底本で、戦前の別の全集を調べると「月下氷人」だった。違いは他にも見られる。明智のせりふで戦前の「疑問は釈然として氷解するのだよ」が戦後は「疑問はたちまち解けるのだよ」に。
わかりやすい文章。校閲記者の私にも乱歩の姿勢は手本になる。もっともドラマの明智が言う「月下氷人」も魅力的だったが。【坂上亘】
中日新聞 CHUNICHI Web
平成29・2017年4月5日 中日新聞社
中日春秋
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2017年4月5日
中日春秋
かつての大阪漫才の名コンビのミヤコ蝶々・南都雄二。諸説あるそうだが、伝わる南都さんの芸名の由来がおかしい
▼蝶々さん、漢字が苦手で台本を読んでは相方に「何という字や」としばしば尋ね、そのしゃれから芸名がついたという。二葉亭四迷の名の由来「くたばってしまえ」を連想する
▼語呂合わせやしゃれによって、音を漢字に変換する。日本人の得意技なのか。この方式で外国人名を日本らしい芸名、筆名とする人もいる。推理作家の江戸川乱歩は米作家エドガー・アラン・ポーから。俳優の益田喜頓さんは米俳優のバスター・キートン。作曲家の久石譲さんはジャズ界の大御所クインシー・ジョーンズである
▼さて問題はドイツ。漢字表記は「独逸」や「独」となる。一八〇〇年代にはすでにあったと聞くが、「独」の当て字に対し、ドイツ人の漢字研究者クリストフ・シュミッツさんが差別的ではないかと問題提起している
▼気にしたことがなかったが、白川静さんの「字解」によると「独」の字には「一匹の獣」の意味がある。日本人得意の語呂合わせの類いで、ドイツに対し侮蔑の意味を込めケモノヘンを当てたわけではないと信じるが、妙な漢字を勝手に当てられた側には不愉快な話であろう
▼「逸」には逸品など、良い意味もあるとなだめてみても収まるまい。傷つく人がいる。問題提起に耳を傾けたい。
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