前橋文学館｜乱歩漫画化作品を展示 ／群馬

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　平成28・2016年12月26日　毎日新聞社

前橋文学館｜乱歩漫画化作品を展示　／群馬
　杉直樹
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前橋文学館
乱歩漫画化作品を展示　／群馬

毎日新聞2016年12月26日　地方版



漫画「パノラマ島綺譚」の一コマ

　萩原朔太郎が愛した江戸川乱歩の小説「パノラマ島奇譚（きだん）」を漫画化した作品が、前橋文学館（前橋市千代田町３）で展示されている。作者は世界的に人気の漫画家・丸尾末広氏。斬新で画期的な表現などが評価され、２００９年に「手塚治虫文化賞・新生賞」を受賞した。展示会では選抜した２０場面を拡大し、手の込んだ細部の描写をはっきりと見ることができる。来年１月９日まで。入場無料。

　小説は、人工の楽園を夢見た男が、巨万の富を手にしてパノラマ島を作り上げる物語。乱歩と朔太郎は、異なる分野に身を置きながら、深い親交があった。乱歩の後年の回想文には、朔太郎がこの小説を「あれはいい、あれはいい」とほめてくれたことで、表現者として自信をつけたことが記されている。

　文学館によると、漫画絵展示は文学館初。「多くの来場者を呼び込むため従来の“文学”の枠にとらわれない新しい見せ方にこだわった」という。開館時間は午前９時～午後５時。水曜日と年末年始は休館。問い合わせは前橋文学館（０２７・２３５・８０１１）。【杉直樹】