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Posted by - 2024.04.25,Thu
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Posted by 中 相作 - 2014.06.16,Mon
書籍

完本黑蜥蜴
 江戸川乱歩、三島由紀夫
 平成26・2014年5月15日 藍峯舎
 A5変型判 函 393ページ 別丁1 19000円(税込)
 装画・口絵:多賀新
 装幀:高橋千裕

黑蜥蜴
 p5-241
 黑蜥蜴
  江戸川乱歩
  p5-225
  初出:日の出 昭和9・1934年1月号-11月号(3月号休載)
 「黒蜥蜴」劇化について
  江戸川乱歩
   p227-231
   原作者の期待
    p229
    初出:「黒蜥蜴」初演パンフレット 昭和37・1962年3月
   チェスタトンと三島由紀夫
    p230-231
    初出:「黒蜥蜴」初演パンフレット 昭和37・1962年3月
 「推理小説ぎらひ」が愛した黒蜥蜴
  新保博久
  P233-241
戲曲 黑蜥蜴
 P245-393
 戲曲 黑蜥蜴
  三島由紀夫
  P249-378
  初出:婦人画報 昭和36・1961年12月号
 自作解題
  三島由紀夫
  p379-383
  「黒蜥蜴」について
   p381-382
   初出:西武生活 昭和37・1962年2月
  関係者の言葉
   p383
   初出:都民劇場 昭和37・1962年3月
 乱歩と三島 女賊への恋
  中相作
  p385-393

「推理小説ぎらひ」が愛した黒蜥蜴

新保博久  

 一般に江戸川乱歩の作品と言えば、少年探偵団を別にして、まず『黒蜥蜴』を思い浮べる読者が少なくないかも知れない。それは戦後、三島由紀夫による劇化を端緒に、舞台、映画、さらにTV、漫画と、小説以外のメディアにそれぞれ何度も変奏されて、それらの宣伝も含めてタイトルが人口に膾炙したしてきた結果だろう。一九三四年一月から十一月号まで全十回(三月号は休載)に亙って、新潮社の雑誌『日の出』に連載された当時は、完結を待ちかねるように同年十二月、新潮社から刊行されたものの単独でなく、ひと月早く終了した講談社『キング』連載の『妖虫』とのカップリングという扱いだった。

乱歩と三島 女賊への恋

中相作  

 三島由紀夫の戯曲「黒蜥蜴」は昭和三十六年の「婦人画報」十二月号に発表され、翌年三月、東京のサンケイホールで上演された。初代の水谷八重子が黒蜥蜴を、芥川比呂志が明智小五郎を演じ、演出は三十一年の「鹿鳴館」で初めて三島と組んだ文学座の松浦竹夫が手がけた。同じ三月、三島の戯曲をもとに新藤兼人が脚本を書き、京マチ子と大木実が主演した井上梅次監督の大映映画「黒蜥蜴」も公開された。『定本三島由紀夫書誌』の関係記事・参考文献目録によれば、舞台とスクリーンの「黒蜥蜴」を扱った新聞や雑誌の記事は三十八本を数え、東京オリンピックを二年後に控えて浮き立つようだったこの国にたわいない芸能ニュースを提供したことが知られるが、作中のせりふを借りれば「時代おくれのロマンチスト」のように「きらびやかな裳裾を五米も引きずつてゐる」お芝居だと映ったのか、演劇も映画もたいした評判は呼ばなかったらしい。

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