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Posted by 中 相作 - 2013.03.13,Wed

書籍

横溝正史研究4
 編:江藤茂博、山口直孝、浜田知明
 特集:横溝正史の一九三〇年代-『鬼火』から『真珠郎』まで
 平成25・2013年3月1日初版初刷 戎光祥出版
 A5判 カバー 286ページ 別丁4 本体2400円

関連箇所
『横溝正史研究』4の刊行に寄せて
 紀田順一郎
 p2-3
上諏訪時代の横溝正史
 横溝亮一、高松冝子
 特集 > p8-31
「陰獣」から「双生児」ができる話──一九三〇年代前夜の正史と乱歩
 中相作
 特集 > p61-69
横溝正史「かひやぐら物語」論──江戸川乱歩作品との関連を中心に
 宮本和歌子
 特集 > p86-93

『横溝正史研究』4の刊行に寄せて


紀田順一郎  


 終戦の翌一九四六年の三月ごろ、冷たい空っ風の吹く日だった。間もなく小学校五年生になろうとしていた私は、場末の小さな書店に入り、かじかんだ指先で定期購読の「少年クラブ」を手に取ったのだが、ほとんど同時に、付近の平台にある奇妙な雑誌に気がついた。「探偵小説雑誌」「宝石」「創刊号」といった活字が、なにやら神々しい宝石のカットとともに、一斉に目に飛び込んできた。


上諏訪時代の横溝正史


横溝亮一、高松冝子  


 上諏訪生活の始まり


横溝亮一氏(以下横溝) われわれが上諏訪に住むようになったというのは何がきっかけだったんだろう。

高松冝子氏(以下高松) おじいちゃん(父正史のこと)が、誰に勧められたのか知らないけれども、富士見高原療養所に入ったでしょう。そのときに亮一も一緒に行ったのよね。


「陰獣」から「双生児」ができる話──一九三〇年代前夜の正史と乱歩


中相作  


 二組の双生児


 昭和四年(一九二九)二月、横溝正史は「新青年」新春増刊号に「双生児」と題する奇妙な短篇を発表した。奇妙な、というのは、それが次のような英文で始められているからだ。


横溝正史「かひやぐら物語」論──江戸川乱歩作品との関連を中心に


宮本和歌子  


 一、はじめに


 横溝正史の「かひやぐら物語」(以下、引用は初出に拠る)は、昭和一〇年(一九三五)一月「新青年」発表の「鬼火」に始まる「横溝調草双紙-鏡花の雰囲気の世界を最も色鮮やかに展開した」(仁賀克雄「横溝正史論」、昭和三七・一九六二年三月「宝石」)とされる時期、昭和一一年(一九三六)一月「新青年」に発表された。この時期は、横溝の創作活動を三区分した場合の第二期に該当し、「浪漫物語時代」(小松史生子「研究動向 横溝正史」、平成一四年(二〇〇二)「昭和文学研究」第四五集)とも称されている。


 戎光祥出版:『横溝正史研究』4


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